ALPO-Japan: Jupiter Section (July 1, 1999)

1999年 7月 1日の木星

池村俊彦、中西英和、堀川邦昭
T.Ikemura, H.Nakanishi, K.Horikawa


July 1, 1999(UT)

●STB Oval BE and FA
STB OvalのBE/FAの詳細が池村氏の画像および堀川氏の眼視スケッチで観測されました。

STBの2個のOvalのBEとFAは15度まで接近している様子が捉えられました。経度はBEがII=129度、FAがII=144度に位置し(堀川氏のCMTではそれぞれ128.4と144.6度)、その間のSTBに小さな白斑(II=138度)が存在しています。BEは前方と後方に暗いエッジがあり、FAも暗いエッジに取り囲まれ、それぞれOvalとして見やすい状態です。長さはBEは9度、FAは6度、STB白斑は3度で、緯度はBEはSTZ全体に、FAはやや南寄り、STB白斑はSTBの緯度にあります。この間の白斑は逆回りの渦だろうと予想されますが、これが消失するとBE/FAのマージとなるのではないかと予想されます。


STB Oval BE/FA

NTZのII=184度にBargeが観測されました。今シーズンのNTZには同様なBargeが3個存在していることが確認されています。このNTZのBargeの北側のNNTBには濃いBarが見えています。


NTZ Barge

大赤斑後方のSEBZにはいくつかの白斑が見られ、この領域の活動は今シーズンも活発な様子です。また、大赤斑後方からSEBcが右斜め上に伸びて、この大赤斑後方撹乱の領域を明白に区切っています。さらに後方のII=145度と155度には赤いBarge(Streakか?)が見られます。

NEBは、EZnのFestoonとNEBnのBargeが多く見られ、その間のNEB内には白いRift構造が見られています。

池村氏の画像は素晴らしい分解能です。全部で16枚の報告をいただきましたが、時間の接近しているものを省いて5枚だけの画像を公開させていただきました。


Toshihiko Ikemura (310mm Newton, Digital still camera NEC Picona)


強調画像作成:伊賀

No. 12 1999/07/01 18:19:10(UT)
I=166.6 II=104.9 III=297.7
De= +3.2 E.Dia=37.68"
310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/51
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
4 images composite



強調画像作成:伊賀

No. 13 1999/07/01 18:43:34(UT)
I=181.5 II=119.7 III=312.4
De= +3.2 E.Dia=37.68"
310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/41
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
5 images composite



強調画像作成:伊賀

No. 14 1999/07/01 19:01:00(UT)
I=192.1 II=130.2 III=323.0
De= +3.2 E.Dia=37.68"
310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/41
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
5 images composite



強調画像作成:伊賀

No. 15 1999/07/01 19:27:20(UT)
I=208.1 II=146.1 III=338.9
De= +3.2 E.Dia=37.68"
310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/41
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
5 images composite



強調画像作成:伊賀

No. 16 1999/07/01 19:36:10(UT)
I=213.5 II=151.4 III=344.2
De= +3.2 E.Dia=37.68"
310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/41
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
5 images composite


Kuniaki Horikawa (160mm Newtonian, Drawing)

No. 14 1999/07/01 19h05m(UT)
I=195.1 II=133.1
Seeing:5-6/10 Transp:3/5
160mm Newton x200
観測コメント
  • BE、FAとも明るいがコントラスト低く、条件が良くないと2つ同時に見えない、BEの方が一回り大きくFAは南寄り
  • NTBは右側でやや淡くなっている
CMT観測 (時刻はUT)
18. 1999/07/01 18:53NEBN DSPOTC2125.9
19. 1999/07/01 18:57STB WBE C2128.4
20. 1999/07/01 19:24STB WFA C2144.6


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)

No. 2 1999/07/01 19h11m(UT)
I=198.5 II=136.6 III=329.4
ALTER8N 200mm Maksutov-Newton, ST9mm(f/57)
Starlight Xpress MX5-C, Exp: 1.4sec.
Seeing:6/10

画像強調:伊賀
  • 7月1日から2日の朝にかけて、わたしの自宅では幸い梅雨の晴れ間がありました。そこで火星と木星を撮像することが出来ました


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