1997年7月19日の木星

浅田秀人・安達 誠・伊賀祐一・奥田耕司・堀川邦昭・繭山浩司・松田裕一


1997年7月19日の木星

浅田秀人 (305mm Newtonian, MUTOH CV-04 CCD Camera)


1997.07.19 17h57m(UT)
I=125 II= 96

  • 南半球に白斑が多い。SSTBはRSの南方とDEの南方、STZはDE,FAの中間点の南方。そのすぐ北側のSTBが何故か赤い。
  • NTrZ:II=98に暗斑有り。その直前に小白斑。
  • NTB:II=70付近から北へシフトし90付近から最も北に寄り、NTZの緯度域でshade状態。

強調処理を行なった画像


奥田耕司 (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


1997.07.19 15h28m(UT)
I= 32.6 II= 4.4

1997.07.19 16h47m(UT)
I= 80.8 II= 52.1
画像の白い部分はCCDチップ上のゴミです。


安達 誠 (310mm Newtonian, drawing)


1997.07.19 13h56m(UT)
I=337.9 II=310.1

  • STBはほとんど見えないに等しいが、ボーッとした淡いbandとして存在は分かる。
  • CM左のSEBsのsmall bayがあり、中央が明るいWS。
  • CM付近のSEBZによく目立つWS(ω2=315.1°)。
  • SEBsは一見1本のbelt状だが、よく見ると小さなdark projectionのchainに見える。
  • EZnにloop festoon(ω1=339.1)、良気流時にはくっきりとその姿が捉えられる。
  • NEBは北組織が細いひも状に見られた。
  • CM付近のNTBsにdark spot(ω2=311.3)があるが、その直後のNTrZにはやや明るいWSがあるように見える時がある。
  • NTBは細く二条になって見えている。


1997.07.18 14h36m(UT)
I= 2.3 II=334.2
  • SSTZにlittle WS(ω2=353.5)
  • 右側からしだいにSTBが見え出してきている。
  • SEBnはCM左のWSより後方において、おおむね二条になって見える。中央組織は濃く、dark spot chainに見える。
  • NEBsは今までのようにedgeがはっきりせず、形状がつかみにくい。
  • NTrZの中に先ほどまで見えていたWSは目立たなくなった。
  • CM後方のNTrZは非常に明るく、かつ非常に小さなWSあり。


1997.07.19 15h51m(UT)
I= 48.0II= 19.5
  • 大赤斑はやや赤味を帯びているが、形はしっかりとはつかめない。bayはあるが、左側が明るく見える。本当にあったのかどうかについては良く分からない。もしかしたらlimb darkeningによって左側が明るく見えたのだと思う。
  • BCが見え始めてきた。
  • NTBは二条には見えにくくなってきている。


1997.07.18 16h43m(UT)
I= 79.7 II= 51.0
  • 大赤斑はやや赤味を感じる。CMTはどこで測定してよいのかわからず、ずいぶんいいかげんになってしまった。
  • LEBSはBC,DEとも、またSSTB中のWSも大変にclear。
  • EZ中央のfestoonは極めて複雑で、十分には表現できていないが、CM右側の太い2本のものが際立って目立っている。
  • NTZの中には極めて小さなWSがいっぱい見える。目立つものは1つだけだが、良気流下ではかなり沢山見られる。
  • NTBはCM後方からedgeの濃さが低下し、見えにくくなっている。


1997.07.19 17h44m(UT)
I=116.9 II= 87.8
  • 気流が急に悪化してきたため、細部はつかめないが、SEBZのCMやや右のWSはよく目立って明るいもののCMTが取れるような状態ではなくなった。ただ円形のきれいなoval。
  • NTZはCMより前方だけよくわかる。


1997.07.18 18h32m(UT)
I=146.2 II=116.8
    SEBZのCM左のovalより後方は、しだいに緯度が南寄りに変化するようになる。seeingが悪いと1つに見えるが、良くなると二条に分かれる。
  • NTBが再びはっきりと見えてきた。こちら側は北組織の方が濃い。
  • NNTB北方のdark spotあるいはbargeはとてもかすかにしか見えない。limb近くの方が見えやすかった。


伊賀祐一 (280mm Schmidt-Cassegrain, drawing)


1997.07.19 14h35m(UT)
I= 0.8 II=332.9

  • SSTBが見えている。STBはCM付近から後方に淡く見えてきた。
  • SEBZの白斑は大きくなった。特にSEBnに湾入している。右のリム付近のSEBsが濃いが、これは大赤斑前方のSEBsが見えかけているものである。
  • NEBは中央組織が濃い。NEBsはFestoonの根元が青みを帯びて濃い。NEBnは淡化してが細く見えている。左のリムにNotch、CM右にBarge(以前よりも大きく感じる)。
  • NTBは細いがくっきりと見える。
  • NTZははっきりとしているが、NNTBはただの境界線といった感じで、ベルトには見えない。


堀川邦昭 (160mm Newtonian, drawing)


1997.07.19 14h38m(UT)
I= 3.6 II=335.4

  • SEB南縁は凹凸が多く活動的。
  • SEBZの白斑は大きいが輝度はない。
  • EZの黒点はIIIのdisk。


1997.07.19 15h50m(UT)
I= 47.4 II= 18.9
  • BC明るく、周辺減光の中で輝いて見える。
  • 前方にも白斑が認められる。
  • RS前端から短いstreakが伸びている。
  • SEBにはぼんやりとしているが、白斑状に明るい部分が2ヶ所ある。


1997.07.19 17h05m(UT)
I= 93.1 II= 64.2
  • BCとDEは黒い縁取りに囲まれ、輝いている。
  • 南側にも小白斑があり、目立つ。
  • RSは南半分が濃く、中央に棒状の暗部あり。
  • 前方に短いstreakが伸びる。
  • SEBには白斑多数。特にRS後方は複雑怪奇。
  • NEBは比較的単調で、EBもやや拡散している。
  • NTBはCM後方で北へ下がり、NNTBと合体している。
  • NTZの撹乱部は後退しているようで、RS付近の経度はまだ明るい。また前端は不明瞭。


繭山浩司 (200mm VISAC, drawing)


1997.07.19 15h56m(UT)
I= 51.0 II= 22.6

  • 大赤斑の前方に淡いstreak状の暗部が見られる。
  • STB北組織はかなり濃い。


1997.07.19 16h46m(UT)
I= 81.6 II= 52.8

  • 永続白斑BC,DEはかなり見やすい。
  • RS bayの縁は暗い。
  • RS後方のSEBsはRS前方より南に位置する。


1997.07.19 18h28m(UT)
I=143.8 II=114.4
  • (右)永続白斑FAはBC,DEに比べるとやや小さく見づらいが、ここ数シーズンの中では最も見やすい。
  • (右)NNTBが太く濃く、NTBに向かってみられる。


松田裕一 (Drawing)


1997.07.19 13h24m(UT)
I=318.4 II=290.7
Seeing:5/10 Transp:7/10

1997.07.19 14h15m(UT)
I=349.5 II=321.5
Seeing:5/10 Transp:4/10

1997.07.19 15h07m(UT)
I= 21.2 II=352.9
Seeing:7/10 Transp:5/10

1997.07.19 16h10m(UT)
I= 59.6 II= 31.0
Seeing:9/10 Transp:8/10

1997.07.19 17h00m(UT)
I= 90.1 II= 61.2
Seeing:9/10 Transp:9/10

1997.07.19 18h03m(UT)
I=128.4 II= 99.3
Seeing:8/10 Transp:9/10


月惑星研究会関西支部のHomePageへ戻る 木星セクションへ戻る