ALPO-Japan: Jupiter Section (November 15, 1998)

1998年11月15日の木星

安達 誠・伊賀祐一・池村俊彦・小山田博之・堀川邦昭


November 15, 1998

●概況
STBsのDark SpotはII=131度(堀川氏)or133度(伊賀)にあり、II=160度付近のDark Sectionは細く伸びて見えにくくなっています。11月12日の観測と同様に、その直後のSTZのDark SpotはII=179度(池村氏)にあります。安達氏はぼんやりとしたBEを観測されました。SSTBは太いBeltとして観測され、内部に白斑がいくつか存在しています。

SEBZは、大赤斑後方の経度にいくつかの明部が見られ、II=105度付近の白斑は顕著です(堀川氏)。これらの活動はII=120度付近までで、SEBZを斜めに横切るように赤いStreakで区切られ、その後方にはMid-SEB Outbreakに伴う白斑が継続して見られています(伊賀)。そしてこの白斑群はII=181度まで続いており(池村氏)、その後方ではSEBZは一様に見られます(堀川氏)。

NTZのII=103度に顕著な白斑が出現しています(安達氏、伊賀)。


安達 誠 M.Adachi (310mm Newtonian, Drawing)


No.117 1998/11/15 08h25m (UT)
ω1=208.9 ω2=90.0
Seeing:7/10 Transp.2/5 ×390
  • STB中央にやや濃くなった部分が認められる。
  • NTBに接するようにして細いベルトが分断された格好でたくさん見える。
  • NEBにはあちこちにrift or streak? があってにぎやかだ。とりわけ中央のものはよく目立つ。


No.118 1998/11/15 09h21m (UT)
ω1=243.1 ω2=123.9
Seeing:8/10 Transp.2/5 ×390
  • STBの中央組織が濃く見え,とてもよく目立つ。
  • NEBnはよい気流下ではダブルに成っている。
  • NEBに雫型のstreakが見られる。右側のほうが明るい。
  • EZのfestoonは,この経度では目立たなくなっている。


No.119 1998/11/15 10h35m (UT)
ω1=288.2 ω2=168.6
Seeing:7/10 Transp.2/5 ×390
  • STBあたりは極めて複雑にしてつかみにくいが,今回のスケッチでよくつかめた。
  • STZのDSはBARGEらしい。
  • SEBの右側は黒いベルトが右上に上がり,mid-SEB outbreakはここまでのような形になっている。ただし,右上のW.streakが目立っている。


No.120 1998/11/15 11h52m (UT)
ω1=335.2 ω2=215.1
Seeing:7/10 Transp.2/5 ×390
  • BEは極めてぼんやりと存在がわかる程度。diskは不明瞭。FAははっきり。
  • SEBsはこの経度では東西に一様で,濃淡やprojectionは見られない。
  • EZnにはアザラシのようなshadeがたくさん並んでいる。


伊賀祐一 Y.Iga (280mm SC, Digital Still Camera NEC Picona)


No.73 1998/11/15 08:42(UT)
I=219.1 II=100.0
Seeing:5/10 Transp.:2/5 LV15mm
5 images composite

強調画像
  • この経度のSSTBは太く濃いBeltである。
  • STBは大赤斑の後方から本来の緯度に北組織(STBn)だけが見えている。
  • STBsのDark Spotが右から見えてきた。
  • 大赤斑は南半分だけがオレンジ色で、南側を取り巻いているアーチ構造は顕著でない。
  • 大赤斑後方のSEBZは明部は見られるものの活発な活動は見られない。
  • NEBは細く、NEBs〜EZnにかけての青暗いFestoonの活動がよく分る。
  • NTBは太いBeltとして見えている。
  • NTZのII=102°に明るい白斑が見える。


No.74 1998/11/15 09:13(UT)
I=238.0 II=118.8
Seeing:5/10 Transp.:2/5 LV15mm
4 images composite

強調画像
  • STBsのDark SpotがCM右のII=133°に見える。さらに後方にDark Sectionが見えてきている。
  • SEBZのCM右のII=129°から後方に赤味の強いStreakが見える。この経度から後方がMid-SEB Outbreakの活動領域であるが、活発な活動は見られない。
  • NTBのII=143°付近に凹みが見られる。


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.94 1998/11/15 09h06m(UT)
ω1=234.0 ω2=114.8
Seeing:4-6/10 Transp.:5/5 x200
  • STBの暗斑前方に淡いshadeが見られる
  • CM前方のSEBの白斑は、後方に白雲を引き顕著、その前方のSEBZはshadeされやや暗い
  • NEBはriftが発達し、二条に分離して見える
CMT観測 (時刻はUT)
318. 1998/11/15 09:06NEBS DPROJC1234.0
319. 1998/11/15 09:25EZN DFESTC1245.5
320. 1998/11/15 09:33STB DSPOTC2131.1


No.95 1998/11/15 11h36m(UT)
ω1=325.5 ω2=205.5
Seeing:5/10 Transp.:4/5 x200
  • BE確認できず、11/8とそれほど変わらない条件だったが、前回の様な白っぽい明部は認められなかった
  • CM左の明部を除けばSEBはぼ一様で目立つ模様はない
CMT観測 (時刻はUT)
321. 1998/11/15 11:44EZN DFESTC1330.3
322. 1998/11/15 12:36STB DSECTP2241.7
323. 1998/11/15 12:51STB WFA C2250.7


No.96 1998/11/15 13h20m(UT)
ω1= 28.9 ω2=268.3
Seeing:3-4/10 Transp.:4/5 x200
  • シーイング悪化
  • FA前方のdark sectionはかなり短くなった
CMT観測 (時刻はUT)
324. 1998/11/15 13:52EZN DFESTC1 48.4


池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.108 1998/11/15 10:54:14(UT)
I=300.4 II=180.7 III=312.7
De= +1.9゜E.Dia=44.18"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
1゜プリズム 合成 F39
NEC PICONA 1/7秒 1枚



小山田博之 H.Oyamada (200mm VISAC, Drawing)


No.37 1998/11/15 12:40(UT)
I= 4.5 II=244.1
Seeing:5-4/10 Transp.:5/10
  • NEB:NEBsが淡くなっているが、NEBnは濃くなっている。NEBsからEZに伸びているフェストーンは淡いものが多い。
  • SEB:SEBsは濃くなっている。SEBnは一本のベルトに見える。SEBZは北の方は白くなっているが、その他は濃化している。


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