月惑例会報告                           長谷川 均  9月2日(日)午後1時から東京理科大学に月惑例会が行われました.SEB 撹乱発生ということで,緊急の例会となり23名の参加者が集まりました.主な 話題は, ◎SEB撹乱についての解説(田部) ◎SEB撹乱を中心とした今シーズンの概況(堀川) ◎SEB撹乱の発生源について(田部) ◎木星の自転周期の算出式について(堀川) でした.例会参加者から集められた情報から今回の撹乱は, ■発生日時は,木星が太陽と合付近にあったため確定できなかった. ■発生源の経度は,スケッチなどから2系で270度付近と推定される. ■8月下旬現在すでに撹乱の南北各支流は,  南支流   90度付近  中央支流  180度付近  北支流   30度付近 まで達している.発生日時は不明であるが,合付近と仮定すると,自転周期は,  南支流   9時間58分30秒  中央支流  9時間54分20秒  北支流   9時間52分00秒 となる.この値は,過去の平均値にちかいものであるので,発生日は合付近であ ろう. ■南支流のスポットの衝突により,大赤斑は北側半分が淡化している. ■発生源の経度は,Reese and Chapman(196?)の発生源の予報とよく一致している. しかし,彼らのモデルは,木星の内部に固定された3つの発生源を持つと過程す るものでその理論根拠はなく,疑わしいものである.しかし,驚くほどよく一致 している. ところで,例会前夜は,怪鳥氏が書いているように府中の五藤光学の屋上の天文 台で木星を観測した.クーデ焦点の20cmであるが,なかなか使い勝手がよか った.すべてコンピュータ制御で,メニューで木星を選ぶとただちに望遠鏡が木 星向いてしまう.私は,CCDカメラを装着し木星の撮像を行った.しかし,モ ニターテレビが無かったためにビデオのファインダーで合わせたためにピントが 甘くなってしまった.今後もときどきこの天文台を利用させてもらうことにしよ う. さて,月惑例会後は,いつもならPATA氏に強制的に宴会に誘われるのだが, 今回は欠席だったので,隣の隣の教室に集まっていた流星のグループの宴会に出 ることになった.実は,なんとかかんとかという偉い流星の先生を囲んでの夕食 会であった.しかし,今回は結構真面目な宴会であったので私はおとなしくして いた.それに前夜久しぶりに観測をしてしまったので体調があまりよくなかった. と言いながらも無理をして2次会まで参加してしまった.流星の人間達もみんな 元気であった.