ALPO-Japan: Jupiter Section (June 8, 1998)

1998年 6月 8日の木星

安達 誠・堀川邦昭・繭山浩司


June 8, 1998

●概況
大赤斑前方の経度の観測です。大赤斑は輪郭がはっきりしない様子で、南側にアーチがかかっています。

Mid-SEB Outbreakの後端部のω2=320度付近の白斑が見えます。

安達氏のNo.16のスケッチ、繭山氏のNo.2のスケッチで、CM左のSTBにはFAが見えます。また、安達氏のNo.17および堀川氏のNo.10のスケッチには、ω2=23度にSTBのGapが捉えられています。

安達氏のNo.18は好条件に恵まれ、NTrZに1本の細いBeltが捉えられており、昨シーズンにNEBが拡張していた時の残骸だと考えられます。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.16 1998/06/07 17:16(UT)
I=301.6 II=328.2
Seeing:2-5/10 Transp.:3/5 x360
  • SEBsは東西にわたって青っぽく見える。
  • EZの内部はいずれも青色が強く見える。
  • SSSTBがたいへんよく目立つ。


No.17 1998/06/07 18:18(UT)
I=339.4 II= 5.7
Seeing:7/10 Transp.:3/5 x360
  • STBのGapはよく目だっている。Gapより後方のSTBsは幾分位置を南に変えて後方に伸びている。
  • CM付近のSEBの中央のバンドは右斜め上に成っており,よく目立つようになってきている。
  • CM付近からNTBが太く変化してきている。


No.18 1998/06/07 19:12(UT)
I= 12.3 II= 38.3
Seeing:8/10 Transp.:3/5 x360
  • GRS前方のSEBは北側に明るい部分ができていたが,前回の観測のときよりも明るさが増している。
  • GRSは輪郭が見えない。外形は一見して左が尖った三角形のような見え方。
  • EBはCM左側よりできているのがわかる。SEBnから分岐しているかのように見える。
  • NTrZの中央の細いベルトが東西にわたりしっかり見える。


CMT観測
1998/06/07 17:29NEBW BARGp 1309.5
1998/06/07 18:20SEBnD SECTp 2 6.9
1998/06/07 18:54NTrZW NOTCp 1 1.3
1998/06/07 19:00NTrZW NOTCc 1 5.0
1998/06/07 19:05NTrZW NOTCf 1 8.0
1998/06/07 19:08EZW OVALc 1 9.9
1998/06/07 19:21EZW OVALc 1 17.8

堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.10 1998/06/07 18:03(UT)
I=330.2 II=356.6
Seeing:4-5/10 Transp.:5/5 x200
  • 5/21とほぼ同じ経度だが、mid-SEB outbreakの後端部は10°前後前進している
  • FAの見え方はあまり変わっていない
  • NTB-NNTBはCM付近で暗く、かなり乱れている
  • NEBに比べてSEBは少し淡い
CMT観測 (時刻はUT)
9. 1998/06/07 18:46STB WGAP C2 22.6


No.11 1998/06/07 19:05(UT)
I= 8.0 II= 34.0
Seeing:6/10 Transp.:5/5 x200
  • RS前方にはdark streakが伸びているようでRS本体はSEBに深く埋もれて見える、ただしstreakは分離できずSEBs edgeも乱れているようには見えない
  • STBは南へシフトしており、RSとは接していない
  • CM付近より後方でNTB太く濃い
CMT観測 (時刻はUT)
10. 1998/06/07 19:00NEB-NWNICKC2 31.0
11. 1998/06/07 19:02EZ-N DFESTC1 6.2


繭山浩司 K.Mayuyama (200mm VISAC, Drawing)


No.2 1998/06/07 17:44(UT)
I=318.6 II=345.1
Seeing:5/10 Transp.:3/5 x257

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