ALPO-Japan: Jupiter Section (February 7, 1999)

1999年 2月 7日の木星

奥田耕司・新川勝仁・林 敏夫・前田和儀


February 7, 1999

●STBs暗斑は大赤斑の後方にせまっている
この経度の観測は1月31日以来です。

前田氏の観測で、大赤斑の右上のII=86度にSTBsの暗斑がかろうじて確認できました。もうまもなく大赤斑の後端に達すると予想されますが、今後のSTBsの暗斑の動きは、

  1. そのまま通過する
  2. 大赤斑の循環気流に乗ってぐるりと一周する
  3. 大赤斑を通過してSTrZのStreakに移動する
などが考えられます。観測条件はますます厳しくなりますが、何とか追跡したいものです。

さらにSTBの後方にはII=118度付近に伸びたDark Sectionがあり、その右上のSTZのII=134度にも暗斑が認められます。大赤斑の経度はII=67度で変化していないようです。大赤斑後方のSEBの活動は穏やかで、特に目立つ白斑は見られません。

林氏の観測では、STBsの暗斑は大赤斑直後にあると思われますが、残念ながら周辺に近く観測できませんでした。その後方のSTBのDark Sectionが長く観測されていますが、Dark Sectionとその後方のDark Spotが一体として見えているようです。大赤斑後方のSEBZの活動も穏やかな様子です。

新川氏の観測は林氏の後方の経度ですが、STBの左にDark SectionとSTBs Dark Spotが見られます。BEは185度付近と予想されますが、同定は難しい状況です。SEBZのCM左に白斑が見られ、Mid-SEB Outbreakの唯一の活動かと思われます(林氏のCM後方の白斑)。


前田和儀 K.Maeda (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.62 1999/02/07 08:35(UT)
I=142.7 II=102.8 III=257.2
NEC PICONA 1/7秒



奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#130 1999/02/07 08:42(UT)
I=145.3 II=105.5

画像強調を適用(伊賀)

S=2/10-3/10 T=9/10 ND4-FIL

  • STBの暗部が一部確認できる
  • CMセンター直後のフェストーンが目立つ
  • NTBが暗くハッキリしている


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.85 1999/02/07 09:00(UT)
I=157.4 II=117.5
Seeing:2/10 Transp.:5/5 x380

  • GRS右の白斑は活発ではない。
  • EZnにシェードがある。フェストーンが全く無い。
  • STBのダークセクションが長くなった様である。


新川勝仁 M.Niikawa (280mm SC, Digital still camera Fuji DS-8)

No. 3 1999/02/07 10:00:24(UT)
I=194.4 II=154.1 III=308.5
Seeing:2-4/10 Transp.:2/6, 10 frames composite

  • It was a little bad transparency, so each flame exposure level was about 30 -40 % under.

No. 4 1999/02/07 10:08:05(UT)
I=199.1 II=158.8 III=313.2
Seeing:2-4/10 Transp.:2/6, 12 frames composite


No. 5 1999/02/07 10:12:38(UT)
I=201.9 II=161.5 III=315.9
Seeing:2-4/10 Transp.:2/6, 11 frames composite

Telescope:C11(SC) D=280 mm fl=2800 mm
Effective FNo.:30  Or.18 mm
Camera: DS-8 taking lens removed
Exposure:each flame 1/4 sec

Observation Site:Mozuhonmachi Sakai-city Osaka,Japan

** All images are composed plural flames of image. 
and enhanced with the Maximum-Entropy method.


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