火星 CCD Image (1997年 4月)

浅田秀人(九条観測所)

1997年 5月 2日

火星観測報告

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(xephemによるシミュレーション画像との比較も掲載)

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1 April 1997 DE=+24 LS=97.8 Dia.=13.9"
12h59m CM = 35 R60
12h52m CM = 33 B460
  • マレ・アキダリウムを今シーズン初めていい状態で見た。クリュセ,クサンテが眼視で明るい。画像ではR光で明らか。
  • この経度では北極冠を取り巻く暗部に濃度があり、そのコントラストで極冠が目立っている。
13h46m CM = 46 R60
  • ニロケラスの延長方向、カンドルがクリュセ,クサンテより明るい。テムペ,アルバの明るさは1時間前に比べて増している。

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10 April 1997 DE=+24 LS=101.8 Dia.=13.3"
13h08m CM = 317 R60
  • 幾分遠のき、小さくなったのが眼視でわかる。DEの変化か、南極冠の拡張か判らぬが、ヘラスが北極冠より明るく感じられる。R光では同等の明るさである。
15h48m CM = 356 R60
  • 眼視、R光、B光のいずれでも、クリュセが明るい。同じく東端のテムペが明るい。

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12 April 1997 DE=+24 LS=102.7 Dia.=13.1"
12h33m CM = 291 R60 , 12h20m CM = 288 B460
  • 西縁、エリュシウムの夕霧が白く大変明るい。
  • ヘラスは眼視では北極冠と変わらぬ明るさに見えるが、R光で意外に暗い。眼視で何度か青みを感じているが、B光で明るく捉えていることから判断して、事実「青い」のであろう。
13h39m CM = 307 R60 , 13h41m CM = 308 B460
  • 1時間前とあまり変わらぬが、B光で夕霧が広い緯度帯で広がっている様子がわかる。
15h38m CM = 336 R60 , 15h45m CM = 338 B460
  • 今季初めて子午線の湾を明瞭に捉えた。眼視で明るく見えたのはアエリアとアラム。R光と同じである。

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13 April 1997 DE=+24 LS=103.1 Dia.=13.1"
12h14m CM = 278 R60
  • 前日12時の観測と大差ないが、両日の画像を比べて、南端ヘラスの西側明部がアウソニアであることを確認した。
  • エリュシウムがいつもどおり明るい。

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16 April 1997 DE=+24 LS=104.5 Dia.=12.8"
12h30m CM = 255 R60
  • やや条件が悪く、眼視で北極冠が見辛い。
  • 朝霧は大シュルチスの東に小さく見える。夕霧はプロポンティスIの南から南北に長く見えている。南端の明部はアウソニア。

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17 April 1997 DE=+24 LS=104.9 Dia.=12.7"
12h31m CM = 246 R60
12h39m CM = 248 B460
  • 北極冠は眼視で小さく見えている。朝霧は丁度大シュルチスの位置にあたるが、青味を感じる。一方、夕霧はアマゾニス付近で小さく見える。(B光画像のエリュシウム西方の明部)

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19 April 1997 DE=+24 LS=105.8 Dia.=12.6"
12h01m CM = 221 R60
  • 中央にエリュシウムを捉えている。すぐ横のアエテリアの暗斑は眼視ではもう少し長く見えている。
  • 北半球はウトピア一帯の暗部、南半球はマレ・キムメリウムが濃く目立っている。

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20 April 1997 DE=+24 LS=106.3 Dia.=12.5"
14h09m CM = 243 R60
13h56m CM = 240 B460
  • 久々の好条件で、ほぼ地形図どおりの模様が見える。午後のエリュシウムが目立って明るい。東端が大シュルチスで暗い為でもあるが、衝から1ヶ月経過し、随分欠けてきた。
  • 北極冠の明るさはエリュシウムに劣り、南端のアウソニア、エリダニアと同等である。また、B光画像で夕霧がエリュシウムと同等に明るい様子がわかる。

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24 April 1997 DE=+25 LS=108.1 Dia.=12.1"
13h17m CM = 194 R60
13h22m CM = 195 B460
  • アルカディア地方の夕霧が眼視とB光で大変明るい。
  • 朝のエリュシウムは眼視では殆ど明るさを感じない。20 AprilのR光と比較すると明らかに差がある。

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25 April 1997 DE=+25 LS=108.6 Dia.=12.0"
12h53m CM = 179 R60
  • 眼視で最も明るいのは北極冠。夕霧は広い範囲でやや明るい程度。一方、朝霧は殆ど無いに等しい。

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26 April 1997 DE=+25 LS=109.0 Dia.=11.9"
11h29m CM = 150 R60
  • やや悪条件であるが、北極冠とカンドル地方の夕霧が明るく見える。

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29 April 1997 DE=+25 LS=110.4 Dia.=11.7"
10h19m CM = 105 R60
10h35m CM = 109 B460
  • 西端にアキダリアの海が見える。 眼視では北極冠とクリュセ,クサンテの夕霧が明るく、南端のDIA、子午線やや東のタルシスが薄明るい。

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