火星 月惑星研究会 関西支部 (最新)

ALPO-Japan Latest

Mars Image 2001/04/09(UT)

風本明,安達誠,永長英夫,池村俊彦

A.Kazemoto,M.Adachi,H.EinagaT.Ikemura


解説(安達)


 シルチスが沈む前にしっかりととらえられました。久しぶりの姿 です。北端付近に大きな青白い雲がかかっています。ターミネーター の周辺減光の中にあり、大変よくめだっています。ここからクリセ (Cryse;30°,+10°)付近に向けて淡い雲の帯ができています。ま た、ヘラス(Hellas;300°,-50°)もよく見えていますが、シルチ スの先端部分に見られるような青色は感じられませんでした。一月 前には、霜が降りたような青白く明るい姿をしていましたが、今回 はまったくそのような様子は見られませんでした。  今回の画像で最も気になるのは、デユーカリオン(Deucalion;350° ,-15°)地方です。池村さんの作られたシミュレーション画像と比 べるとそっくりですが、随分広がった印象を受けます。これはその すぐ南に有るパンドラー(Pandorae Fretum;350°,-22°)が淡く なったためではないかと思われます。また、ノアキス(Noachis; 350°,-40°)付近は本来は明るい部分ですが、太く暗いバンドが 見えています。
Explanations M.Adachi
 A top of the Syrtis Major covered by blueish clouds. Hellas was totally inside the disk at that time. But, Hellas is not appeared blue. Deucalion regio looked wide view. Pandorae Fretum was faint seen. But, Noachis region is dark seen.

Akira Kazemoto(355mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
薄曇りのため透明度悪し、シーイングも5/10程度。
画像的にはもう一つですが、シルチス北部に
雲か霜か夕霧のような白っぽい状態が観測されました。

Makoto Adachi (310mm Newtonian, Drawing)
   2001/04/09 19h10m(UT)      2001/04/09 19h45m(UT)      2001/04/09 20h20m(UT)
   CM=337.5 DE=-0.4 Ls=143    CM=348.5 DE=-0.4 Ls=143    CM=349.7 DE=-0.4 Ls=143
   Dia=11.5                   Dia=11.5                   Dia=11.5
   Seeing:4/10 Transp.:2/5    Seeing:4/10 Transp.:2/5    Seeing:4/10 Transp.:2/5
 透明度が悪く、南極のフードはほとんど見えない。そのおかげ
で、南極上空に濃い雲か極冠らしき線状の明るい光斑が見える。
透明度が悪く、断定するまでには至らない。
 シルチスの上に雲がかかり、青っぽくなっている。また、その
雲の下にシルチスが透けて見えている。一方クリセの方は非常に
明るく火星面で最も明るい部分になった。南極地方よりも明るい。
また、北極にも雲が出ている。

 Transparency is bad condition. SP hood becoming fade for
that rerason. SPR was bright seen.
 Syrtis Major id dimly seen under clouds. Cryse was most
bright region on Martian disk.

Hideo Einaga (250mm Newton, Digital Still Camera NEC PICONA)


2001/04/09 19:33:27 (UT)
Ls = 143.30, CM = 338.16
De =  -0.39, Dia = 11.36"

6 frames composite
Seeing=2/10,Trans=1/5,  合成F=42
25cm+LV10mm+prism 3d+Picona(1/7s)




2001/04/09 19:58:16 (UT)
Ls = 143.31, CM = 344.21
De =  -0.40, Dia = 11.36"

11 frames composite
Seeing=2/10,Trans=1/5, 合成F=42
25cm+LV10mm+prism 3d+Picona(1/7s)


・4時ごろより晴れ出すが、薄雲多く、透明度は最悪。シ−イングも悪
 いが、撮影する。
・眼視(475倍)では南極部は薄白く見え、時々極付近に白点が見える。
 クリセ付近がとても明るく輝いている。北極付近も薄白く見える。

HIDEO EINAGA (永長英夫 兵庫・加西)



Toshihiko Ikemura (310mm Newtonian, Digital still Camera NEC PICONA)
seeing 7/10 Transp :6/10

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