ALPO-Japan: Jupiter Section (September 19, 1998)

1998年 9月19日の木星

伊賀祐一・池村俊彦・忍穂井幸夫・林 敏夫・小山田博之・堀川邦昭


September 19, 1998

●概況
大赤斑の前方のSTrZに伸びるDark Streakの詳細が、池村氏のNo.72の画像で捉えられました。大赤斑の南側のアーチ構造から伸びたDark Streakは、II=350度付近まで見られていましたが、この画像ではさらに前方のSTrZに淡く伸びています。また、II=0度付近のSTrZ〜SEBsの間には、長さ15度ほどの明部が存在し、まさに白雲がたなびいているように見えます。

大赤斑の前方のSEBsは太く赤味の強いBeltとして、II=20度付近まで続いています。大赤斑直後のSEBZには通常の活動による白斑が見られますが、後方から押し寄せるMid−SEB Outbreakの活動との間のII=100度付近の活動は、別なものかもしれません。


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.42 1998/09/19 11:05(UT)
I=304.6 II=259.8
Seeing:5/10 Transp.:3/5 x312

  • STrZのDarkStreakが非常に薄い。
  • NTBのCM右にStreakの様にNに上がっている。

No.43 1998/09/19 15:55(UT)
I=121.4 II= 75.0
Seeing:2/10 Transp.:3/5 x312

  • GRS CMT 00:55 JST 73.15°F
  • NTBn(NNTB?)に流れている。


伊賀祐一 Y.Iga (280mm SC, Digital Still Camera NEC Picona)


No.57 1998/09/19 11:49(UT)
I=331.2 II=286.2
Seeing:3/10 Transp.:3/5 LV15mm
3 images composite
  • Mid-SEB Outbreakの終端部が見える。
  • 条件が悪いが、STBのCM付近にFAが見られ、その前方のSTBは明部によって分断されているように見える。


No.58 1998/09/19 12:57(UT)
I= 12.7 II=327.3
Seeing:3/10 Transp.:3/5 LV15mm
2 images composite
  • CM右のSEBsに赤いStreakが見える。
  • FAから後方のSTBは濃いが、CM付近から分断され、次第に南にシフトしている。


忍穂井幸夫 Y.Oshihoi (200mm Newtonian, Digital Camera NEC Picona)



極端な画像処理を適用(伊賀)

Image#51 1998/09/19 13:41(UT)
I= 39.8 II=354.1
NEC Picona 1/7 sec.、2枚コンポジット



池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.72 1998/09/19 14:06:46(UT) I= 55.5 II= 9.7 III=126.6
De= +2.3゜E.Dia=49.65"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F40
NEC PICONA 1/7秒 2枚コンポジット
※原画像を縮小しました。


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.73 1998/09/19 16:03:28(UT) I=126.1 II= 79.7 III=196.7
De= +2.3゜E.Dia=49.65"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F33
NEC PICONA 1/7秒 3枚コンポジット


小山田博之 H.Oyamada (200mm VISAC, Drawing)


No.31 1998/09/19 14:07(UT)
I= 55.7 II= 8.7
Seeing:6-5/10 Transp.:6-4/10


No.32 1998/09/19 15:18(UT)
I= 98.9 II= 52.7
Seeing:7/10 Transp.:7-6/10


No.33 1998/09/19 15:33(UT)
I=144.7 II=100.5
Seeing:6/10 Transp.:6/10


No.34 1998/09/19 17:44(UT)
I=187.9 II=140.9
Seeing:6-7/10 Transp.:7-6/10

  • NEB:昨年NEBnに見えていたバージの名残?が見られ、NEBnは全般に濃くなっている。一方、NEBZからNEBsにかけては淡くなっている。NEBsからは、EZに向かってフェストーンがいくつか見られる。特に体系I=90°付近のものが非常に目立つ。
  • SEB:大赤斑から少し離れた(体系II=70°〜100°)SEBZには白斑状の明部がいくつか存在する。この白斑部と大赤斑に挟まれているSEBが非常に濃くなっている。また、大赤斑の前方部分のSEBZには、筋のような明部がのびている。
  • 大赤斑:南縁に沿ってアーチが走っており、赤斑孔状になっている。赤斑孔内では、南側ほど濃くなっている。一方この赤斑孔から先方にDark Streak が体系II=0°付近のSEBs 上の白斑付近までのびているように見える。

堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.63 1998/09/19 14h50m(UT)
ω1= 81.9 ω2= 35.7
Seeing:6/10 Transp.:5/5 x200
  • RS前方のstreakは淡くなりながらもかなり前方まで伸びていて、長くなったようだ
  • RS本体は南側のみ濃く、全体としてはHollowの特徴が強くなってきた
  • Hollow前端付近に白斑状の明部が見られる
  • CM上のfestoonはひげ状で濃く目立つ
CMT観測 (時刻はUT)
193. 1998/09/19 14:45EZN DFESTC1 78.8
194. 1998/09/19 15:18NEBN DSPOTC2 52.7
195. 1998/09/19 15:23SSTB WSPOTC2 55.7
196. 1998/09/19 15:24STRZ DRS P2 56.3
197. 1998/09/19 15:25EZN DFESTC1103.1
198. 1998/09/19 15:39STRZ DRS C2 65.4
199. 1998/09/19 15:53STRZ DRS F2 73.8


No.64 1998/09/19 16h11m(UT)
ω1=131.2 ω2= 84.7
Seeing:6/10 Transp.:5/5 x200
  • RS後方のSEBZは複雑な様相でかなり活動的、不規則な形の明部の中にも核状に明るい部分が見られる
CMT観測 (時刻はUT)
なし


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