月惑星研究会関西支部例会・支部通信 No.672011年06月19日 |
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支部通信の発行が遅れました。途中まで入力したままになっていました。今回は、名古屋から長谷部さん。東京から最上さんの参加がありました。
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近況報告
![]() OAA月面の活動を復活させるこころみ
月面の観測をしていると、かわったクレーターが
目に付いた。ノーマルなクレーターとはどんなもの
なんだろうと思い始めた。会津大学の出村先生にい
ろんなことを習った。そこで、「かぐや」のデータを
入手し、変だと思ったものが本当に変なのかどうか
を調べていた。そんなとき、OAAから声がかかっ
た。 ![]() 木星の近況
GRS前方のDark Streak5月に先端が前方のSTrZに流れ出し、SEB南縁に沿った短いdark streakとなっていた。 streakは5月前半まで30°程度の長さしかなかったが、その後急速に伸長し、南側に向かって大きく発達し、RS前方のSTrZに台形状の暗部が出現した。RS前方のstreakは、しばしばSTrZを広範囲に暗化させることがある。このような領域は、STBの淡化部と関連することがあり、通常見られるベルト=暗い。ゾーン=明るいとは逆のパターンが出現する。すなわち STB 明るい STrD 暗い BAAのRogers氏はこのような現象を、South Tropical Dislocationと呼んでおり、1970〜80年代を中心に過去5回観測されている。 STrZ Dislocation今回のDislocationは、1991年以来20年ぶりの発生・・・・安達3枚最少シーズン5月29日の阿久津氏の画像で確認することができる。 STrZ Dislocation今回のDislocationは、1991年以来20年ぶりの発生・・・・安達3枚最少シーズン5月29日の阿久津氏の画像で確認することができる。 Dislocation本体は、体系II:75〜120°の約45°に範囲に広がった青く太いdark streakで、前端が大きく南側へ持ち上がってSTBに届きそうである。 streakはやや傾いて後方ほど北に下がっているが、淡いSTBnが北にカーブしてstreakにつながっているところがあり、ここが後端とみなされる。さらに後方でもstreakは細くなりつつRSのアーチへとつながっている。 前述の通り、Dislocationの前後に循環気流が形成されて攪乱に変化する可能性があるので、前端または後端に顕著な白斑が発達するか、注意しなければならない。 (循環気流の存在がDisturbanceとの違い) ロジャースの本から、過去の現象を確認し、今回の現象との比較を行った。 GRS周囲を暗いアーチで囲まれたHollowの様相。内部は濁って薄暗く、赤みが感じられる。 経度はII:164.7°(22日、阿久津氏)で、昨シーズン末とあまり変化していない。 SEBSEBは全周で幅広い。RS前方の経度では大きく二条に分離。 南北組織で色調が異なっており、SEBnは青黒く、SEBsは赤茶色。 BABAは体系II:21.5°(21日、阿久津氏)にあり、小さく赤みを帯びて薄暗い。NEBNEBは北縁の後退が進み、急激に細くなりつつある。NEB北部の白斑も大半がNTrZに露出して、判別し辛くなっている。 bargeは、ベルト北縁に凹凸を形成するようになっている。 土星の白斑(安達)土星の白斑は、現在も継続してみえている。発生源は、前回の例会では先端の部分ではなく、そ の途中にあると考えていたが、その後の観測では、発生源が周回遅れとなったため、非常に理解の しにくいものとなった。発生源を先端とすると、今までの観測をうまく説明できるため。カッシーニのサイトに出ていた 発生源に関する見解とは違い、われわれは発生源を先端に考えることにしたい。 右の画像はEfrain Morales Rivera氏の画像だが、非常に複雑 な白斑の姿をとらえている。 (6月14日) NTrZから幾分緯度方向で北側 に広がりを見せるようになってい る。 ![]() 木星会議
今年は会場が国立天文台になっている。もうすぐ本部から案内が届くものと思われる。 事務連絡
○ 奥田さん・長谷部さんから2011年分の会費を受け取った。 |
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