ALPO-Japan: Jupiter Section (January 16, 1999)

1999年 1月16日の木星

安達 誠・池村俊彦・奥田耕司・小山田博之・林 敏夫


January 16, 1999

●概況
池村氏から大赤斑の右上が淡くなっているとの連絡がありました。ほぼ同時刻の安達氏のスケッチなどから判断すると、大赤斑直後のSEBsのBayが後方に伸びたようで、このために大赤斑の右上が明るく感じるようです。画像から経度を計測すると、前端57度、中央67度、後端77度と、通常の形態をしています。

大赤斑付近のSTBは条件が悪いのか、ほとんど認められません。大赤斑の後方にSTBsの暗斑がせまってきています。STBs 暗斑の経度はII=95度です。大赤斑の前方のSTrZに伸びるStreakは、II=45度付近まで淡く見えています。奥田氏の画像からは、そのさらに前方のSEBsにProjectionが認められます。一方、大赤斑後方のSEBには白斑は認められません。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.151 1999/01/16 08h14m (UT)
ω1=261.0 ω2= 29.3
Seeing:3/10 Transp.3/5 ×390
  • STBはよく分らない。
  • STrZは極めて淡くなっている。GRSの前方ではshadeを伴っている。
  • SEBは南半分が濃くなっており、北側は淡くなっている。ただ、SEBnはかなり細くなっているが、東西に見えている。
  • SEBはかなりオレンジっぽい。


No.152 1999/01/16 08h48m (UT)
ω1=281.8 ω2= 49.8
Seeing:3/10 Transp.3/5 ×390
  • 大赤斑のCMTは9h16mでII=66.8度。
  • STBはGRS前方では見えない。
  • GRS Bayはずいぶん浅くなってしまった。GRS前方のSEBsがGRS後方に流れていく様子が良く分る。


No.153 1999/01/16 09h28m (UT)
ω1=306.2 ω2= 74.0
Seeing:3(4)/10 Transp.3/5 ×390
  • 大赤斑の赤味はほとんど感じられない。
  • 大赤斑前方のSTB〜STrBの辺りはよく分らない。特にSTBはよく分らなくなった。以前はSTBは前方に伸びていたが、今は見られない。
  • STBsの暗斑は健在。


奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#113 1999/01/16 08:26(UT)
I=267.4 II= 35.5

画像強調を適用(伊賀)

S=4/10 T=10/10 ND4-FIL

  • 薄明中での観測
  • GRS前方のSEBs側の白雲が明るく目立つ
  • GRS前方のSEBsのベルトが一番暗く目立つ


池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)


No.124 1999/01/16 09:15:52(UT)
I=299.2 II= 67.0 III=215.5
De= +1.9゜E.Dia=36.50"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F39
NEC PICONA 1/7秒 3枚コンポジット

極端な画像処理を適用(伊賀)

大赤斑の右上が淡くなったようだ。



小山田博之 H.Oyamada (200mm VISAC, Drawing)


No.42 1999/01/16 09:17(UT)
I=299.5 II= 67.4
Seeing:3-4/10 Transp.:6-7/10
  • RS付近は一見SEBが切れたように見える。SEBはRSと接している部分で濃くなっている。RSは存在のみがかろうじて分るだけ。RSからのstreakは分らない。
  • NEB:NEBnは濃くなっている。NEBsも所々濃くなっている。

林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.80 1999/01/16 09:35(UT)
I=309.9 II= 77.7
Seeing:3/10 Transp.:3/5 x312

  • GRSが白くなってオレンジ色が無い。中の暗部が中央南にある。
  • SEBnがGRS付近で北に広がっている様。
  • STBの暗部がCMに確認できる。


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