月惑星研究会例会 1996年9月29日(日) 13時から 場所:世田谷区立烏山区民センター 参加者: 阿久津、竹内、堀川、木虎、上代、鈴木(達)、鈴木(カパ)、      浦田、坂井、仙台、五十嵐、三谷、斎藤、成田、佐藤夫妻、      田部、石橋、村上、坂場、長谷川 以上21名 ■ 自己紹介 ■ 土星の白斑について(阿久津、堀川) Pic Du Midi 7月に捕らえられる。 CCDで観測 EZの白斑かdark streakか? 1995年の土星の画像(石橋)を見る限り、全体的にEZが明るい。 昨シーズンには、dark streakはなかった。 CMT 9/28 14:42(UT) A 成田 白斑というより帯状になっている。 *** 前端-後端 8/2 17:55 ?-137 8/8 13:00 0-30 9/3 15:45 95-? 9/15 15:59 127-? 9/18 15:39 ?-125 9/18 16:17 159-211 以上、浅田(SEBnのベルト状暗斑として観測) 9/18 164-? 9/21 195-? 観測者不明 以上より、10.62deg/day(体系I) by 浅田 これより自転周期を求めると(田部)、 10h21m50s となる。 かなり大きなdrift rateであるが、土星のzonal wind の勾配が大きいので 緯度がわずかにずれればこの程度の rateは不思議ではない。 参考までに、 System I 10h13m59s System III 10h39m22s 村上さんより、南さんのCMT観測の紹介 9/24 24.725(UT) 南 墨を置いたよう。 9/27 27.748(UT) 南 村上さんより毎日の予報が配られている。 ■ 木星近況 (堀川) SEBの白斑 8月以降も活動的。 7月末 w2=130度付近で発生した白斑は前進し、8月半ばにRS後方のもの と合体。 白斑はメタンバンドでも永続白斑のよう(やや小さめ)に見える (Pic du Midi)。 6月頃はさえなかった。 活動的になった? 過去のSEBZ白斑の活動について堀川からの解説。 RS後方は1970-1980年代のSEBによく似ている。 大赤斑周辺 南側にアーチがかかっている。 そのアーチから前方にストリーク が伸びている。 8月中旬以降アーチ淡い。 SEBsのBay前後(w2 = 10deg)でedgeの高さに差がない。 このBayはSTrZの白斑として近赤外画像(8/1の波長2.12μm) でも見られる。 昨シーズンに比べて全体として模様のコントラストが低くなっている。(上代) NTZがshadeされ暗い。(村上、堀川) NEBが暗くなりriftが目立たない。(村上) STB-SSTB間shadeが強く暗い。(成田) ■ 木星近況のまとめについての意見 この例会でまとまったものを後で役に立つような形のデータとして何か残せるようにできないか。(竹内) 時系列で現象を見るようにできないか。(長谷川) 何が起こったかを英語で残しておけば役に立つ。(田部) 大天連は、ドリフトチャートぐらい用意してくる。(長谷川) もっと、CMTをするべし。 ■ 過去の大天連のデータの整理について (木虎) 過去25年の観測データをまとめたい。大天連惑星分科会ライブラリ。 CMTをまとめた方がよい。 あるので、現役がまとめる。 1974年 ... 1981年 1982年 ここまでは打ち込んでFDになっている。 1983年 1984年 日付と時刻があるが、pcfが書かれていて模様と時刻が 同定できない(一部)。 1985年 不完全。 ... 1987年 | 1988年 | ここは怪鳥の責任で探す。 1989年 データが少ない。数枚。 | ここまでは堀川宅に段ボール一箱(1974-1989年)にある。  大赤斑、永続白斑は抜き出して、ファイルになっている。 1990年 | これ以降、行方不明 1991年 | 1992年 | 1993年 | ここまでは、山田のところにあった気がする。 1994年 | 1995年 | これはまず現役学生がやる。 1996年 | スケッチから抜き出す。 # この話題は数年に一度できる。 まとまったデータは、WWWで月惑のページで公開する。 http://www.astec.co.jp/~hh/getsuwaku.html 担当者は月惑例会で進捗報告をすること。 ■ 次回例会の日程 10月は木星会議 11月3日 学園際で× 11月10日 11月17日 11月23日 学園際で× 西はりま天文台でプロ・アマシンポジウム 12月1日 大天連研究発表会 工学院大学 12月8日 大天連総会 12月15日 *** 次回例会決定 *** 12月の会場はまだ予約できないので、 ■ 木星会議 例会出席者中13名が出席予定。研究発表は3名が予定。 羽田から飛行機で行くのが便利。(田部) 上野発(22時ごろ発)、福井行き急行「能登」が安い。(村上) ■ 惑星物理講座 竹内 SL9のデータアーカイブCD-ROM(まだ未公開版) Galileo探査機のNIMS(近赤外分光データ)を使って、グラフを作って みた。 火星で岡山のプロポーザルを出せないか。 生物の見つかった例の隕石に炭酸塩鉱物がある。 その吸収が2.28μmにあるので、OASISの分光で検出できないかな。 長谷川 彗星衝突痕跡の測光観測の紹介。 彗星衝突後2年間の衝突緯度のアルベド周辺減光カーブから、 痕跡粒子が落下して薄くなった。 HSTの紫外画像では、赤道方向の流れが途中で止まるのが見られている。 田部 HST画像では痕跡粒子は極方向にも流れていないと説明できない。 ■ 宴会 「つぼ八」にて (報告 長谷川) 今回の議事録は、岡山のプロポーザルを書きながら作成しているので、ややいいかげんである。