月惑例会報告                            長谷川 均  1989年6月18日に行われた例会の報告をします。木星も合を過ぎたばかりで集 まりが悪いのではないかと心配された今回の例会だったのですが、蓋を開けてみ るとなんと30名もの参加者があって大盛況でした。主な顔ぶれは、 高天連(開成、学習院、立川、駒場?) 大天連(理科大、日大、明治) 平林勇、唐沢英行、山口正博、青木? パタ、志村、田部、堀川、川井、彦達(ヒコタツ) などでした。年齢の幅が広い! 高校生からおじいさんまで。 ◎内容 ■昨シーズンの総括(山本)  観測していない私は、話を聞いていませんでした。BAAのRogersによ ると3月末から4月始めにかけてまた大赤斑前方にダークストリークが出たそう である。また今回も永続白斑の通過時に発生している。なんらかの力学的な関係 がありそうである。 ■月惑30周年パーティについての連絡(パタ)  7月2日(日)午後5時から7時まで  渋谷道玄坂FORUM8(新大宗ビル、道玄坂を登って左側、駅から約5分) にて行います。  記念講演として国立天文台の海部先生(月惑の創設期のメンバー)の講演があ ります。  会費は5000円 昔の往年の月惑のメンバー(平林勇、堀口令一、渡辺正明など)がそろいます。   ■木星の写真から展開図を作る(パタ)  これは、木星のネガをCCDカメラと画像入力ボードとの組合せでパソコンメ モリに取り込み画像処理を行って展開図を作るものである。画像取り込み後、フ ィルムの特性の補正し濃度を輝度に変換し、周辺減光の補正をした後に幾何学的 な計算から中央経度の前後60度を展開して1枚の展開図を作成し、これを何枚 か合成して全面の展開図にしている。周辺減光の補正もされているのでつなぎ目 もかなりうまくつながっている。展開図に用いたネガは飛騨天文台で撮影された ものであるが、最近のアマチュアの最上級の写真ならば充分対抗できる。  これを用いて木星の帯状流の速度を決めようと言う話は月刊天文の記事として 既に紹介した。この展開図を作る話は月刊天文の9月号の惑星のページに載る予 定である。  私がCCDを買おうと決心したのも、先日の八ヶ岳の合宿でこの方法がかなり 行けそうと判断したからである。 ■木星大赤斑のシミュレーション(長谷川)  せっかくPCがあるということだったので、私も過去に作った木星の大赤斑の 数値実験のプログラムを持って行った。ところがEPSONのPC−286でな ぜか私のプログラムがうまく動かず、デモをすることができなかった。最近ずっ とこういった計算は会社のワークステーションで行っていたが、昨日久しぶりに 98で動かしてみたら、遅い! とても我慢が出来ないほど遅かった。 ■海王星の自転周期(田部)  現在書店で売られている月刊天文の惑星のページは田部氏によるものである。 この原稿を作るにあたって彼が最も苦労して集めた海王星の自転周期の表がボツ になったのでその表のプリントを配った。 ■惑星大気を勉強するための教科書(志村)  ホートン著 大気物理学 広田、会田訳 みずず書房 ■夏の惑星現象について(山口)  今年の夏のさまざまな惑星現象についての紹介。特に外惑星の好機だそうであ る。 次回の例会は9月10日ということになった。場所は理科大の予定。 例会の終わるころ川井が彼女つれてひょっこり現れた。今年東海を卒業した彼女 だそうだ。名前は忘れたけど、川井にはもったいない。そして2次会にも参加せ ずに帰ってしまった。まるで見せにきただけのようだった。 さて終わって2次会(私は例会を1次会としている)である。開店直後のつぼ八 からスタートした。3次会は甚八、4次会は憶えていない。とにかくよく飲んだ 。夕方5時から24時まで飲んでいた。3次会の席で松浦氏が7月7日に結婚す ることを告白した。最近みんな春ですね。