ALPO-Japan: Jupiter Section (August 11, 2000)

2000年08月11日の木星

中西英和、堀川邦昭、前田和儀、米山誠一
H.Nakanishi, K.Horikawa, K.Maeda, S.Yoneyama


August 11, 2000(UT)

small core in RS
大赤斑は小さな核(core)が顕著になり、中心は73.5度です。形状が変化したためか、経度がこれまでの値よりも前進しました。
STrZ band
大赤斑の南を回る気流の暗物質は目立ちませんが、大赤斑から前方に伸びるSTrZ bandは、細く前方に伸びています。所々に、STrZ bandとSEBsとの間に暗柱状の模様が見られます。
SEBc belt
SEBc beltが目立ち、SEBnは淡化したのかはっきりとしません。このSEBcはII=310度付近まで続いています。
NNTB bar
NNTBに短いBARが見えています。


Kuniaki Horikawa (160mm Newton, Drawing)

No.23 2000/08/11 18h38m(UT)

ω1=326.9 ω2= 39.7
シーイング=4-6/10 透明度=2-3/5
16cm反射 200倍
  • RS前方のstreakは淡いがまだ存在している
  • SEBZがかなり明るい
  • EZは比較的明るくfestoon、EB淡い
  • NEBはriftが発達し、やや淡く感じる
CMT観測 (時刻はUT)
41. 2000/08/11 18:36STRZ DSTRKP2 38.5
42. 2000/08/11 18:38NEBN WSPOTC2 39.7
43. 2000/08/11 18:54NEBN DSPOTC2 49.3
44. 2000/08/11 19:21SSTB DSECTP2 65.6
45. 2000/08/11 19:22STRZ DRS P2 66.2

No.24 2000/08/11 19h42m(UT)

ω1= 5.9 ω2= 78.3
シーイング=6/10 透明度=3/5
16cm反射 200倍
  • RS後端の暗斑はまだ顕著
  • RS本体は後端がSEBと接し、分離できない
CMT観測 (時刻はUT)
46. 2000/08/11 19:36STRZ DRS C2 74.7
47. 2000/08/11 19:51STRZ DRS F2 83.7
48. 2000/08/11 19:56SEBS DSPOTC2 86.8


Seiichi Yoneyama (200mm Newton, Digital still camera NEC Picona)
No. 4 2000/08/11 18:40:46(UT)
I=327.9 II= 40.8 III=341.8
200mm Newton(F4), LV10mm(f/27)
NEC Picona 1/7sec, 9 frames composite
Seeing:3/10 Transp.:4/5

No. 5 2000/08/11 19:17:24(UT)
I=350.3 II= 62.9 III= 3.9
200mm Newton(F4), LV10mm(f/27)
NEC Picona 1/7sec, 7 frames composite
Seeing:3/10 Transp.:4/5

  • 台風9号の外側の雲がかかり始めましたが、雲の合間に2回ほど撮影できました。シーイングのさほど良くなく細部は見れません。


Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital Still Camera NEC PICONA)

No. 41 2000/08/11 18:55:04(UT)
I=336.7 II= 49.4 III=350.4

(Enhanced by Y.Iga)

350mm Newton(F5), XP8mm(f/30.5)
NEC PICONA 1/7sec, 8 frames composite


No. 42 2000/08/11 19:20:44(UT)
I=352.3 II= 64.4 III= 5.9

(Enhanced by Y.Iga)

350mm Newton(F5), XP8mm(f/30.5)
NEC PICONA 1/7sec, 8 frames composite

  • このところ、シーイングも透明度も今一つです。
  • RS東側の STrz Dark Streak の変化を掴みたいのですが、画像で捕らえにくいです。

Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)

No. 1 2000/08/11 20:43:58(UT) I= 43.0 II=115.2 III= 56.3
Enhanced by H.Nakanishi

ALTER8N 200mm Maksutov-Newton(F6), Or12.5mm(f/50.4)
Starlight Xpress MX5-C, 0.6sec, 3 frames composite

Comment
  • 今期初の公開画像です。望遠鏡は、いままでどおりのALTER8Nですが、光軸調整がいま一つです。(25cmSCTは近日中に使い始めるつもりです。)シーイングがかなり良く光軸調整が不充分なものの比較的よい画像が撮れました。みなさんが活発に活動されており、早く観測をはじめたいと思っていたところです。
  • GRSの内部、上半分は濃い褐色ですが、その中にも明るい斑点を認めます。
  • GRSの北から回り込んだGRS後方の暗斑から伸びたくらい部分は、GRSの中に溶け込み、GRSの前方には伸びていないようです。
  • EBとNEB間のフェストーンはまったく認められず、濃淡のある淡褐色の帯となっています。また、EBからSEBへところどころColumn状の立ちあがりを認めます。
  • NEBでは、Riftが多数発生しており、またProjectionも散見されます。

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