自己紹介と近況報告
- 熊森
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ベランダ天文台で活動しています。最近は天文ガイドの原稿書きで四苦八苦しています。
- 堀井
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30cmドブソニアン(スカイウォッチャー)で観測していますが、機械的に難しいです 。観測は、テラスを使っていますが、良く揺れるのでもうそこ視頑丈なものに直そうと考えています。
- 堀内
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30cmを屋上に置いて、惑星の写真を楽しんでいます。きれいなものが撮れればいいなと思っています。でも、今年は天気が悪く、シーイングもダメで、寂しく思っています。土星のいいものが撮りたいなと思っています。
- 柚木
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4月から仕事もなくパラダイスを経験しています。26cmをやめて35.5cmのドブソニアン鏡と筒を購入。使っている人の望遠鏡を見学に行き、確認して購入した。
- 薄出
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C14で試行錯誤しながら撮っている。20年前に作った自作のドームがとうとう使えなくなり、業者に頼んで解体した。雨などは現在はシートで防いでいる。気が付くと夜露でCPが水だらけになっていました。架台の下のコンクリートピラーが傾いていることが分かり、ピサの斜塔のようになってきて困っています。
- 奥田
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地表から足場パイプを使って1.4m持ちあげて観測台を作りました。断面がYの字型のピラーをブロックで作り、その上に望遠鏡を置きました。スライディングルーフになりました。
- 安達
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観測活動は頑張ってやっています。でも、仕事との両立が大変です。接眼部が双眼になって観測が楽になりました。
- 谷口
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今日は米原高校で撮影したものを発表します。
- 岸田
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まだ天文は詳しくないけれど、星を見るのに興味があります。
- 坂本
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生徒の研究発表が近畿大会に出ることになって喜んでいる。C!!を購入し、今は結露対策で悩んでいる。
- 松尾
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宇宙に興味があるので勉強したくてやってきた。昨年から来ている。
木星の近況(安達)
(1) BA後方のSEB

4月から時間がたち、BAに向かってどんどん小さくなってきた。STBの暗部から後方に小さな暗斑がはきだされ、SSTBnに向かって流れている。しかし、この傾向は続いているもののSTBの暗斑は小さくならず、1年半以上この様子が続いている。
(2) NEBの拡幅部の変化

WSZによってブロックされていたNEBnの拡幅部は次第に元に戻りつつある。拡幅部の中央付近が元の幅に戻りかけているが、4月20日NEBnにできた白斑から広がってきたように見える。
(3) SEBZの衝白斑

SEBの中にできたすだれ状の謎の暗斑が発生して以来、SEBの中央に明帯ができている。その中にいくつかの白斑が見られるが、それらの白斑は大赤斑に近づくと、反発して前進し、再び後退する動きを見せている。今回も同様の現象が観測されている。
図の中の黄色い線は白斑を追跡したものだが、左の白斑は大赤斑に近づくと、動きが鈍くなってきている。右の方の白斑は、謎の明部の後端に位置していたが、2013年末に大赤斑に非常に近づいたがその後離れていった。2016年3月に再び大赤斑に近づいたあと反発して離れ始めたが、6月に再び大赤斑に近づくように移動し始めている。これらの2つの白斑の動きは非常におもしろい。
(4) STBに発生した新たな暗斑

2016年5月15日にGRSのすぐ南に小さな北向きのプロジェクションがあったが、GRSの南側を通過するときに一時的に赤い白斑状の模様に変化した。肉眼でわかるほどではなかったが、一時期画像では赤い模様ができて、驚いた。
木星の観測シーズンはあとわずかになりつつあるが、各観測者は頑張ってほしい。
火星の近況(安達)
(1) 極雲の活動が活発
いよいよダストストームのシーズンになり、いくつかのダストストームの観測報告が入ってきた。
一見すると、極冠かと思われるような北極を覆う白雲が目立つ。氷晶雲はあまり目立たなく
なってきているが、青の良い画像を見ると、まだ淡い氷晶雲が確認できる。まだこの傾向は当分続く。
(2) 南極冠はどうなっているのか
Hellasの南西側に東西にわたって白いベルトができている。できたり消えたりを繰り返して
いるが、これは白雲の出方によって見え方が異なるようだ。IR画像で白くはっきり写れば、それは地表に極冠のできたことを示すから、IR画像に注目していたが、Deが北によっているため、南極冠の姿は線状になってしまう。
画像では、リムに近いというかリム自体が白くなるため、大きさも形状もなかなかはっきりしたことが分からないかった。肉眼では白いベルトよりもさらに南の南極地方が暗くなっている様子が見えて取れる。今シーズンは、地球からの観測ではいつ頃南極冠ができたのかはよくわからなかった。
そもそも、一気に全体ができるはずもなく、どのような姿になた時をもって「南極冠の結成完了」とするかは、決められないように思う。熊森氏はMROの画像では6月ごろにできているように見えるとの報告があった。確かに、確認すると6月にはそれらしきものが記録されており、この辺りでできたらしいことが分かった。(例会後の文責から)
(3) High altitude plum?
6月14日にAvani Soales氏がSinus MargaritiferとAurorae Sinusの間に雲をとらえた。
火星のターミネーター上にこぶのように記録され、一見High Altitude Plumのように見える。翌日の6月15日にはD J Hanson氏が同じところを撮影し、まるでカモメが飛んでいるような姿の雲を記録した。2012年に同じような現象が現象が6回起こっているが、今回の現象が同じものかどうか注目した。
2012年の時はplumが発生した位置に今回のような雲が観測されず、今回の現象は2012年と同じものだとは言い難い。しかし、もしもこの雲がplumの正体だとすると、2012年の観測を再調査する必要がありそうだ。
滋賀県立米原高校地学部の発表
米原高校の望遠鏡を使って木星の撮影をした。どうすればよく撮れるかをいろいろ試している。撮れた画像を解析したいので、画像解析ソフト「マカリ」を使って輝度の差を求めてきた。その結果輝度の差は8000以上出てきた。Win JUPOSを使って展開図を作りたい。これからはより鮮明なものを作りたいと思っている。それによって大気の運動を調べたい。
参加者からは、縞模様の一部を切って輝度を求めても、それがその時の木星面の代表された模様だとは限らないので、何処をどのくらいの数で測定するかをよく考えて行う必要があるのではないかという声が出た。
天文台から展望台へ(薄出)
天文台の老朽化が進み、とうとう自作のドーム(2.5mステンレスドーム)を解体することになった。なんと壊すだけに100万円かかってしまった。素人での高所の解体ができなく、業者にやってもらった結果だ。ドームの外壁が壊れていたのを発見したのが、そもそものきっかけだ。観測の都合上鉄骨だけは残してもらい、床を付けて展望台になった。
望遠鏡のコンクリート柱が傾いていることが分かり、驚いている。見晴らしは良くなったが、天体は南中後に気流が悪くなる傾向だということが分かった。
望遠鏡の更新(柚木)
355mm Fl1650mm F4.5のスカイウォッチャーに鏡筒ごと換えた。購入前に使っている人のものを見せてもらい、よく検討してから購入した。乗せ換えて光軸の調整にかなりの時間をかけた。心配していたが非常に良いものだった。
火星の模様と画像処理(熊森)
火星の画像を撮って処理をしているが、過剰処理をしているという指摘を受けた。暗い模様の周囲に明るいハロが出ているように見えるものが、火星の模様にあり、それのはっきりわかる模様を見て、過剰処理と判断されたものと考えている。しかし、火星の画像を、たくさんの観測者が撮影されたものや、探査機などのものを見ても、周囲が明るい地域が今シーズンは目立つ。
模様の実際の様子と、報告画像とを見比べ、本当の火星面の姿を客観的につかむことが大切だ。最近の技術の進歩により、今までは記録できなかったものが記録できるようになったということではないか。
事務連絡
(1) 木星会議
特にどなたからも希望がなく、今度の木星会議は、最もオーソドックスな会になってしまいそうだ。宿泊先の予約は早めにしてほしい。もちろん、参加もお願いします。
次期開催地を毎回、最後に決めているが、次回の適当な候補がないか。
(2) 次回例会予定
10月例会は、木星会議のある月に行います。木星会議に来れなかった方にも話題提供ができるように、木星会議に参加される方は、例会で報告を何かしていただけると嬉しく思います。
これからの例会は次のようになっております。よろしくお願いいたします。
2016年10月例会 10月30日(日)
2017年 1月例会 1月15日(日)(いつもと違って第2研修室です)
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