ALPO-Japan: Jupiter Section (October 31, 1998)

1998年10月31日の木星

奥田耕司・林 敏夫・堀川邦昭


October 31, 1998

●概況
SSTBの濃化部は大赤斑の前方まで進んでいます。STBsのDark Spotは形状・濃度ともに変化はないようですが、その後方にあるDark Sectionは右斜めに伸びたようになってきています。

堀川氏の指摘では、STrZのDark Streakと大赤斑南部のアーチが淡くなってきています。また、Mid-SEB Outbreakに伴う白斑も、この経度では明るいものは少なくなってきています。奥田氏の画像からは、大赤斑直後のSEBZの白斑の活動もあまり活発ではないようです。

大赤斑から前方の経度のNEBは幅が太く濃いですが、後方ではRift構造が入り乱れています。


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.85 1998/10/31 09h38m(UT)
ω1= 45.8 ω2= 41.0
Seeing:4-5/10 Transp.:2/5 x200
  • STrZのdark streak、RSの南側のアーチとも以前よりやや淡くなったように感じる
  • この経度のNEBにはrift見られず濃く安定なベルトである、また北側にやや拡張し太くなったようだ
CMT観測 (時刻はUT)
280. 1998/10/31 09:42EZN DFESTC1 48.2
281. 1998/10/31 09:44NEBN DSPOTC2 44.6
282. 1998/10/31 10:01STRZ WRSH P2 54.8
283. 1998/10/31 10:14SSTB WSPOTC2 62.7
284. 1998/10/31 10:17STRZ DRS C2 64.5


No.86 1998/10/31 12h46m(UT)
ω1=160.5 ω2=154.5
Seeing:5-6/10 Transp.:3-4/5 x200
  • STBはCM右側の暗部から南へシフトしているように見える、暗部後端にはBEと思われる不明瞭な明部あり
  • SEBZはCM後方で明るいが、明瞭な白斑はない
  • NEBは右端近くで北組織を残して淡化している
  • NNTBがかなり濃くNTBと同程度に見える
CMT観測 (時刻はUT)
285. 1998/10/31 12:58SEBS DPROJC2161.8
286. 1998/10/31 13:09EZN DFESTC1174.5
287. 1998/10/31 13:24EZN DFESTC1183.6
288. 1998/10/31 13:41NEBN DSPOTC2187.8


奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#74 1998/10/31 11:05(UT) I= 97.8 II= 92.5
Image#75 1998/10/31 11:30(UT) I=113.1 II=107.6
Image#76 1998/10/31 13:23(UT) I=125.3 II=119.7

画像強調を適用(伊賀)

S=5/10 T=6/10(薄雲)ND4-FIL

  • SSTBは幅広く暗い:GRSは南半分が暗い、赤味はあまり感じない
  • GRS前方のSEB中央が暗く、一本の細いベルトに見える
  • NTBは暗くハッキリしている


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.60 1998/10/31 12:52(UT)
I=164.1 II=158.1
Seeing:3/10 Transp.:3/5 x312

  • SEBのCMに暗柱がある。


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