ALPO-Japan: Jupiter Section (August 22, 1999)

1999年 8月22日の木星

伊賀祐一、奥田耕司、中西英和、林 敏夫、前田和儀、米山誠一
Y.Iga, K.Okuda, H.Nakanishi, T.Hayashi, K.Maeda, S.Yoneyama


August 22, 1999(UT)

●Summary
前田氏の画像は35cmで非常に良く細部まで捉えられています。大赤斑の前方のII=45度にSTBsに暗斑(#3)があり、次第に本来の緯度に戻りつつあります。大赤斑の南にやや暗いアーチがかかり、前方のSTrZに淡いStreakが伸びています

中西氏・米山氏・林氏・奥田氏(イオの影の近く)、前田氏の画像にはSEBsのII=358度に目立つProjectionがあります。8月12日の忍穂井氏の画像に捉えられていたProjection(II=339,347度)が後退してきたものと思われます。

細く見えているSTB(STBnだけが見えている)に、II=280度付近に暗斑があり(伊賀)、その後方の330度付近、350度付近、10度付近(STBs暗斑#2)、そして大赤斑の前方にSTBs暗斑(#3)が見えています(米山氏)。

SEBZは濃い赤味のある南組織と、小さな白斑が連なって淡くなっている北組織に分かれて、大赤斑まで続いています。

NEBは、II=230〜290度付近まではNEB北縁にBargeやBayが入り乱れて複雑なベルトです(伊賀)。また、II=340〜60度までは非常に発達したNEB内のRift構造が目立っています(米山氏、林氏・奥田氏・前田氏)。

米山氏の画像にはNTZに見られる3個のBargeのうち、2個が並んでいる様子が見られます。

イオの影の経過(16h57m IN, 19h08m OUT)と、イオ本体の経過(18h14m IN)が見られ、林氏・奥田氏・前田氏の画像ではイオ本体も写っています。


Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 48 1999/08/22 15h34m(UT)
I=356.1 II=258.6 III=105.1
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/39)
NEC Picona 1/7sec, 6 frames composite
Seeing:6/10 Transp.:2/5
  • 淡いSTBnが見えている。次第にSSTBが濃くなっている。
  • SEBsに暗斑があるようで、II=250度にSEBsのBayが見える。
  • NEB北縁はBargeとBayでずいぶんと複雑である。

No. 49 1999/08/22 15h57m(UT)
I= 10.2 II=272.5 III=119.0
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/39)
NEC Picona 1/7sec, 11 frames composite
Seeing:6/10 Transp.:2/5
  • STBのCM付近に3個ほどの暗斑が見える。
  • SEBZは北半分に淡く小さな白斑が並んでいて淡くなっている。
  • NEBsに2個の白斑が見えている。経度は256度と273度。

No. 50 1999/08/22 16h20m(UT)
I= 24.2 II=286.4 III=132.9
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/39)
NEC Picona 1/7sec, 7 frames composite
Seeing:6/10 Transp.:2/5
  • SSTBがCM後方から二条に分かれている。
  • STBは右からSTBsの暗斑が見えてきている。
  • NNTBのCM付近のII=288度に短いBARが見えている。


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)


No.11 1999/08/22 17:19:41(UT) I= 60.8 II=322.6 III=169.2

No.12 1999/08/22 17:37:16(UT) I= 71.1 II=332.9 III=179.5

No.13 1999/08/22 18:04:54(UT) I= 88.2 II=349.8 III=196.4

No.14 1999/08/22 18:12:51(UT) I= 93.1 II=354.7 III=201.3

No.15 1999/08/22 18:15:54(UT) I= 94.9 II=356.5 III=203.1

No.16 1999/08/22 18:25:38(UT) I=101.0 II= 2.5 III=209.1

No.17 1999/08/22 18:28:04(UT) I=102.2 II= 3.7 III=210.3

ALTER8N 200mm Maksutov-Newton, Or12.5mm(f/50)
Starlight Xpress MX5-C, 1.0 sec

Comment
木星については、イオの移動にあわせて7枚の画像を送ります。イオの本体が木星にかかる頃に大赤斑が見えてきています。

Seiichi Yoneyama (200mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 8 1999/08/22 18:01:32(UT)
I= 86.1 II=347.7 III=194.3
De= +3.5 E.Dia=44.23"
5 frames composite

No. 9 1999/08/22 18:25:14(UT)
I=100.5 II= 2.1 III=208.7
De= +3.5 E.Dia=44.23"
5 frames composite

No.10 1999/08/22 18:56:58(UT)
I=119.9 II= 21.2 III=227.8
De= +3.5 E.Dia=44.23"
5 frames composite

200mm Newton(F4)
LV10mm (f/27)
NEC PICONA 1/7sec,
Seeing:3/5 Transp:2/5

Enhanced by Y.Iga


Toshio Hayashi (350mm SC, Cooled CCD camera BITRAN BJ-30L / Digital Still Camera Minolta Dimage EX1500)
No. 4 1999/08/22 18h43m(UT)
I=111.4 II= 12.8 III=219.4

350mm Schmidt-Cassegrain
Minolta Dimage Ex1500, PL10mm Collimated

(画像処理:伊賀)

No. 5 1999/08/22 19h35m(UT)
I=143.1 II= 44.2 III=250.8

350mm Schmidt-Cassegrain, Or18mm
BITRAN BJ-30L, DR655 filter, 1/8sec

(画像処理:伊賀)


Koji Okuda (250mm Newton, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)

1999/08/22(UT)
No.22 19h10m
I=226.8 II=349.3 III=189.3
No.23 19h23m
I=234.7 II=357.2 III=197.2
250mm Newton, BITRAN BT-01, LRGB
Seeing:6/10 Transp.:3/10(fog)

コメント

  • キリが多く各画像の露出がかなり多くかかった(L-1秒 R-4秒 G-7秒 B-10秒)
  • EZからEBにかけてかなり活動的
  • NEBは大型のリフトが非常によく目立つ
  • NTBsにはハッキリとしたspotがある

カラー合成に使用したフレーム
(JPEG 93KB)

Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 37 1999/08/22 19h03m(UT)
I=123.3 II= 24.6 III=231.2
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec


強調画像作成:伊賀

No. 38 1999/08/22 19h16m(UT)
I=131.7 II= 32.9 III=239.6
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec


強調画像作成:伊賀

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