ALPO-Japan: Jupiter Section (December 30, 1998)

1998年12月30日の木星

安達 誠・林 敏夫


December 30, 1998

●概況
安達氏と林氏のスケッチでは大赤斑前方のSTrZのDark Streakが捉えられています。II=40.2度のSEBsに白斑が見られます。SEBnは大赤斑の前後で淡化しているようです。

NEBのII=50付近までにRift構造が見られます。安達氏の観測(No.141)では、NEBnに濃いDark Streakがあり、これがBargeがつながったようだと述べておられます。このStreakの両端のNTrZには2個の白斑があり、NEBnへのBayを形成しています。

SEBに見えるのは第I衛星イオの影の経過です。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.141 1998/12/30 08h23m (UT)
ω1=106.1 ω2= 3.9
Seeing:2(3)/10 Transp.5/5 ×390
  • SEBZには第1衛星イオの本体が左端に、中央にイオの影が見える。
  • 右側のSTBはまったく認められない。
  • SEBnは淡くなって、EZに向かってshadeされたように見える。
  • NEBnのCM左には、BargeとBargeが横に長くくっついた形の、Dark Streakが濃く見える。色はチョコレート色。
  • このStreakの両端のNTrZにNotchあるいはOvalがある。
  • NTZはかなり細いが、NTrZに負けないぐらい明るい。


No.142 1998/12/30 09h16m (UT)
ω1=138.5 ω2= 36.0
Seeing:3/10 Transp.5/5 ×390
  • STBは大赤斑より前方にわずかに伸びている。
  • 大赤斑は赤味がほとんど感じられない。全体として極めて淡い。
  • SEBsのCM付近II=40.2(CMT 9h23m)に白斑がある。
  • 大赤斑前方のSEBnの淡化がさらに進行している。それとともにSEBZ全体がshadeされたように見える。
  • EZnには目立つFestoonが見当たらなく単調である。


No.143 1998/12/30 10h08m (UT)
ω1=170.2 ω2= 67.3
Seeing:2(0)/10 Transp.5/5 ×390
  • 観測途中でシーイングが悪化し、観測終了となる。
  • 大赤斑はII=69.1(CMT 10h11m)。


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.76 1998/12/30 09:00(UT)
I=128.7 II= 26.3
Seeing:6/10 Transp.:4/5 x312

  • NTBがCMから右にNEBnに2分している。久しぶりにNEBcにリフトらしきものが見える。
  • GRSから左にストリークがぼやけている。
  • STBがGRSから左に薄くなっている。


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