月惑星研究会例会 1997年2月23日(日) 13時から 場所:世田谷区立烏山区民センター第3会議室 参加者:竹内、鈴木達、鈴木カパ、三谷、是恒、木下、仙台、関口、 村井、成田、 田部、堀川、唐沢、鈴木ブ、五十嵐、斎藤、 村上、長谷川 # 平均年齢 37.94歳 (学生もいるのに) # 相変わらず高い。 今回は木星、土星、火星、月、彗星などの話題があり、まさに月惑星研究会的な内容と なってきた。平均年齢が高いことを除けば、よい傾向である。 ■ 前座 カッシーニの観測した衝突痕跡(?)のNHKニュースのビデオ他 ■ 自己紹介 ■ 横浜海賊堂より出版のお知らせ(堀川) "The Giant Planet Jupiter" J. H. Rogers著 田部、堀川訳 の翻訳の一部が完成。 実費(コピー代)で配布。 第1章 90円 2 90円 3 80円 5 40円 6 80円 7 60円 8 100円 10 150円 ============= セット価格 620 円 ■ 木星面近況(堀川) 木星を見た人3名。木星スケッチを取った人1名。 印象 何も見えない(KAPA, 達) 寒かった(堀川) 中央経度 21日 296.8 22日 88.1 SEBはNEBより明らかに淡い。 実際に淡化が始まっているかは様子を見る必要あり。 NEBが太く見えている。NTrZが暗いためにNTBとつながって見えている? GRSは存在がわからなかった(22日)。 後方のSEBやや淡い。 ■ STrZの白斑と大赤斑の会合(田部) 配布資料あり。 大赤斑とSTrZ白斑が序々に接近しつつある。 大赤斑 0.01deg/day 白斑 0.14deg/day 昨シーズンの観測を延長すると衝突開始は4月15日。 予想: (1)すり抜ける カパ(300)、三谷(200)、是恒(200)、唐沢(200)、 仙台(300)、木下(200) (2)合体する 達(300)、堀川(300)、長谷川(300)、関口(300)、村井(300) (3)反発する 田部(1000)、竹内(300)、成田(200) 括弧内は賭け金。外れた人は月惑星研究会に賭け金を寄付する。 買ってもも何ももらえない。 上記の各可能性について気象学的な解説(竹内) ■ 木曽観測所でのヘールボップ彗星の観測(木下) 東大木曽観測所にて、 広角撮像 CCDカメラST-6に50mmのカメラレンズで撮像観測をした。 イオンテイル CO+, H2O+ の波長で撮像した。 H2O+のテイルににうねりが見られる。 中解像度 MUTO CCDカメラとタムロンの300mmレンズ 核近傍 シュミカセとMUTOのCCDカメラで撮像 ■ ヘールボップ彗星のジェット(長谷川) 12月に紹介したヘールボップ彗星の定常ジェット構造の最新シミュレーション結果を紹介。 彗星核から多数の粒子(約10000個)を放出し、その軌道を数カ月にわたって追跡し、地球 からどのように見えるかを再現。 また、今年2月頃から見え始めたジェット内のヒゲ状構造もジェットの螺旋構造を横から 見ているとすると説明することができる。 この結果は3月の日本天文学会で発表予定。 ■ 土星ビデオ紹介(成田、唐沢) 唐沢氏はデジタルビデオでの撮像。時刻も別トラックに記録できるので観測には便利。 また、画像データをデジタルで取り出すことのできる機種もあるらしい。 ■ 月の異常発光現象のビデオ紹介(竹内) 電通大の柳沢氏が観測したビデオを上映 確かに発光している! ビデオに記録は残せたが単独観測なので本当に月面の現象かはまだ確認できていない。 アマチュアの機材で同時観測をしたら面白いのではないか。 ■ 17世紀の天体衝突痕跡の記録の発見(田部) 例の記者会見となった研究の紹介。 もう月惑関係ではみな知っているのでやや裏話的なこと。 ■ 火星観測情報(村上) Ls 0 春分 90 夏至 Feb 8, 9, 10 に合同観測を行った。 w = 200度付近、北極冠の西側にかげり(黄土色)が見える。 海外では反対側がかげっている情報もある。 Feb 15 ぐらいからフリンジも見えなくなってきた。 極冠も見えなくなっ てきた。解けた? ■ 惑星画像解析講習会の予告(長谷川) 現在、光から赤外にかけての惑星画像データがたくさん溜っているが、解析が進んでいない。 そこで、さらに人材を養成するために画像解析の講習会を考えている。特に若手に参加して もらいたい。 時期的にはヘールボップ彗星の観測が片付いたころを考えている。 ■ 過去のCMTの発掘整理 木虎がやっている。 次回には報告がある? ■ 大天連惑星分科会春合宿のお知らせ 3/13 - 3/15 明治大学生田校舎 誰か現役学生に話をしに行ってやって下さい。 ■ 次回例会 4月20日 烏山区民センター 第3会議室 ビデオ、OHPを予約しました。 ■ 二次会 「つぼ八」にて。 文責 長谷川