月惑星研究会例会通信 No.154

■ 日時:2013年12月15日(日曜) 13時−17時20分

■ 場所:国立天文台三鷹キャンパスすばる棟大セミナー室

■ 出席者(計36名)敬称略 

  村上達海、鎌田太陽、龍華良典、吉田駿平、宮田功太郎、細谷美和、豊永恍太、
  神原永昌、渡辺千夏、村上爽太、山下みらい、菅野ひかる、近内令一、友田孝久、
  佐藤康明、石橋 力、小澤徳仁郎、成田 広、斎藤 昭、鈴木重則、三品利郎、
  米山誠一、高橋 徹、高橋和平(小5年)、小山田博之、吉田順平、松浦恵介、
  三谷祥二、杉山耕一郎、田部一志、齊藤美和、堀川邦昭、戸塚 一、鈴木達彦、
  国司 真、是恒邦通

■ 内 容

1.自己紹介

 村上(達):ふたご座流星群を見たけど写真には1個も映らなかった。
 鎌田  :太陽班だけど、惑星や彗星・流星にも手を出している。
 龍華  :明治大学天文部惑星班長に就任した。
 吉田(駿):明治大学天文部惑星班広報係に就任した。
 宮田  :木星スケッチを始めた。現在6枚。明治大学天文部観測部長に就任した。
 細谷  :明治大学天文部観測部長に就任した。昨晩は足柄で40なでGemi観を行った。
 豊永  :理科大天文研惑星班長を三宅君に譲った。
 神原  :天文台の観望会スタッフをやっている。アルバイト募集中。条件は、
      理科系の大学3年生以上か、大学院生。月に1回、1年以上継続できる人。
 渡辺  :中央大学地学愛好会3年。天文台でアルバイトしている。閃光観測に参加。
 村上(爽):理科大天文研機材管理係りに就任。
 山下  :理科大天文研変光星班長に就任。
 菅野  :理科大天文研で富士山水が原駐車場でGemi観を行った。
 近内  :昨晩郡山で同窓会の懇親会があった。先日-4.5度の晩Mead30cmで木星を
      見たら素晴らしかった。今晩はまた別の飲み会がある。
 友田  :11月からJAXA宇宙研で「黎明」の運用を行っている。
      また、月面ローバー(ハクト)のエンジニアリングモデルを作る。
 佐藤  :自宅のドームに28cmシュミカセがあるが、最近は釣りに走っている。
 石橋  :11月9日にビデオが故障して惑星観測は中断していたが修理した。
      Lovejoy彗星は11月15-16日に撮れた。
 小澤  :八王子は例年になくシーイングが悪い。天ガ1月号に4年間の木星が載った。
 成田  :川崎天文同好会の例会と重なったが自宅から近い三鷹へ来た。
 斎藤(昭):2週間のリフレッシュ休暇でケアンズ近郊のマリーバに日食を見に行った。
 鈴木(重):HPの更新を手伝っている。
 三品  :神経痛が再発して観測していない。
 米山  :ふたご群を見ようとでかけた。
 高橋(徹):20cmの望遠鏡を購入。寺の境内で見ている。
 高橋(和):小学校5年生。
 小山田 :望遠鏡を持って毎週富士山へいっていた。
 吉田(順):桐朋高校天文部。部員が地学オリンピックに出ている。
      期末考査とISONと重なったが崩壊してくれて安心している。
 松浦  :1997年8月以来16年ぶりの参加。9月に個展を開いた。
      木星の衛星を風景と一緒に取ることを考えている。
 三谷  :1日毎に15kmのランニングをしている。東京マラソンにでる。
 杉山  :北大〜天文台〜北大を経て今はISAS(相模原)に居る。
      木星だけでなく金星や火星も研究している。
 田部  :11月は西はりま、川崎、天文台で観測を行い、いろいろ事件が起こった。
      諏訪君が見つけた閃光もどきはノイズの可能性が高い。
 齊藤(美):11月の西はりまにフル出場した。その時撮ったISONやLovejoy彗星の写真が
      役に立っている。船橋に単身赴任中。
 堀川  :50肩がどんどん悪化している。木星面にいろいろ変化があった。
 戸塚  :部を引退しても全然暇にならない。
 鈴木  :今日は風邪を引いている。カパも風邪を引いて寝ている。
 国司  :川崎で観測していただきありがとうございました。
 是恒  :バイクで来た。

<欠席者>

 榎本孝之:海外で学会発表のため欠席。みなさんによろしく。
 平林 勇:所要で欠席します。みなさんによろしく。
 山崎明宏:所要で欠席します。みなさんによろしく。
 諏訪允敏:就活で欠席。みなさんによろしく。
例会の様子

2.木星の近況(堀川)

木星の近況(堀川)
   1)NTrZの白斑(WS-Z)は昨年は目立つ白斑だったが、今年は灰色のシミのように見える。
     メタンでは明るく見える。シミが赤っぽくなった。(10月→12月)
   2)NNTBにRed Ovalもメタンで明るく見える。
   3)昨年、大赤斑の前方にあった白斑が崩れて大赤斑の北側に延びているように見える。
     その明部が9月下旬に大赤斑外側のRSベイに出来た切れ目から大赤斑周辺部に流れ込んだ
     可能性がある。その切れ目は10月下旬に閉じた。その明部は大赤斑の北側で止まっており、
     大赤斑の後方には流れ込んではいない様です。
大赤斑の変化
   4)RS前方の謎の明部−メタンで目立つものではなくなっている。      Realなものかどうかも分からない。    5)SEBnに細かな白斑列が並び、南側も広く安定した状態。      体系2で30度付近に濃いバージ状の模様があり、SEB攪乱はこの様な暗い模様の部分から      発生する事が多い。      大赤斑の南側は、一時的に暗い模様が目立ったが、現在は目立たなくなっている。    6)BAは赤味が強くリング状になり明瞭な状態が続いている。      BAは後方にSTBの断片(L=40-50°)をひきづっている。    7)SSTBに存在していた10個の白斑の中の2個の白斑が接近中で今後注意が必要。    8)EZnは以前に比べて活発化している。Festoonも濃くなっている。    9)NEBは細くなっており、更に細くなる気配もある。NTBは薄暗く活動が停滞傾向。

3.木星の雲と雨(杉山耕一郎:JAXA)

   田部:杉山さんは2000年頃に例会や木星会議に参加されていたが、
   北海道大学に進み学位を取得、天文台、再び北大を経て今はJAXA-ISAS
   (相模原)で惑星気象の研究をされています。
   
   木星の対流と雲の形成のシミュレーションを雲の凝結や、凝結物質による
   沈降効果などを含めて行うと、対流性の雲ができるのに2ヶ月程度の周期がある。
   物質が多いほど周期が長くなる、水の凝結高度あたりに安定な層があり、
   対流が分かれる、などのことが判った。
木星の雲と雨−1
木星の雲と雨−2
木星の雲と雨−3
木星の雲と雨−4
   講演の詳しい内容はレポート「木星大気の雲対流」に掲載されています。

4.閃光観測の報告

   三鷹(宮田功太郎)、川崎(鎌田太陽)、西はりま(戸塚)の観測結果の報告がなされた。
閃光観測

5.月面ローバーハクトの紹介(友田)

   友田氏から、複数の国の22チームが自動走行の探査機を作成し月面探査を競う
   ハクトプロジェクトが紹介された。

6.火星のヘラス大陸の話(三品)

   かつては、高地と思われていたヘラス地方は今では周囲より7kmも低い盆地であることが
   分かっている。丸い模様が見えることがあるが、地質的な成分の違いかも知れない。
火星の名所案内1−1
火星の名所案内1−2
火星の名所案内1−3
火星の名所案内1−4

7 次回例会

   次回の例会は2014年2月半ば頃を予定。決まりましたらメールでご案内いたします。

8 記念写真

   時間が無くパス

○2次会:東方見聞録にて(20名) 3次会:笑笑にて(9名)

二次会の様子

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