October 4, 1998

●概況

大赤斑の前方からSTrZを伸びるDark Streakは、池村・伊賀の画像ではII=7度付近まで伸びているのが確認できます。条件が悪く、それより前方に伸びているかは分りません。II=12度付近にStreakのGapがあり、そこからStreakとSEBsとの間に白雲が流れ込んでいるように見えます。このStreakの後方は、大赤斑の南側を取り巻くアーチ構造につながっています。

II=330〜20度付近のSEBZは、SEBcから南が赤味を帯び、北半分は明るくはないが細かな暗柱と白斑が入り乱れています。II=20〜60度付近は、SEBsが太く赤味を帯びていて、SEBZはやや明るくなっています。大赤斑直後のSEBZは、80度付近に淡い伸びた白斑と、その後方の90度付近にやや明るい白斑が見られます。

NTrZのII=355度には、NEBnに湾入する長さ15度ほどのかなり明るい白斑が見られます。

NTBnの354度付近には、長さ12度ほどのDark Sectionが見られます。

伊賀祐一　Y.Iga (280mm SC, Digital Still Camera NEC Picona)

強調画像

• STrZのDark Streakの前端部が大赤斑のある右側から伸びている。II=7度付近までは確認できるが、その後方のII=15度付近にGapがあるようだ。
• NTrZに大きな白斑があり、NEBnに湾入している。位置はII=353度で、経度方向の長さは15度程度。
• NTBnのII=353度に長さ7度ほどのDark Sectionがあり、NTBが太く見える。

強調画像

• 大赤斑から前方に伸びるSTrZのDark Streakがはっきりと見える。CM左の15度付近からStreakとSEBsとの間に白雲が見える。
• SEBsは大赤斑の直前から赤い太いBeltとして見える。

池村俊彦　T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)

堀川邦昭　K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)

• RS前方のdark streakはCM付近までがかなり濃く、前方ではかなり淡い
• CM前後でNTZが強くshadeされ、この部分でNNTBが南へ湾曲して見える

林　敏夫　T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

• GRS前方のストリークは健在。
• 大赤斑の中のオレンジ色も変化ない。