ALPO-Japan: Jupiter Section (May 28, 1998)

1998年 5月28日の木星

安達 誠・浅田秀人・伊賀祐一・忍穂井幸夫・堀川邦昭


May 28, 1998

●概況
Mid-SEB Outbreakの先端部の活動が観測されました。浅田氏のCCD画像では体系II=190度まで、SEBnの暗斑群が伸びています。浅田氏の5月22日の画像では、これらの暗斑群の先端は体系II=210度でしたから、1ヶ月のドリフトは -86 degree/month で前進している計算になります。これらの暗斑群の活動は、忍穂井氏画像、安達氏・堀川氏・伊賀のスケッチにも捉えられています。

また、体系II=185度にはSEBnを分断する明部があり、浅田氏画像、安達氏スケッチ、堀川氏スケッチに捉えられています。これがMid-SEB Outbreakの先端部なのかもしれません。

また、NEBsの体系I=84度、体系II=194度には、細長いWhite Streakが観測されました(安達氏のCMTから経度方向の長さは13度)。このStreakの南側のEZnには青色系のアーチ(Arched Festonn)がかかり、このStreakを取り巻いています。この様子は浅田氏の画像で顕著ですが、安達氏スケッチ(少し南寄り)、伊賀スケッチ(少し北寄り)にも捉えられています。


浅田秀人 H.Asada (305mm Newtonian, MUTOH CV-04 CCD Camera)

Asada CCD Image JPEG 12KB
Original Image
Asada CCD Image JPEG 10KB
極端な画像強調を適用(伊賀)

  • SEBcのGapが目につく。画像右端のGapはMid-SEB Outbreakか?
  • NTBがII=170〜200にかけてやや淡い。

忍穂井幸夫 Y.Oshihoi (200mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)


1998/05/27 16:20(UT)
I= 79.3 II=189.3
Seeing:6/10 Transp.:6/10
  • 風が強く、透明度も悪い最悪の条件ながら、高度が高くなり見やすくなった。
  • SEBnは右側リムが淡い。
  • CM前方のNEBsに凹みがある。


Image#15 1998/05/27 19:47(UT)
I= 96.6 II=206.5
NEC Picona 5 Images Composite

極端な画像処理を適用

今朝は薄曇り状態で透明度が悪く(3/10)、あまりシャープな像はえられませんでした。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.14 1998/05/27 18:43(UT)
I= 58.2 II=168.4
Seeing:7/10 Transp.:5/5 x360
  • SSTBに3個の白斑。中央の白斑のCMT観測 18h50m II=172.6.
  • SSTBは北組織がCM付近で暗い。
  • STZにはフィラメント状の模様がたくさん見られるが、大きく目立つものは認められない。
  • SEBsとはっきり思えるようなBeltは認められない。
  • EBが次第によく分るようになってきた。
  • NEBnの左のBargeは良く目立つ。
  • EZnのCM付近のFestoonは内側は非常に明るい。時々Plumeがあるようにもみえるが、はっきりしない。
  • SSTZ 白斑 CMT観測 3h54m II=175.0.


No.15 1998/05/27 19:19(UT)
I= 80.3 II=190.1
Seeing:7/10 Transp.:3/5 x360
  • SEBsにはいくつかの小さなBayが見られるが、2つははっきりしている。
  • SEBnの中のCM左の明部は、大きく良く目立つが、輝きはない。
  • NEBnの右のLimb近くのBargeは大きくクリア。
  • NEBsのWhite Streakは、もう少しNEBに入っているかもしれない。このStreakの中央付近は明るくなっている。CMT観測 p.e. 4h15m I=77.9, center 4h26m I=84.6, f.e. 4h37m I=91.3。
  • NTrZの中に淡いBeltが確認できる。
  • NNTBは北組織の方がクリアに見える。


伊賀祐一 Y.Iga (280mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)


No.13 1998/05/26 19:12(UT)
I= 75.6 II=185.7
Seeing:6/10 Transp.:5/5 x311
  • シーイングはかなり良いが、風があって鏡筒が揺れる。
  • SEBはSEBcが濃く、CM付近に2個の濃化部がある。
  • SEBs〜SEBcは暗斑の連続に見える。
  • SEBnは右側から淡化している。
  • STBは淡く1本のBeltとして見えている。
  • SSTBは濃く、CM後方に白斑状のものが見える。
  • NEBは二条で、CM前方にBargeが2個。
  • NTBはCM左までが濃い。


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.9 1998/05/27 19:06(UT)
I= 72.4 II=182.2
Seeing:4/10 Transp.:5/5 x200
  • SEBに不明瞭な明部がある、mid-SEB outbreakの活動に属するのか? それにしてはかなり経度が小さいが・・・
CMT観測 (時刻はUT)
7. 1998/05/27 19:16SEB-NWGAP C2188.3
8. 1998/05/27 19:21EZ-N DFESTC1 81.5


ALPO-Japan HomePage Jupiter Section