ALPO-Japan: Jupiter Section (September 4, 1998)

1998年 9月 4日の木星

安達 誠・伊賀祐一・池村俊彦・奥田耕司・忍穂井幸夫・前田和儀・林 敏夫・堀川邦昭


September 4, 1998

●概況
大赤斑の前方のSTrZのDark Streakは、9月2日の観測と同じ様相です。奥田氏の画像からの計測では、STrZの白斑はII=5度に位置し、長さは15度で、9月2日と同経度です。Dark Streakの暗斑も、15、35、49度にあり、ほぼ同じ位置にあります。8月11日、21日と比べると、このStreakはずいぶんと前進しています。

マージしたBEは伊賀の画像でははっきりしません。この付近のSTBが淡くなっているのが分る程度です。

イオの影の経過が11h39m(UT)〜13h54m(UT)まで、イオ本体の経過が11h58m(UT)から14h12m(UT)まで見られました。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.72 1998/09/04 12:24(UT)
I=142.3 II=211.4
Seeing:1/10 Transp.:5/5 x390
  • STBが部分的になっている。
  • Mid-SEB Outbreakの中央部分で、特に目立つ白斑はないものの、明るくなっているOvalがたくさん見受けられる。
  • シーイングが強烈に悪く、目立つものの存在すらはっきりしにくい。
  • シーイングが悪いために、ガニメデの影がかなり大きく見える。


No.73 1998/09/04 14:22(UT)
I=214.3 II=282.7
Seeing:4/10 Transp.:5/5 x390
  • CMT:FA center 14h34m(II=290.0), SEBZ WS center 14h24m(II=283.9)
  • STrZに非常に明るいOvalができている。
  • NEBは他のBeltに比べてオレンジ色がかなり強い。
  • NTBにはいくつかの暗斑が見られる。
  • シーイングの乱れがひどくなり、EZの内部はしっかり確認できなかった。


No.74 1998/09/04 15:40(UT)
I=261.8 II=329.9
Seeing:4/10 Transp.:5/5 x390
  • STBのGapの形が面白い。東西に細いOvalが上下に並んでいて、その間をSTBsが通っている。
  • STrZの右端にDark Streak、その下のSEBsは暗斑が連なっている。
  • NEBは赤味が非常に強い。NEBのBargeはとてもよく目立っている。
  • NTBはかなり濃くなったように思う。


忍穂井幸夫 Y.Oshihoi (200mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)


Image#45 1998/09/04 12:49(UT)
I=156.9 II=226.0
NEC Picona 1/7 sec.、2枚コンポジット

極端な画像処理を適用(伊賀)


Image#46 1998/09/04 14:38(UT)
I=224.0 II=292.5
NEC Picona 1/7 sec.、4枚コンポジット

極端な画像処理を適用(伊賀)


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.50 1998/09/04 13h12m(UT)
ω1=171.6 ω2=240.5
Seeing:5/10 Transp.:4/5 x200
  • SEBは見事な白斑の連鎖になっていて活動的、右へ行くほど南へ寄っている
  • NEB中央に明瞭なriftがある
  • その下の2つのbargeは例の3連構造の成れの果てだが、前方のものが小さく目立たない
  • BE〜FA間はやや狭くなったか(63分)?
  • SEB上の黒点はI shade
CMT観測 (時刻はUT)
133. 1998/09/04 13:07EZN DFESTC1168.6
134. 1998/09/04 13:18NEBN DSPOTC2244.1
135. 1998/09/04 13:20SEBZ WSPOTC2245.3
136. 1998/09/04 13:21EZN DFESTC1177.1
137. 1998/09/04 13:25STB WBE C2248.3
138. 1998/09/04 13:45NEBN DSPOTC2260.4
139. 1998/09/04 14:28STB WFA C2286.3


No.51 1998/09/04 15h43m(UT)
ω1=263.6 ω2=331.7
Seeing:4-5/10 Transp.:4/5 x200
  • STZとSSTBに小白斑が2つ並んで見える
  • SSTBはやや淡く、南縁ははっきりしているが、北縁は凹凸があり乱れている
  • CM上のbargeの後方には、小さなbargeをはさんで明瞭なnotchが2つ見られる
CMT観測 (時刻はUT)
140. 1998/09/04 15:41STZ WSPOTC2330.5
141. 1998/09/04 15:42SSTB WSPOTC2331.1
142. 1998/09/04 15:43EZN DFESTC1263.6
143. 1998/09/04 15:53NEBN DBAR C2337.7
144. 1998/09/04 16:20NEBN DSPOTC2354.1
145. 1998/09/04 16:25EZN DFESTC1289.2
146. 1998/09/04 16:27SEBS DPROJC2358.3
147. 1998/09/04 16:29NEBN WNICKC2359.5


No.52 1998/09/04 17h04m(UT)
ω1=313.0 ω2= 20.6
Seeing:3-4/10 Transp.:4/5 x200
  • シーイング悪化
  • RS前方のstreakは以前に比べて緯度が高くなったようだ
  • CM前後のfestoonは拡散して不明瞭
CMT観測 (時刻はUT)
148. 1998/09/04 17:36EZN DFESTC1332.6


伊賀祐一 Y.Iga (280mm Schmidt-Cassegrain, Digital Camera NEC Picona)


No.46 1998/09/04 13:48(UT)
I=193.3 II=262.0
Seeing:3/10 Transp.:4/5 LV15mm
3 image composite

極端な画像強調を適用
  • STBのCM左にBE、右にFAがかろうじて認識できる。
  • SEBnの左端にはイオの影の経過。


前田和儀 K.Maeda (310mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.11 1998/09/04 14:41(UT)
I=226.0 II=294.4
NEC PICONA 1/7秒



林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.27 1998/09/04 15:10(UT)
I=243.5 II=311.7
Seeing:3/10 Transp.:4/5 x312

  • SSTB左に白斑?。右は途中で薄くなり途切れている。切れ目CM 0:40
  • SSTBsのCM右に白斑BE?


池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.60 1998/09/04 15:46:04(UT)
I=265.5 II=333.6 III= 86.5
De= +2.3゜E.Dia=49.45"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
0.5゜プリズム
合成 F36 NEC PICONA 1/7秒
3枚コンポジット


奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#52 1998/09/04 16:28(UT) I=289.7 II=357.6
Image#53 1998/09/04 17:10(UT) I=315.4 II= 23.0



画像強調を適用(伊賀)
S=5/10 T=8/10-7/10

  • STBがFAの前後で幅広く濃く見える
  • FAとFAの南のSSTBの白斑が悪シーイングではあるがハッキリしている


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