月惑星研究会例会通信　No.147

■ 日時：２０１２年７月１日（日曜）　13時－17時

■ 場所：川崎市多摩市民館（向ヶ丘遊園）　第１会議室

■ 出席者（計４７名）敬称略　

鈴木達彦、堀川邦昭、山崎明宏、三品利郎、米山誠一、小澤徳次郎、成田広、榎本孝之、
高橋徹、高橋和平、唐澤英行、鈴木光枝、田部一志、斉藤美和、平林勇、石橋力、鈴木重則、
大川拓也、新井恭輔（東海大）、髙木健太（東海大）、友野弥生（東海大）、増田健汰朗（東海大）、
金谷美希（東海大）、秋山航太郎（東海大）、馬部菜月（東海大）、秋山みちる（東海大）、
田中亨（東海大）、松田笙吾（東海大）、御神本慶太（東海大）、神原永昌（理科大）、
伊藤慧竜（理科大）、江口顕広（理科大）、豊永洸大（理科大）、矢尾坂大智（理科大）、
山下智大（理科大）、吉田辰哉（理科大）、秋山敬祐（明治大）、井守結子（明治大）、
大竹葉月（明治大）、柴山大顕（明治大）、諏訪允俊（明治大）、戸塚一（明治大）、
六車遥（明治大）、村上達海（明治大）、宮田功太郎（明治大）、山田真裕

学生の参加者が多く、史上最大級の参加者数となった。
集合写真


■ 内　容

１　自己紹介

鈴木達：
金環日食は長野に見に行った。北限界線より５ｋｍ南の位置。
村上 ：
明治大２年。一眼レフカメラを購入したが曇りが続き、撮影できていない。
秋山敬 ：
明治大２年。忙しくて観測できていない。
金谷：
東海大２年。梅雨入りして観測できていない。
新井 ：
東海大３年。最近、木星について調べていなかったので勉強したい。
秋山航　：
東海大２年。知識をつけたい。
御神本 ：
東海大１年。天体写真班だが惑星について知りたい。
増田：
東海大２年。惑星班に１年生が入ってくれてよかった。
松田：
東海大１年。勉強したい。元々惑星に興味があった。
田中：
東海大１年。天文についてはこれから勉強したい。
高木：
東海大３年。１年生が４７人入会した。上級生より数が多い。
秋山み：
東海大１年。惑星班で勉強したい。
山田：
東海大２０年生。勉強します。
馬部：
東海大２年。変光星班だが惑星も勉強したい。
堀川：
昨日、今シーズン初観測をした。学生が多くて嬉しい。
山崎：
金環日食は直前に慌てて多摩川河川敷に移動した。日面通過は前日に５００ｋｍ移動した。
三品：
１００年前の木星スケッチが載っている本を持ってきた。
米山：
金環はかろうじて見えた。日面通過は会社の屋上で少し見えた。
六車：
明治大２年。金環は曇って見えなかった。日面通過は尾張一宮ＰＡで見た。
諏訪：
明治大２年。レジスタックスと格闘している。
柴山：
明治大２年。金環は塩尻で全過程見えた。日面通過も遠征して見た。
小澤：
赤道儀の位置を３０ｃｍかさ上げした。
宮田：
明治大１年。月惑は２回目。勉強したい。
成田：
日本天文台協会の総会に参加した。
大竹：
明治大２年。金環は最大食の時に晴れた。日面通過は完敗。
井守：
明治大２年。久々の参加。勉強したい。
榎本：
理科大ＯＢ。金環は牧の原で見た。日面通過は宇宙研で見た。
神原：
理科大２年。The Giant Planet Jupiter を購入した。
豊永：
理科大１年。惑星班に入りたい。１年生は５０人以上入った。
吉田：
理科大１年。知識が浅いので勉強したい。
江口：
理科大１年。勉強したい。
杉森：
理科大１年。入会したばかり。知識が浅いので勉強したい。
戸塚：
明治大２年。金環と日面通過で遠征したが運転手だったので疲れた。
高橋徹：
明治大ＯＢ。撮影を始めたのだがスケッチの方が良いと思った。
高橋和：
小学校４年生。２回目の参加。
山下：
理科大２年。今年入会した。勉強したい。
矢尾坂：
理科大１年。まだ班に入っていない。勉強したい。
伊藤：
理科大１年。勉強したい。
唐澤：
金環日食は小学校に出かけて小学生に見せた。
鈴木光：
金環を見た後、温泉で部分食を堪能した。
田部：
立ち見が出そうで驚いた。この部屋より大きい部屋は１５００人のホールになる。
斉藤：
スクーリングに行っている。
平林：
初めての皆さん、よろしく。
友野：
東海大３年。よろしくお願いします。
石橋：
よろしくお願いします。
鈴木重：
工学院ＯＢです。
大川：
川崎青少年科学館に勤めている。閃光を一緒に観測したい。

２　木星面近況（堀川）

　５月１３日に合となり、新しいシーズンになった。
　２つの現象が同時並行に進んでいる。

・ＮＥＢ攪乱
・ＮＴＢｓ Ｊｅｔｓｔｒｅａｍ Ｏｕｔｂｒｅａｋ

１．ＮＥＢ攪乱

　２月まで非常に細い状態。

　３月１２日：ω２＝１２０°付近にＮＥＢｓに白斑と青黒い暗斑が見える。

　どんどん大きくなって発達していった。
　　→ＮＥＢのリフト活動。１８９０年代～１９２０年代頃は３年毎に発生していた。

　ＥＺに青黒い斑点がいくつか出現している。
　　→フェストゥーンの元ネタ、原料。

　ＥＢが２００７年以来、できつつある。
　ＮＥＢのリフト活動がＥＺに影響しているのが興味深い。

　これらの活動からＮＥＢ攪乱が発生したのだと思われる。
　ほぼ１００年ぶりの現象で、誰も見たことが無い。

　・白斑や暗斑が点在し、ねじれているように見える部分がある。
　　普段、このようなＮＥＢを見たことがない。
　　リフト活動が一番活発な領域だと思われる。

　・１６０°～２７０°付近は拡幅しているように見える。
　　　これから拡幅する領域が広がっていくと予想される。

　・ＮＴｒＺに濃い部分がある。
　　２系に対して動かないのでＮＥＢ由来の模様だと思われる。

２．ＮＴＢｓ Ｊｅｔｓｔｒｅａｍ Ｏｕｔｂｒｅａｋ

　淡化した状態だった。

　４月１２日：何もない。
　４月１９日：白斑と後方に暗斑発生。
　　→白斑はリーディングスポットと呼ばれる模様。

　リーディングスポットは１系に対して－５°／Ｄａｙで前進する。
　続く暗斑は１系に対して－１°／Ｄａｙで前進する。
　差分である４°／Ｄａｙの範囲でＮＴＢが復活していくので約９０日で全周が復活する。

　濃い部分や淡い部分、二条に分離した部分がある。

　「床屋の看板構造」も見られる。

３．その他

　・ＲＳ
　　赤斑孔になっている。
　　ＲＳ後方に赤い斑点がある。
　　大赤斑後方が活発で明るい。

　・ダークストリーク
　　南側に上がり、ＲＳ前方に隙間がある。

　・ＢＡ
　　赤化した。

例会の様子



３ 閃光観測の話（田部）

　次シーズンの木星閃光観測のスケジュールについて相談した。

　８月３１日から１週間集中観測をする。
　候補地はこちら。

　国立天文台 ： 大川
　名寄 ： 田部
　川崎市青少年科学館 ： 大川
　さいたま市青少年宇宙科学館 ： ？
　石垣島 ： ？

例会の様子


４ 書籍の紹介（三品）

　遊星という本を紹介していただいた。
　東亜天文学会創設者の山本一清さんが著者。

　１００年前の木星スケッチを見せていただいた。

５ 火星探査機の話（三品）

　昨年打ち上げられた火星探査機、マース・サイエンス・ラボラトリについて解説していただいた。 ８月６日に着陸し、水の痕跡や表層土の顕微鏡による拡大撮影、岩石の組成や、 気象観測などを行う。

例会の様子


６ 金星日面通過について（山崎）

　金星日面通過の第二接触直前、第三接触直後に見られるオレオール現象を 撮影したものを解説していただいた。

　金星の南側より北側が明るく光る時間帯があるなど、興味深い現象が撮影できた。

　可視光に比べてシーイングの影響が少なく、金星大気でより大きく屈折すると予想される 近赤外波長で撮影した。

　Ｈαだと光球面よりも上層の彩層が写るため、食の時間が長くなる。

　金星は黒点よりも明らかに暗く、太陽の手前を通過しているのが立体的にわかった。

例会の様子


７ 金星日面通過と金環日食の写真（石橋）

　フィリピンのセブで撮影した金星の日面通過とご自宅で撮影された金環日食の写真を 紹介していただいた。

例会の様子


８ 明治大学天文部の活動成果（戸塚）

　明治大学天文部で遠征し、撮影した金環日食と金星日面通過の観測報告をしていただいた。 見事にベイリービーズの写真を捕らえられており、大変見ごたえがあった。

例会の様子


９ 木星会議収録の電子化について（鈴木重）

　ＨＰで公開されていない第１回～第２０回までの収録を電子化したい。
　５～８、１１回は手元にあるので、他の回の資料が欲しい。
　ＨＰで閲覧できるようにしたい。

例会の様子



１０　次回例会

　２０１１年９月２３日（日）
　川崎市多摩市民館４階 第１会議室
　１３：００～

＊その後二次会が行われ、さまざまな情報交換がされた。

例会の様子


例会の様子
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