ALPO-Japan: Jupiter Section (January 5, 1999)

1999年 1月 5日の木星

安達 誠・池村俊彦・堀川邦昭・前田和儀


January 5, 1999

●概況
気流が悪く、詳しいことは分りませんが、BEとFAを池村氏と前田氏が捉えています。一方安達氏は気流に恵まれ、この付近の詳細な観測を行っています。

前田氏の画像では、No.45の方がよく分りますが、CM付近にSTBの暗斑状のものがあり(II=205度)、その前方のSTZにBEらしき明部(II=200度)が見られます。また、STB暗斑の後方には明部(II=212度)がSTBを分断しており、その後方からSTBは濃化していることが分ります。池村氏のNo.123の画像では、周辺を暗部に囲まれたFAがII=230度に捉えられています。堀川氏の眼視観測ではBEは明るい領域と見え、その後方のSTB暗斑とFAは明瞭に観測されました。安達氏の観測(No.145)では、FAの前方でSSTBからつながった暗部の直前にいくつかの白斑を確認されていますが、このうちの先頭の拡散状のものがBEです。

前田氏の画像の左端には、SEBZ内に明部が見られますが、それよりも後方では赤味を帯びた太いベルトに見られます。この様子は安達氏のスケッチで詳細に捉えられています。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.144 1999/01/05 08h03m (UT)
ω1=320.0 ω2=172.2
Seeing:6/10 Transp.5/5 ×390
  • SSTBの南北組織ともに濃くなり二重になっている。
  • STBの中央付近はshadeされていてよく分らない。STrZに入り込んでいるようだ。
  • SEBの左側の明部は中央ではなく南寄りに位置している。
  • SEBnはモヤモヤしてつかみどころがない。
  • EZの南半分が明るくなっている。
  • NTBとNNTBは今までになく濃く目立ち、細いベルトとして見えている。


No.145 1999/01/05 09h03m (UT)
ω1=356.6 ω2=208.5
Seeing:7/10 Transp.5/5 ×390
  • STZのCM左の白斑はどちらがBEか分らないが、たぶん左だろう。
  • FAはやや暗くなったように感じる。
  • SEBは極めて単調である。
  • NTBの幅の広くなった箇所の直前のNTZに小さな白斑がある。
  • NNTBはCMよりも右で淡くなっている。


No.146 1999/01/05 09h44m (UT)
ω1= 21.6 ω2=233.3
Seeing:7/10 Transp.5/5 ×390
  • SEBnは青っぽい。
  • NEBは赤っぽい。
  • NTBからNNTBの様子がよくつかめた。


前田和儀 K.Maeda (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.44 1999/01/05 08:50(UT)
I=349.1 II=200.9 III=346.5
NEC PICONA 1/7秒



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.45 1999/01/05 09:04(UT)
I=357.5 II=209.3 III=354.9
NEC PICONA 1/7秒



堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.111 1999/01/05 08h52m(UT)
ω1=349.9 ω2=201.8
Seeing:4-5/10 Transp.:5/5 x200
  • この季節にしてはシーイング良い
  • SEBは一様に近く、左端近くでやや淡く見える程度
  • EZ明るくEBは確認できない
  • BE付近はやや明るいが確認できず
CMT観測 (時刻はUT)
366. 1999/01/05 09:05EZN DFESTC1357.8
367. 1999/01/05 09:23NEBN DBAR C2220.6
368. 1999/01/05 09:32STB WFA C2226.0
369. 1999/01/05 09:35EZN DFESTC1 16.1


池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)


No.122 1999/01/05 09:59(UT)
I= 31.0 II=242.5 III= 28.1
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F39
NEC PICONA 1/7秒

極端な画像処理を適用(伊賀)



No.123 1999/01/05 10:04(UT)
I= 34.1 II=245.6 III= 31.2
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F39
NEC PICONA 1/7秒

極端な画像処理を適用(伊賀)



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