月惑星研究会関西支部例会・支部通信 No.922017年10月15日 |
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事前の案内が遅れた分、集まりが少なく、残念でした。今回は、京都教育大学の学生さんが自作の望遠鏡の鏡筒を自作したものを持ってこられました。十分時間はあるはずだったが、時間が足らず、安達の準備して言ったものの幾つかが未発表となりました。仕方がないので、一部この支部通
信に入れておきます。
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自己紹介と近況報告
木星会議の報告画像を準備できなかったのですが、どのようなことが行われたのかを安達から報告しました。 学生さんも多く、1日目のスケッチ大会は学生さんのメインの観測活動を支える大切なもので、よい勉強になった人が多かったのではないかと思いました。ただ、この時間が結構スケジュールにはこたえました。堀川さんによる木星のまとめが2日目になったため、研究発表の時間が十分に取れず、消化不良になった人も多かったです。しかし、会全体としては良い木星会議になりました。来年の木星会議は平成30年10月13日(土)、14日(日)になりました。会場は米子です。鳥取県の西で島根県寄りに位置しています。関西からは車でも行ける距離です。支部からたくさん参加していただくことを期待しています。 JUNOの見た木星から(安達)木星会議で発表したものは、用意していたものの半分もなかったので、例会ではフルバージョンで紹介しました。全号の支部通信にも一部出ていますので、ご覧になっておられない方がおられましたら、そちらも合わせてご覧ください。(1) 低気圧の構造と宇宙からの見え方右の画像の右端に見えている穴は、地球の台風の眼によく似た姿をしています。台風の眼の周りは海上から吹き上がってきた雲によって構成され、中心から外側に広がっていく雲です。したがって、JUNOの画像に見られる眼の周りの雲も、下から湧き上がってきた外に広がる雲だと思われます。眼の周りの盛り上がった雲は周囲よりも高くなっています。したがって低気圧の渦だと考えられます。高気圧は、中心が広がり、中に白雲の粒(地球の積雲が浮かんだ晴れ間)が浮かんだように見える領域です。AWOがこれに当たります。 (2) 雲の上下構造前号の支部通信でも紹介しましたが、JUNOの木星画像では、明らかに雲には上下関係があって、上の雲に隠されていると考えられるものがあちこちに見られます。JUNOの画像には一部小さく明るい雲の浮かんでいる画像も見られます。私たちが新しい白斑の出現と呼んでいるものは、上空に浮かんだ白雲の可能性があります。 (3) 雲の立体視ができる画像STB Ghostの画像を見ると、時間のずれた4枚の画像の並んだものが公開されていました。それを適当な大きさに切り貼りし拡大率を変えると、立体視のできる画像ができました。右の画像を平行法でみると、暗い部分が低くなっていることが見て取れます。今回のJUNOの画像では、こういう処理のできるものはまだ一つしか見つけていませんが、なかなか面白いものが見られます。 (4) Post GRS Diturbanceとカルマン渦UNOの画像を見ていると、カルマン渦によく似た形状が見られます。まさかカルマン渦そのものがばっちり出ているわけではありませんが、ときどき、よく似たパターンが出ます。今回のJUNOの画像をもとに考えました。いくつかの画像を用意していますが、ここでは左のようなものだけを載せておきます。このようなパターンは、たまたまの他人の空似かもしれませんが、ひょっとすると大赤斑の90日振動と関連があって、あるときのGRSとSEBとの隙間が適当になった時にだけ一時的に発生することがあるのではないかという気がします。堀川さんと連絡を取って、怪しい模様が出ている時と一致しないか、見ていくのが面白そうに思います。 参加者からの持ち寄り話題(1) 月・惑星観測用超長焦点反射望遠鏡の開発(京都教育大学 五十嵐)
月惑星には、倍率をかけることが必要になるので、超長焦点の反射望遠鏡を作ることにしました。できた望遠鏡は11p F17の反射望遠鏡です。鏡面は自分で磨きましたが、長いので球面に研磨しています。ただ、天候がよくなく、十分なチェックができていません。斜鏡の取り付け金具がよくないので、改良したいと思っています。皆さんに指導をお願いしたいです。
観測は、できれ日中の水星の撮像をすることを狙っています。どのようにすればできるでしょうか。水星は望遠鏡の目盛り環を使い、太陽から導入しようと考えています。 (2) 8月21日のアメリカ日食の報告 (熊森)
惑星用動画カメラによるコロナの撮影をしてきました。日本天文同好会がセットしたツアーに加わり、出かけました。幸いよく晴れて、すべての様子を見たり撮影したりすることができました。昔と違い、内部コロナの様子が非常によくとらえられ、今までは、実際に行かないと見られないような流線が画像としてとらえることができました。観測の後はイエローストーン公園に行って帰国しました。(会場でコロナの写真をいただきました) (3) 40pへのグレードアップ(堀内)自己紹介のところでも書きましたが、大変な苦労をされた40pニュートンの鏡筒が完成しました。しかし、予定した金額の2倍もかかり、大変な目にあいました。ドブソニアンの鏡筒は架台にしっかり保持できず、赤緯軸に取り付けると鏡筒バンドのところから振り子のように動くようになりました。補強金具を入れたりトラス構造を組み合わせたりしましたがうまくいかず、結局アルミの板を丸めてもらうという作り直しという事態に陥りました。 しかし、そのかいあって、使えるようになしました。ただ、何しろ巨大です。いろんなところに予想もしないことが起こりました。最終的にドブソニアンの架台・今まで使っていた30pの筒一式が要らなくなっています。(嫁入り先を探しておられます。興味のある方は堀内さんに連絡をお願いします) 火星の近況(安達)・・・・例会で紹介できなかった情報です
火星の観測が始まりました。HPを見ていただくと、観測報告が出ています。現在視直径は4秒に満たないのですが、岩政さんがIRで模様のよく出た画像を得られ、報告されてきています。小さくなった北極冠の姿がよくとらえられていました。10月8日にはカラー画像を撮られ、シルチスやボレオシルチスが鮮明に記録されています。カラー画像は厳しいと思いますが、IRのように赤画像なら模様をとらえることは可能です。 事務連絡(1) 会計
・安部裕史さん(松江市)から一気に14年分の会費をいただきました。2017年までの分として記入しました。ありがとうございます。 (2) 今後の予定
2018年1月例会 1月28日(日)午後1時より 山科アスニー第1研修室 |
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