ALPO-Japan: Jupiter Section (August 16, 1999)

1999年 8月16日の木星

忍穂井幸夫、唐沢英行、前田和儀
Y.Oshihoi, H.Karasawa, K.Maeda


August 16, 1999(UT)

●Summary
大赤斑後方の観測で、BE/FAの接近する様子を捉えました。

忍穂井・唐沢氏の画像から計測した経度は、BEが109度、FAが124度で、両者の間隔は15度あります。2つの間には小白斑がSTB内に存在しているのが確認できます。ただし、小白斑の影響か、FAの緯度がずいぶん南によっているような気がします。いつ小白斑が消失して、BE/FAのマージが始まっても良い雰囲気です。

大赤斑後方のSEBZは、活発ではないですが、小さな白斑が見られています。SEBcが斜めにSEBZを南半分と北半分を分けていて、135度付近には赤いStreakが存在していますが、SEBZは全体的には淡化傾向が見られます。前田氏の観測の200度付近では、南半分が赤く、北半分に小さな白斑が見られます。SEBsには暗い暗斑が連なっています。

NEBはRiftやBargeなどで複雑な様相ですが、この経度では115度に大きく湾入したNTrZの白斑が見られます。
NTBsにはNTC-Cに乗った模様が観測されていますが、I=152度に顕著なProjectionが見られます。


Yukio Oshihoi (210mm Newton, Digital still camera NEC PICONA)

No. 14 1999/08/16 16h24m(UT)
I=159.5 II=107.4 III=312.4
210mm Newtonr(F5)
NEC Picona 1/7sec
3 frames composite


強調画像:伊賀
  • 注目の永続白斑BEとFAを捉える事ができた。BE II=107度、FA II=122度 両者の経度差は15度に迫っている。BEは北側が開放された楕円形。FAはやや北側にシフトしており、逆回転の白斑に接近し上に乗っているように見える。
  • GRSは以前に比べて赤さが増してきたように思える。
  • GRS後方のSEB は斜めに白斑がつながっており、淡くなっている。II=135度付近からSEBnが濃く赤味が増している。
  • EZ は活動が活発で Festoon が 3本見られ、CM前方のものが長く延びている。
  • NEBnは波打っているが、CM後方で大きく北側に湾入している。
  • NTBnのII=97度にprojectionがある。
  • 画像の右斜め下に衛星イオが木星後面より出現してきた。(0:51JST)


Hideyuki Karasawa (300mm Newton, Digital video camera Panasonic NV-QJ100 3CCD)

No. 13 1999/08/16 16h35m(UT)
I=165.6 II=113.5 III=318.5
16 frames composite

300mm Newton(F6.5)
Digital Video camera Panasonic NV-DJ100 3CCD
画像強調:伊賀
  • BE-FAが何とか写りました。
  • まだ離れています。急速に接近するきっかけがあるのでしょうか?間のWSがある以上しばらくこのままの感じです。

Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 32 1999/08/16 19h11m(UT)
I=260.7 II=207.7 III= 52.7
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec


強調画像作成:伊賀

No. 33 1999/08/16 19h20m(UT)
I=266.3 II=213.3 III= 58.3
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec


強調画像作成:伊賀

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