木星観測報告 10月〜11月のまとめ

報告:浅田秀人・堀川邦昭
編集:伊賀祐一

今シーズンの木星観測も終わりを迎えようとしていますが、熱心な2人の観測者から観測報告が届いています。2人の観測を模様毎にまとめています。

なお、それぞれの観測報告は以下のページに掲載してあります。

観測者浅田秀人堀川邦昭
概観 堀川さんの、まだ見るぞ!に刺激されて、再び木星レポートを書きました。
この期間の観測はCCDによる撮像が1回と眼視観測時のCMT3件だけ。

ベルトは10/29の画像で見る限り、SEB,NEBの他にSSTB,STB,NTBが目立ち、シーズン末にしては、コントラストの優れた木星面である。

週末は晴天に恵まれたため、2日間とも木星を見る事ができました。 この時期ですから、シーイングはよくありません。おおまかな状況を掴めた程度です。

スケッチの時刻、経度は以下の通りです。

1996/11/16 08:37(UT) I系= 3.6 II系= 47.0
1996/11/17 07:58(UT) I系=137.4 II系=173.4

長いことやってますが、午後4時台(7時UT)にスケッチを取ったのは初めてです。

RS RSはアーチの取り巻きもなく、赤味が濃く目立っている。
位置はII=66.9?(10/23,CMT),62.1(10/30,CMT)。
RSは薄暗く、本体がむき出しのようだが、SEBと分離するのは困難。経度は63.9°(11/16 09:05UT)で、ゆっくりとした後退傾向は変わらず。
永続白斑 LEBS等は画像に微かに写っているFAと、その直前のnotchを一度見たきりで、位置計測はできていない。 永続白斑は、付近のSTBが淡く乱れているのはわかったが、本体は確認できず。無念。
SSTB-STB STBはこの経度では以前と変わらず濃度があり、SSTBと同等である。言い換えれば、SSTBは以前に増してよく目立っている。(SSTZが明化している為か?) 両日ともSSTBは顕著で、木星面で3番目のベルトに見える。
STrZ STrZはやや暗化したか(?)、以前に比べ白斑が目立つ。SEBsに湾を形成する中規模の白斑(II=about210)を10/29の画像で顕著に捉えている。 尚、大規模の白斑はII=24.0(10/30,CMT)で、RSに近づいている。
SEB 10/29に得た画像(ω2=237)はRSの丁度裏側にあたるが、SEBは南組織,SEBZ,北組織に分かれているのが確認できる。 SEBはほぼ一様で特徴なし。
RS後方のSEBは前方より淡く、白斑の存在する可能性はあるが、確認できず。
EZ ゾーンはEZの南部が最も明るい。
EZnはfestoonが今なお多く、合成画像,R60でplumeが立っている様子が見える。
ゾーンではEZが最も明るい。シーズンの初めや終わりの時期にEZが明るく見えるのは、ここ数年の共通した特徴。
NEB NEBは太さ、濃さともSEBと同等。北縁は比較的なだらかである。 NEBは変わらず太い。南縁には突起が見られ、EZnに向かってshadeが見られるが、フェストゥーンはわからない。
NTrZ NTrZNTZと同程度に暗い(赤味が強い)。 NTrZに赤みがある。隣のNTZ(無彩色)と比べて赤っぽい。
NTB NTBはこの経度では若干細い。 NTBは16日は太かったが濃度は今一つでSSTBには及ばず。17日は細くて不明瞭。