ALPO-Japan: Jupiter Section (August 5, 1998)

1998年 8月 5日の木星

安達 誠・池村俊彦・奥田耕司・堀川邦昭・林 敏夫


August 5, 1998

●概況
大赤斑の南側のアーチ構造が顕著で、大赤斑を取り巻いています。大赤斑の前方ではSTrZに淡いStreakが伸びていて、大赤斑後方ではSEBsが盛り上がっているように見えます。大赤斑本体は南半分だけが見えていて、奥田氏の報告では横一文字の模様とのこと。

STBは大赤斑の前方から次第に南にシフトして、一方はSSTBに合流し、もう一方は元のSTBの位置に戻っていますが、この経度では淡いBeltです。SSTBは大赤斑後方から太いBeltになり、内部にいくつかの白斑があります。

大赤斑の後方のSEBZは、130度付近まで濃いSEBnが次第に南にシフトして、拡散状になっています。150度以降のSEBnには明部がいくつか見られます。大赤斑後方からのSEBnの暗斑が、大赤斑の北側を通過しています。


奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#38 1998/08/03 17:35(UT)
I=313.5 II=265.2
S=6/10 T=6/10(薄雲)ND4-FIL
  • STBはGRS前方が淡くGRS手前で南へ持ち上がっている
  • GRSの形はハッキリとしており南側ア-チ後方から下方にかけて特に暗い。また、CCDではSEBの暗斑群がGRSの北側へ滑り込んでいるように見える
  • GRSの赤みは南側3割ほどがわずかに感じる 
  • GRS内部にベルト状の模様がハッキリ見える
  • GRS前方のSEBZは明るいが細部は良く分からない
  • フェスト-ンはあまり目立ったものはない
  • NEBnのバルジは4個ほど確認できる
  • NTBは南側に盛り上がった部分がいくつも見える
  • NNTBは淡くかすかに見える


池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

1998/08/04 19:34:04(UT)
I=185.5゜II=128.9゜III=233.6
De= +2.3゜E.Dia=46.78"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ 合成 F36
1゜プリズム
DR-655フィルター
NEC PICONA 1/7秒

  • 左端に大赤斑があります。
  • Mid-SEB Outbreakの最先端部分が見えます。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.49 1998/08/04 14:40(UT)
I= 6.5 II=311.3
Seeing:3/10 Transp.:2/5 x360
  • 時々あるましなシーイングの時に、FAとその前方にある小さな白斑が見られる。
  • STB以南のSPRは明るい。Zoneもなく暗い。
  • SEBZは、中央にBandが走り、Mid-SEB Outbreakの影響はこの辺りには見られない。
  • NTBはかなり濃い。


No.50 1998/08/04 15:24(UT)
I= 33.2 II=337.9
Seeing:6/10 Transp.:3/5 x360
  • STBに微妙な濃淡が見られるが、詳細不明。
  • NEBsに明るいStreak状の明部が見られる。上のStreakは青っぽい。
  • NTrZは明るさのムラが著しく大きい。
  • NTBは濃く、濃淡のムラが大きい。
  • NNTBの右側に暗斑が見えてきた。


No.51 1998/08/04 15:56(UT)
I= 52.7 II=357.3
Seeing:3/10 Transp.:3/5 x360
  • NTrZには昨年のようなNotchが目立ち始めている。これに伴い、Bargeも小さく黒いものができている。
  • NTBはCM付近より幅が広くなっている。


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.28 1998/08/04 16h38m(UT)
I= 78.4 II= 22.7
Seeing:6-7/10 Transp.:4-5/5 x200
  • RS前方のstreakはSEBs edge沿いに長く伸びて、CM左のprojectionに達している
  • NTBはCM付近で「床屋の看板状」に北へ垂れ下がっている、周囲は暗く乱れている
CMT観測 (時刻はUT)
59. 1998/08/04 16:23STB DSECTF2 13.6
60. 1998/08/04 16:54NTBS DPROJC1 88.1
61. 1998/08/04 17:15NEBN DSPOTC2 45.0
62. 1998/08/04 17:31STRZ DRS P2 54.6


No.29 1998/08/04 17h42m(UT)
I=117.4 II= 61.3
Seeing:5-7/10 Transp.:4-5/5 x200
  • RS後端部でSEBがこぶ状に盛り上がっている
  • RS本体は南側のみで、もっと濃淡ありそう
  • 後方のSEBZは明るいが、明るい白斑は直後に1個あるのみ
CMT観測 (時刻はUT)
63. 1998/08/04 17:36EZN DFESTC1113.8
64. 1998/08/04 17:45STRZ DRS C2 63.1
65. 1998/08/04 18:00STRZ DRS F2 72.2
66. 1998/08/04 18:10SEBZ WSPOTC2 78.2


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.10 1998/08/04 15:10(UT)
I=182.7 II=119.8
Seeing:4/10 Transp.:3/5 x312

  • SSTB右に白斑が有る。
  • 左端にGRSがある?。
  • SEBのCMからmid-SEB outbreakが確認できる。
  • NEBnのCM右にbargeが確認できる。
  • EZnのCM中央と右に細いフェストーンが見える。


ALPO-Japan HomePage Jupiter Section