ALPO-Japan: Jupiter Section (August 1, 1998)

1998年 8月 1日の木星

安達 誠・伊賀祐一・忍穂井幸夫・前田和儀


August 1, 1998

●概況
関西地方はようやく梅雨明けですが、例年のようにすっきりとした夏空の観測条件ではありません。

大赤斑の後方のSEBZは、7月29日の池村氏の画像とほぼ同じ様相で、SEBnが次第に南にシフトして、拡散状になっています。130度以降のSEBnには淡い明部がいくつか見えてきました。

ガリレオ第II衛星ユーロパの影の経過が13h44m(UT)から16h28m(UT)まで、本体の経過が15h53m(UT)から18h31m(UT)まで見られました。


忍穂井幸夫 Y.Oshihoi (200mm Schmidt-Cassegrain,Digital Camera NEC Picona)


Image#37 1998/07/31 16:17(UT)
I=152.7 II=127.7
NEC Picona 1/7 sec.、2枚コンポジット
Tele Vue 3倍バローレンズ

極端な画像処理を適用(伊賀)

  • 雲が多く、像が不鮮明です。


前田和儀 K.Maeda (310mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

1998/07/31 19:36(UT)
I=274.7 II=248.7
NEC PICONA 1/7秒



安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.41 1998/07/31 14:20(UT)
I= 82.3 II= 57.8
Seeing:6/10 Transp.:5/5 x360
  • SPRにかなり濃く目立つbeltが見える。
  • SSTZはGRS後方ではかすかに淡くなっており、南北二条に見える。
  • SEBZは左の端が明るいが、Ovalがあるという姿では見えない。全体的にかなり明るくなってきた。
  • CM左にあるEBの濃化部がよく目立っている。この北の2つのFestoonにはさまれたEZnは非常に明るい。
  • NNTBはこの辺りではかなり幅のある広いBandとして見える。内部は小さく微妙な暗斑が入り乱れて見える。


No.42 1998/07/31 15:02(UT)
I=107.8 II= 83.2
Seeing:7/10 Transp.:5/5 x360
  • SSTBの北組織はやや濃くなってみる。SSTZのCM右が淡く見えにくくなっている。
  • STBは幅の広い姿をしているが全体はかなり淡い。
  • SEBの中央組織が濃くはっきりと捉えられる。
  • NTrZ中央やや下側が淡くshadeされている。
  • NEBnに小さく鋭いBargeが見えた。シーイングが乱れるとNEBnと区別がつかなくなる。


No.42 1998/07/31 15:02(UT)
I=107.8 II= 83.2
Seeing:7/10 Transp.:5/5 x360
  • SSTBの北組織はやや濃くなってみる。SSTZのCM右が淡く見えにくくなっている。
  • STBは幅の広い姿をしているが全体はかなり淡い。
  • SEBの中央組織が濃くはっきりと捉えられる。
  • SEBZの左端にはOvalの残痕が見られる。
  • NTrZ中央やや下側が淡くshadeされている。
  • NEBnに小さく鋭いBargeが見えた。シーイングが乱れるとNEBnと区別がつかなくなる。


No.43 1998/07/31 15:46(UT)
I=134.7 II=109.8
Seeing:8/10 Transp.:4/5 x360
  • SPRにはbeltが何本も存在するが、目立った模様がなく、単調で変化に乏しい。
  • SEBsには微妙な濃淡のBayが見られる。
  • SEBの中央組織はよく目立ち、たくさんのブツブツが見られる。
  • NTrZのshade状の部分は良シーイング下では極めて細いbeltとして見える。
  • NEBnの右のBargeはよく目立つ。


ガニメデ衛星のスケッチ


No.44 1998/07/31 16:26(UT)
I=159.1 II=134.0
Seeing:6/10 Transp.:5/5 x360
  • STBのDark Spotが見えてきた。
  • Mid-SEB Outbreakの先端部が出てきた。Plume程度の大きさの白斑が3つ見られる。


No.45 1998/07/31 17:04(UT)
I=182.2 II=156.9
Seeing:8/10 Transp.:4/5 x360
  • SSTZに白斑(CM II=161.1)。
  • STBのDark Spotは衛星の影かと思うほど暗い。
  • SEBsにはいくつもの低いProjectionが並んでいる。
  • NTrZ内部のbeltはこの辺りでは見やすい。
  • SEBZのCM付近の白斑から右側にたくさんの白斑群が並んでおり、活発なMid-SEB Outbreakの領域の先端部となっているのがよく分る。


No.46 1998/07/31 17:36(UT)
I=201.8 II=176.3
Seeing:6/10 Transp.:3/5 x360
  • STBのDark Spot(CM II=184.7)。悪条件ながらかろうじてCMTを取ることに成功した。横に伸びたBargeで円形のDark Spotではない。
  • Mid-SEB Outbreakの白斑の詳しい形状までは条件が悪く正確に捉えられていない。
  • 途中から雲で中断。


No.47 1998/07/31 18:12(UT)
I=223.7 II=198.1
Seeing:8/10 Transp.:3/5 x360
  • STBからSTZにかけて何やらモヤモヤとあるが、よく分らない。
  • Mid-SEB Outbreakの白斑の見え方は、かなり注視した。大きさも明るさもつかめた。


伊賀祐一 Y.Iga (280mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)


No.37 1998/07/31 15:38(UT)
I=129.6 II=104.8
Seeing:6/10 Transp.:2-3/5 x311
  • いよいよ梅雨明け。過去2番目の遅さとのこと。薄曇があって、透明度が悪い。
  • 大赤斑の南にアーチがかかっている。大赤斑直後のSEB Bayははっきりしている。
  • SEBcが次第に南に斜めにシフトしている。SEBsは最近では暗い。右端のSEBnには淡い明部が見えてきた。
  • STBは淡い。
  • SSTBは太く、割と暗い。北縁はモヤモヤしている。
  • NTZはCM左から後方で明るい。


No.38 1998/07/31 16:08(UT)
I=147.9 II=123.0
Seeing:6-7/10 Transp.:2/5 x311
  • SEBZの中をSEBcが南にシフトしている。CM付近から後方のSEBnに淡い明部が続く。
  • EZnの右に見えるPlumeは明るい。
  • CM付近のNEBnにBargeが見える。


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