Mars Image on May 12, 1999 (ALPO-Japan)

1999年 5月12日の火星

安達 誠・池村俊彦、奥田耕司
M.Adachi, T.Ikemura, K.Okuda


Makoto Adachi (310mm Newtonian, Drawing)

1999/05/12 13h00m(UT)
Ls=137° CM=173°
De=+21° Dia=15.9"
Seeing:2(1)/10 Trans.:2/5 x400
  • 南端は白く明るい。
  • Elysiumの雲はあまり明るくない。
  • Panchaia地方はElysiumと同じぐらいの明るい。
  • Nix Olympicaは認められない。
  • 東端のリムは白く明るい。

1999/05/12 14h40m(UT)
Ls=137° CM=197°
De=+21° Dia=15.9"
Seeing:2/10 Trans.:3/5 x400
  • PanchaiaはElysiumよりも明るい。
  • 北極冠は明るい。

1999/05/12 15h00m(UT)
Ls=137° CM=202°
De=+21° Dia=15.9"
Seeing:3/10 Trans.:2/5 x400
  • Tyrrhenumはあまり暗くないようだ。
  • Propontis 1は非常に暗く見える。

Toshihiko Ikemura (310mm Newtonian, Digital still Camera NEC PICONA)
1999/05/12 13:08:46(UT) Ls=137.70゜CM=175.03゜De=+21.28゜Dia=15.88" 13:22:02(UT) Ls=137.71゜CM=178.26゜De=+21.28゜Dia=15.88" 31cm F5 ニュートン テレビュー5Xバーローレンズ 1゜プリズム NEC PICONA 1/7秒 上段:合成 F49、5枚コンポジット 下段:合成 F39、6枚コンポジット (強調画像:作成伊賀)
観測コメント
シーイングの良い状況で、260コマも撮影しました。
北極付近に3個の雲塊が写っています。
オリンポスの雲が見えています。

Koji Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)
1999/05/12(UT)
Ls=137.0° De=+20.7° Dia=15.9"

    14h29m(UT) CM=195.3°
    15h21m(UT) CM=207.9°

250mmニュートン反射
BITRAN BT-01 冷却CCDカメラ
S=4/10  T=5/10  (薄雲)
観測コメント
北極付近は2箇所ほど明るい所があるが、他は悪シーイングのため、細部は不明
オリンポスが明るく、周辺より外へ出っ張っている
エルシウムの明るさは鈍いが、確認できる

Mars Today (Makoto Adachi)

Tharsis(タルシス)あたりにある山のいただきに各々雲がかかっている様子がよく捉えられました。これから中央付近に見えてきたときにどのような変化を示すかを注目する必要があると思います。また,北極地方のすぐ上にも目立った雲が見られます。たくさんの雲が発生しており注目したいところです。

北極冠はよほどの気流でないとあるとか無いとかの判断はつきませんが,画像で見る限り,大変小さなものがまだ残っているようです。肉眼では気流がよくなくはっきりとは見えませんでした。

Propontis 1(プロポンティス1)の非常に濃い姿がよく分かりました。また,そのすぐ東側にある斑点Euxinus(エウクシヌス)が捉えられていますが,この斑点も周辺部分にある雲の存在を知る目安に使えると思います。


ALPO-Japan Mars Section