ALPO-Japan: Jupiter Section (June 20, 1999)

1999年 6月20日の木星

伊賀祐一、奥田耕司、新川勝仁
Y.Iga, K.Okuda, M.Niikawa


June 20, 1999(UT)

●Summary
本格的な梅雨空が続いていますが、この日の朝の関西地方は快晴でした。

6月8日の観測と同一経度ですが、STBは奥田氏・新川氏の画像では非常に淡いベルトとして見えています。SSTBは濃く見え、II=293度と306度に濃化部が見られます(伊賀No.23、奥田No.10)。条件が良いと2個の暗斑に分離して見えるようです。

SEBZ内のSEBcの緯度に、II=249度と267度に赤味のある暗斑(Barge)が見られます。後者のBargeは6日とほぼ同経度です。SEBは南半分が濃いベルトです。

NEBnに今シーズンもBargeが多く観測されています(II=265度、279度、292度、321度)。また、II=310度にはNotchも見られます。

NTBの右端には濃化部がII=310度と333度に見られ、その北のNTZに白斑(II=326度)があります。この2個の濃化部は奥田氏のNo.10の画像ではNTZのBargeのようです。この後方のBargeは6月11日に観測されています。


Masahito Niikawa (280mm SC, Digital still camera Minolta DimageEx1500)
No. 4 1999/06/20 18h37m00s(UT)
I=241.6 II=263.7 III= 93.6
4 images composite

No. 5 1999/06/20 18h56m30s(UT)
I=253.5 II=275.5 III=105.4
4 images composite

No. 6 1999/06/20 19h01m24s(UT)
I=256.4 II=278.5 III=108.3
5 images composite

No. 7 1999/06/20 19h14m36s(UT)
I=264.5 II=286.5 III=116.3
5 images composite


Telescope : C11 (SC) D=280mm fl=2800mm
Camera :Minolta DimageEx1500 Digital Camera taking lens removed
Effective F No.: 25 (XP24mm Eyepiece Projection)

Filter: IR cut & Low-pass built-in the camera
Obs.site : Mozuhonmachi Sakai-City Osaka Japan
Exposure : 1/8 sec
Analog gain:18dB
Seeing:3/10 Transp.:3/6

Image Processing

  • The Maximum Entropy Method deconvolution after composite of the original taking images. And enhanced with the unsharp masking method.

Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 22 1999/06/20 18h42m(UT)
I=244.8 II=267.0 III= 96.8
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(@F35)
Seeing:4/10 Transp.:5/5
  • SSTBは見えるが、STBは見えない。SSTBのII=293度と306度に暗斑が見える。
  • SEBZは赤味の強いベルトだが、II=249度と268度にRed Bargeあるいは暗斑が見られる。
  • NEBnにはいくつかのBargeが見られる(II=265度、279度、292度、321度)。
  • NEBnのII=310度にはNotchが見える。
  • NTBは1本のベルトだが、右端のII=313度と338度に濃化部があり、その北のNTZのII=326度に白斑が見える。
  • NNTBのCM付近のII=289度に濃化部が見える。

No. 23 1999/06/20 19h02m(UT)
I=257.1 II=279.1 III=109.0
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(@F39)
Seeing:4/10 Transp.:5/5
No. 24 1999/06/20 19h16m(UT)
I=266.4 II=288.4 III=118.2
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(@F39)
Seeing:4/10 Transp.:5/5

Koji Okuda (250mm Newton, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)

1999/06/20(UT)
No. 8 19h04m
I=256.7 II=278.7 III=109.7
No. 9 19h25m
I=269.5 II=291.4 III=122.4
No.10 19h35m
I=275.6 II=297.5 III=128.4
250mm Newton, BITRAN BT-01, LRGB
Seeing:4/10 Transp.:8/10

コメント

  • SSTBは暗く幅広い、CM付近が一部暗斑状で濃く見える
  • STBは非常に淡くCCDでのみ確認できる
  • SEBは南が暗く一様に見える
  • EZのフェストーンは淡く目立たない
  • NEBは北側にBargeが確認できる
  • NTBは淡く細く見える
  • NNTBはハッキリしない

カラー合成に使用したフレーム
(JPEG 80KB)

ALPO-Japan HomePage Jupiter Section