月惑星研究会例会通信 No.145■ 日時:2012年2月26日(日曜) 13時−17時 ■ 場所:川崎市多摩市民館(向ヶ丘遊園) 第1会議室 ■ 出席者(計28名)敬称略
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■ 内 容 1 自己紹介
2 木星面近況(堀川)
1.北半球NEBが非常に細くなっている。1年半で約1/3の太さにまでなった。 1988年以降、5年周期で拡幅、縮小を繰り返している。 しかし、ここまで細くなるのは稀。 NEB近傍のNTrZが少し赤いので、眼視だと多少太く見える。 リフトはほとんど見られない。 過去、NEBの拡幅現象が発生した年代 ・1988年 ・1993年 ・1996〜97年 ・2000年 ・2004年 ・2009年 2013〜14年頃が怪しい? NEBが拡幅する際には、NEBnに暗斑が出現し、前進する。 暗斑が成長し、ごちゃごちゃとかき混ざっていくような感じで濃くなっていく。 ただ、今回は普段よりもNEBが細くなっている為、出現する暗斑が現在あるバージの様に NEBから、かなり北側に分離して出現するかも知れない。 淡化しているNTBの復活が今年にあるかも知れない。 2.南半球大赤斑後方の白斑群(Post GRS Disturbance)が活発になってきた。→ SEBが完全に復活したと言っても良い。 70年代後半以降、 濃い状態(十数年続く) 攪乱発生 3年後に再び攪乱発生 濃い状態(十数年続く) このサイクルが続いている。 このまま十数年濃い状態が続くかもしれない。 Post GRS Disturbance 後方のSEBsが活発な活動をしている。 この領域のストリークとSEBの境が不明瞭になってきている。 SEBsの活動が活発化すると、ストリークが減少していくと思われる。 STBは、発生源から前方に向かって発達していたが、発生源の活動が停止したので 後方から徐々に削れて無くなっていくと思われる。 BAは赤くなっている 大赤斑は赤斑孔の状態になっている。 赤斑孔になると自転周期が早くなると言われていたが、今回は早くなっていない。 3 衝突痕騒ぎについて(堀川)・衛星の影を見間違える可能性があるので注意。・今回のようにCCDのゴミの可能性もある。 石橋さんにCCDのゴミが入った画像と動画を見せていただいた 4 来る金星日面通過(米井)過去の金星日面通過の観測データから、1天文単位を導き出す方法を発表していただいた。算出した値と、実際の値の誤差の原因について、出席者からいくつか指摘と提案があった。 5 光の散乱に関して(榎本)大気中のダストによる光の散乱について解説していただいた。6 火星の地質年代、そして水の痕跡について(三品)火星のクレーターの密度による年代の特定と、水の痕跡について解説していただいた。7 閃光観測キャンペーンについて(田部)閃光観測のキャンペーンについて、適切な時期について検討した。8 アリゾナ隕石孔のパノラマ写真について(石橋)アリゾナ隕石孔のパノラマ写真を見せていただいた。9 次回例会2011年4月15日(日)川崎市多摩市民館4階 第5会議室 13:00〜 *その後二次会が行われ、さまざまな情報交換がされた。 |
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