ALPO-Japan: Jupiter Section (February 6, 1999)

1999年 2月 6日の木星

池村俊彦・奥田耕司・新川勝仁・林 敏夫・堀川邦昭・前田和儀


February 6, 1999

●概況
STBが次第に南にシフトして、階段状にSSTBとつながっている状態が見られます。STBのII=305度にGapがあり、その後方の317度でSTBは途切れてSSTBにつながります。SSTBの340度と353度に暗部があります。一方、途切れたように見えるSTBは、後方でも淡く見えていますが、次第に北に寄っていますので、STrZのDark Streakにつながるものかもしれません。

SEBは、SEBsが赤味の強いベルトとして見えており、これが大赤斑前方まで続いています。SEBnのII=322度に白斑があります。これより後方のSEBnは淡化している様子です。

EZは全体的に明るく、EBが見られるようです。EZnの顕著なFestoonは見られなくなりました。

NEBは左では細く、右では太く見えます。NTrZの白斑がII=328度と10度にあり、NEBnに湾入しています。前方の白斑は経度方向の長さが約15度あります。

NTBは1本の濃いベルトですが、II=302度、325度、333度に暗部がありますが、この325度の暗部は赤味を帯びています。

NNTB以北には濃い模様が観測されましたが、II=294度のNNTZの白斑と、II=326度のNNNTZの白斑が顕著です。これらの2つの白斑を取り囲む暗部が複雑な模様を形成しています。

池村氏や前田氏の画像の南極地方に見える暗斑は、第W衛星カリスト本体の経過です。カリスト本体は暗いので、一見すると影のように黒く見えます。林氏の観測コメントでは影と書かれていますが、本体ですね。今シーズンでは1998年6月1日にカリスト本体の経過が観測されています。


前田和儀 K.Maeda (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)


極端な画像処理を適用(伊賀)

No.60 1999/02/06 08:13(UT)
I=331.1 II=299.0 III= 93.1
NEC PICONA 1/7秒



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.61 1999/02/06 08:41(UT)
I=348.2 II=316.0 III=110.1
NEC PICONA 1/7秒



池村俊彦 T.Ikemura (310mm Newtonian, Digital Still Camera NEC Picona)



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.135 1999/02 06 08:29:08(UT)
I=341.2 II=309.0 III=103.1
De= +2.1゜E.Dia=34.85"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
2゜プリズム 合成 F36

NEC PICONA 1/7秒 3枚コンポジット



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.136 1999/02 06 08:45:32(UT)
I=351.2 II=318.9 III=113.0
De= +2.1゜E.Dia=34.85"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
2゜プリズム 合成 F36

NEC PICONA 1/7秒 4枚コンポジット



極端な画像処理を適用(伊賀)

No.137 1999/02 06 08:50:34(UT)
I=354.2 II=321.9 III=116.0
De= +2.1゜E.Dia=34.85"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ
2゜プリズム 合成 F36

NEC PICONA 1/7秒 3枚コンポジット


奥田耕司 K.Okuda (250mm Newtonian, BITRAN BT-01 CCD Camera)


Image#127 1999/02/06 08:13(UT) I=330.0 II=297.9
Image#128 1999/02/06 08:38(UT) I=345.2 II=313.0
Image#129 1999/02/06 08:41(UT) I=347.1 II=314.0

画像強調を適用(伊賀)

S=3/10-2/10 T=10/10 ND4-FIL

  • 空が明るい状態のため細部は不明


林 敏夫 T.Hayashi (355mm Schmidt-Cassegrain, Drawing)

No.84 1999/02/06 08:35(UT)
I=344.6 II=312.4
Seeing:2/10 Transp.:5/5 x380

  • 高緯度の衛星の影は初めてだろう。
  • NEBnに大きなbayが確認できる。10度以上ある。(CMTs17:45 CMTe18:05)


堀川邦昭 K.Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)


No.116 1999/02/06 08h57m(UT)
ω1=357.9 ω2=325.7
Seeing:4-5/10 Transp.:5/5 x200
  • STrZにはまだdark streakがあるのか、CM右側でSEBs沿いのSTrZがshadeされている
  • NEBnのbayは顕著でNTrZが白斑状に明るい
CMT観測 (時刻はUT)
382. 1999/02/06 09:03NEBN WBAY C2329.3
383. 1999/02/06 09:32EZN DFESTC1 19.3


新川勝仁 M.Niikawa (280mm SC, Digital still camera Fuji DS-8)

No. 1 1999/02/06 09:33:24(UT)
I= 20.3 II=347.8 III=141.9
Seeing:3/10 Transp.:3/6, 5 frames composite

  • Wind blows sometimes hard, so I could take only few good images.
  • I think the composite image is noisy because of luck of flame numbers.

No. 2 1999/02/06 09:40:20(UT)
I= 24.6 II=352.0 III=146.1
Seeing:3/10 Transp.:3/6, 3 frames composite

  • It is noisy same as previous image.
Telescope:C11(SC) D=280 mm fl=2800 mm
Effective FNo.:30  Or.18 mm
Camera: DS-8 taking lens removed
Exposure:each flame 1/4 sec

Observation Site:Mozuhonmachi Sakai-city Osaka,Japan

** All images are composed plural flames of image. 
and enhanced with the Maximum-Entropy method.


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