The meeting with Tan Wei Leong 2003/03/23(SUN)in Kyoto

Tan Wei Leongさんと京都で会合しました。 2003/03/23(日)


2003/03/23 afternoon near the kyoto station

Kyoto TERRSA Access Guid map English
  
Tan Wei Leong氏との京都ミーティング 京都テルサ 13:00 - 17:00


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	月惑星研究会 京都ミーティング Tan Wei Leongさんとお会いしました。

日時: 2003年3月23日(日) 13時 - 17時

会場: 京都テルサ 第3会議室(3F)
	京都市南区東九条下殿田町70(新町通九条下ル)
		TEL 075-692-3400

  
A.Hatanaka / M.Niikawa / T.Kumamori /K.Horikawa/ H.Matsumoto / T.Hayashi / T.Usude / A.Kazemoto / H.Fukui
       T.Ikemura / M.Adachi /   Y.Iga /     Tan Wei Leong / H.Einaga / K.Yunoki / T.Nishitani 

       畑中明利 新川勝仁 熊森照明 堀川邦明 松本博久 林敏夫 薄出敏彦 風本明 福井英人
         池村俊彦 安達誠   伊賀祐一   Tan Wei Leong 永長英夫 柚木健吉 西谷輝昭
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 シンガポール Tan Wei Leong  懇親会 
  大阪府 堺市     熊森照明  懇親会 
 京都府 京都市  伊賀祐一  懇親会
  京都府  久世郡  風本明    懇親会
 愛知県名古屋市  池村俊彦  懇親会
  京都府  京都市  林敏夫    懇親会
 神奈川  県横浜市 堀川邦明  
 三重県 熊野市  畑中明利  
  滋賀県 大津市    安達誠     
  滋賀県  甲賀郡  西谷輝昭   
  京都府  京都市  福井英人   
 大阪府 堺市   新川勝仁  
  大阪府  堺市    柚木健吉  
  大阪府  枚方市   薄出敏彦   
  兵庫県 加西市   永長英夫  
 鳥取県 倉吉市  松本博久  
                              16人
                              
シンガポールのシーイング状況、ToUcamの撮影方法、など
興味深い交換会が行われました。

質問 : シンガポールではどの季節がシーイングが一番良いですか。?

Leong :  ??? シンガポールには季節はありません。
    最低気温24゜C 最高気温33゜C 良く晴れるのはAugust です。

そうです。シンガポールは常夏、赤道直下なのです。

Tan Wei Leong氏を迎えての京都ミーティング

記:伊賀祐一 (天文ガイド 2003年6月号の記事に加筆)

 3月23日(日)に、シンガポールの天文アマチュアのタン・ウェイレオン氏(Tan Wei Leong、1971年生まれ)を迎えて、京都ミーティングを京都テルサで開催しました。ウェイレオン氏は、高橋製25cm Mewlonを使用して、主に惑星観測で活躍されています。シュミット・カセグレイン+冷却CCDの撮影器材を、2001年秋からフィリップス社のToUcam Proに更新し、さらにMewlonとの組み合わせに変えてから、素晴らしい惑星画像を取り続けておられます。特に今年に入ってからの木星の高分解能画像は驚きで、地上からハッブル宇宙望遠鏡にも迫るような画像をコンスタントに撮像されています。正直言って、私がToUcam Proでの撮影に切り替える大きなきっかけを与えてくれたのは、ウェイレオン氏と香港のエリック・ン氏(Eric Ng)のToUcam Proでの驚異的な画像でした。今回は仕事での来日ということでしたが、半日に渡り、ToUcam Proでの撮影や画像処理のテクニックについての議論ができ、大変に有意義なミーティングでした。

 シンガポールはほぼ赤道直下にあり、安定した大気状態であることは彼の画像からも想像できます。むしろ悩むのは突然の雲の発生だとか。実際にToUcam Proで撮影した生の動画を見せていただきました。シーイング6/10という、彼にとっては条件の悪い観測とのことですが、大気のゆらぎは少なく、さらに条件の良くなる数秒間のディテールには、参加者からため息がもれていました。特に日本の冬の季節風に悩んでいた私たちは、さらに条件が良い時を想像すると、うらやましい限りでした。

 その後は、実際のToUcam Proでの惑星撮影の方法や、Registaxによるビデオ画像の処理テクニックなどの意見交換を行いました。同じカメラで、同じソフトウェアを使っている参加者は、ウェイレオン氏の設定パラメータなどをメモするのに忙しそうでした。実は、無理をお願いして、筆者と風本明氏のToUcam Proの木星動画をRegistaxとPhotoshopで実際に処理していただきました。同じ素材なのですが、彼の処理後の画像は一段と解像度が良くなった気がします。これはとても良い勉強になりました。

 なお、この時にウェイレオン氏から、コンポジット後の画像を見るなり、『光軸がずれていますね。』と指摘を受けてしまいました。そんなはずはないと思いながらも、木星像の周りに見えているハローが気になっていました。『光軸修正は非常に重要です。200倍ぐらいではなくて、もっと高い800倍とかの倍率で調整を行うべきです。』とのこと。後日、風本さんは光軸修正をやり直すことで、これまで以上の高品質の画像を得ることができるようになリました。恥ずかしい話ですが、改めて光軸修正の大切さを教えられました。

 私たちからは、月惑星研究会に送られてくる世界の観測画像を使って解析した木星の結果を発表しました。格段に良くなったCCD画像によってとらえられるようになったSSTBの白斑どうしの合体現象や、mid-SEB outbreakとよぶ南赤道縞の活発な白斑突出現象などを、アニメーションとして解析できるようになりつつあります。さらに高解像度画像が得られると、もっと詳しい惑星大気の研究が可能になるわけです。

 ウェイレオン氏らの先駆的なToUcam Proでの惑星観測の業績は、日本だけでなく世界中の観測者をToUcam Proに向けさせています。そのことによって、高解像度画像が多く得られ、しかもコンスタントに得られるようになったことで、惑星大気の研究の質が向上しています。そして、私たちも日本やアジアだけではなく、世界の観測者が協調した国際的な観測ネットワークに発展しなければいけないと感じました。今回の交流で参加者たちは大きな刺激を受けて、ぜひともウェイレオン氏のような画像に迫りたいと願っています。


京都ミーティング風景

撮影: 西谷輝昭さん、松本博久さん


左から池村氏、ウェイレオン氏、堀川氏、風本氏

堀川さんには通訳としてわざわざ横浜からおいでいただきました。

シンガポールの地図を前に、大気状態を解説していただきました。

左から池村氏、ウェイレオン氏、堀川氏、松本氏、風本氏
ウェイレオン氏ご自身の画像を説明されている場面。

ウェイレオン氏の解説に聞き入っている様子です。

風本氏の撮影された動画を、実際にRegistaxで処理中です。
ウェイレオン氏の指導は非常に適切でした。

私(伊賀)の動画をウェイレオン氏にRegistaxで実際に処理していただきました。

Registaxでの重要な機能であるAlignの画面

Quality estimateを調整して、Quality値が0.1-0.2になるように調整することがポイント。

このダイアログのQuality値を調整します。

Registaxでの画像処理後に、Photoshopでアンシャープ処理をかけます。

新川氏から独自開発の画像処理ソフトCroppの発表がありました。

CroppはRegistaxの欠点を補う目的でも開発されており、
今後の機能アップが待たれるところです。

ウェイレオン氏がプレゼントとして持ってこられた画像。エリック・ン氏(香港)の画像もありました。

京都テルサの会議室全景

私(伊賀)からは、これまでの木星観測で得られたトピックスを紹介しました。

ウェイレオン氏に感謝のプレゼントを渡しました。

堀川さんからプレゼントの説明

京都の春らしいプレゼントを選びました。

気に入ってくれましたでしょうか。
懇親会: ミーティング終了後、希望者6人で懇親会をしました。

Tan Wei Leong 自己紹介
Tan Wei Leong  ホームページ

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