月惑星研究会例会通信 No.145

■ 日時:2012年2月26日(日曜) 13時−17時

■ 場所:川崎市多摩市民館(向ヶ丘遊園) 第1会議室

■ 出席者(計28名)敬称略 

鈴木達彦、鈴木光枝、鈴木重則、山崎明宏、米山誠一、石橋力、三品利郎、小澤徳次郎、
成田広、平林勇、高橋徹、斉藤美和、田部一志、堀川邦昭、六車遥(明治大)、
杉山裕弥(明治大)、柴山大顕(明治大)、村上達海(明治大)、井守結子(明治大)、
大竹葉月(明治大)、戸塚一(明治大)、米井大貴(桐朋高)、武島佑季(帝京大)、
榎本孝之(理科大)、友野弥生(東海大)、三盃穀知(理科大)、神原永昌(理科大)、山田真裕

今年初の例会。学生の参加者が多く、参加者平均年齢が大幅に下がった。
集合写真


■ 内 容

1 自己紹介

鈴木達:
最近、観測をしていない。
杉山:
明治大1年。オリオン座の見えている星を数える企画に参加している。
井守:
明治大1年。よろしくお願いします。
村上:
明治大1年。WEBカメラを自作したい。
大竹:
明治大1年。よろしくお願いします。
柴山:
明治大1年。春休みなので、大学で見ている。
杉山:
明治大1年。一眼レフを購入した。
六車:
明治大1年。双眼鏡を持って帰省したが曇った。
鈴木光:
木星会議の会計報告をまとめた。
成田:
近くで天文台を公開している。見に来て欲しい。
武島:
帝京大3年。会長選挙があり立候補したが敗れた。
米井:
桐朋高1年。地学オリンピックの予選を突破した。
小澤:
シーイングが悪い。衝突痕騒ぎの時はたまたま良かった。
石橋:
アリゾナの隕石孔のパノラマ写真を持ってきた。
米山:
赤外フィルターの周波数を変えてみた。
山崎:
衝突痕騒ぎで血沸き肉踊った。
堀川:
今シーズン、スケッチが130枚になった。
田部:
今年も閃光のキャンペーンをやりたい。
斉藤:
宇宙女子の本が出版された。
三盃:
理科大3年。研究室見学が始まった。
神原:
理科大1年。あまり観測できていない。
友野:
東海大2年。バイト先の事情で週7日入っている。
榎本:
理科大4年。衝突の時は研究室を飛び出して観測した。
平林:
眼視観測を中心に活動していたが、最近は画像にシフトした。
山田:
衝突痕騒ぎの時、ツイッターで呟いたらフォロワーが一気に増えた。
三品:
火星の水の話を用意してきた。
鈴木重:
HPの画像報告受付を引き継いだ。
高橋:
望遠鏡を買い換えた。
例会の様子


2 木星面近況(堀川)

1.北半球

 NEBが非常に細くなっている。
 1年半で約1/3の太さにまでなった。

 1988年以降、5年周期で拡幅、縮小を繰り返している。
 しかし、ここまで細くなるのは稀。

 NEB近傍のNTrZが少し赤いので、眼視だと多少太く見える。

 リフトはほとんど見られない。

 過去、NEBの拡幅現象が発生した年代

 ・1988年
 ・1993年
 ・1996〜97年
 ・2000年
 ・2004年
 ・2009年

 2013〜14年頃が怪しい?

 NEBが拡幅する際には、NEBnに暗斑が出現し、前進する。
 暗斑が成長し、ごちゃごちゃとかき混ざっていくような感じで濃くなっていく。

 ただ、今回は普段よりもNEBが細くなっている為、出現する暗斑が現在あるバージの様に NEBから、かなり北側に分離して出現するかも知れない。

 淡化しているNTBの復活が今年にあるかも知れない。

2.南半球

 大赤斑後方の白斑群(Post GRS Disturbance)が活発になってきた。
  → SEBが完全に復活したと言っても良い。

 70年代後半以降、
 濃い状態(十数年続く)
 攪乱発生
 3年後に再び攪乱発生
 濃い状態(十数年続く)

 このサイクルが続いている。
 このまま十数年濃い状態が続くかもしれない。

 Post GRS Disturbance 後方のSEBsが活発な活動をしている。
 この領域のストリークとSEBの境が不明瞭になってきている。
 SEBsの活動が活発化すると、ストリークが減少していくと思われる。

 STBは、発生源から前方に向かって発達していたが、発生源の活動が停止したので 後方から徐々に削れて無くなっていくと思われる。

 BAは赤くなっている

 大赤斑は赤斑孔の状態になっている。
 赤斑孔になると自転周期が早くなると言われていたが、今回は早くなっていない。

例会の様子

3 衝突痕騒ぎについて(堀川)

 ・衛星の影を見間違える可能性があるので注意。
 ・今回のようにCCDのゴミの可能性もある。

 石橋さんにCCDのゴミが入った画像と動画を見せていただいた

4 来る金星日面通過(米井)

 過去の金星日面通過の観測データから、1天文単位を導き出す方法を発表していただいた。

 算出した値と、実際の値の誤差の原因について、出席者からいくつか指摘と提案があった。

例会の様子
例会の様子

5 光の散乱に関して(榎本)

 大気中のダストによる光の散乱について解説していただいた。

6 火星の地質年代、そして水の痕跡について(三品)

 火星のクレーターの密度による年代の特定と、水の痕跡について解説していただいた。

例会の様子

7 閃光観測キャンペーンについて(田部)

 閃光観測のキャンペーンについて、適切な時期について検討した。

8 アリゾナ隕石孔のパノラマ写真について(石橋)

 アリゾナ隕石孔のパノラマ写真を見せていただいた。

例会の様子


9 次回例会

 2011年4月15日(日)
 川崎市多摩市民館4階 第5会議室
 13:00〜

*その後二次会が行われ、さまざまな情報交換がされた。

例会の様子

例会の様子


月 惑星研究会のHomePageへ戻る  東京地区のPageへ戻る