ALPO-Japan: Jupiter Section (October 25, 1998)

1998年10月25日の木星

池村俊彦・奥田耕司・林 敏夫・堀川邦昭


October 25, 1998

●概況
大赤斑前方のSTrZに伸びるDark Streak(STrZ Belt)が明瞭に捉えられました。奥田氏の画像から、前端部はII=300度付近のSTBのGapの付近まで伸び、STBに合流しているようです。II=315度のSEBsにはProjectionがあります。このStreakとSEBsとの間は白い白雲が区切っていて、II=1度のSEBsにもProjectionがあります。

STBは左端から南に湾曲してCM後方でSSTBに合流しますが、この画像では、再度北に湾曲しながら大赤斑の南の本来のSTBとなるBeltが淡く見えています。堀川氏は、しばらく不明瞭であったBEをぼんやりと明るく観測しています。

大赤斑前方のSEBZは、南半分が強く赤味を帯び、北半分には白斑が入り交じっている様子が捉えられています。奥田氏の画像では、このSEBnの白斑はII=280度よりも前方まで波及しているようです。

NEBnの左には大きなBarge(II=333)があり、その直後のNTrZにはNEBnに湾入した大きな白斑があります。NTBのCM左には、NTBnのBAR(II=350〜7度)が見られます。


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.82 1998/10/25 10h38m(UT)
ω1=215.1 ω2=255.7
Seeing:4-6/10 Transp.:5/5 x200
  • BEはぼんやりと明るく見える
  • FAとその前方の白斑も顕著
CMT観測 (時刻はUT)
273. 1998/10/25 10:42NEBN DBAR C2257.1
274. 1998/10/25 10:49STB WFA C2262.3
275. 1998/10/25 11:09EZN DFESTC1234.0
276. 1998/10/25 11:20SSTB DSECTF2281.1


No.83 1998/10/25 13h38m(UT)
ω1=324.9 ω2= 4.5
Seeing:2-3/10 Transp.:4/5 x200
  • シーイングが極端に悪くなった
  • SEBはdark streakのある部分で南縁がそげるように細くなっている
CMT観測 (時刻はUT)
なし


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.58 1998/10/25 11:40(UT)
I=252.9 II=293.2
Seeing:2/10 Transp.:2/5 x312

  • STBの暗部がCMを挟んで目立つ。暗部終端CMT 20:58。
  • SEB全体がまだらだが濃淡ははっきりしない。CM右のsにSTRzに膨らみがある。

No.59 1998/10/25 12:45(UT)
I=292.5 II=332.4
Seeing:3/10 Transp.:3/5 x312

  • STrZのCMにGRSからのStreakが流れているか。


奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#71 1998/10/25 12:20(UT) I=276.2 II=316.3
Image#72 1998/10/25 12:46(UT) I=292.0 II=332.0
Image#73 1998/10/25 13:23(UT) I=314.6 II=354.3

画像強調を適用(伊賀)

S=5/10 T=9/10 ND4-FIL

  • GRSから前方に伸びたストリークが淡く確認できる


池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.92 1998/10/25 13:50:36(UT) I=332.7 II= 12.3 III=138.8
De= +2.0゜E.Dia=46.98"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F33
NEC PICONA 1/7秒 4枚コンポジット

  • シーイング2/5大赤班前方が捕らえられましたが、画像が不鮮明です。
  • STBのCM付近に、縦線のようなものがあります。偶然にこのように見えているのでしょうか。


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