ALPO-Japan: Jupiter Section (August 27, 1999)

1999年 8月27日の木星

伊賀祐一、薄出敏彦、新川勝仁、前田和儀
Y.Iga, T.Usude, M.Niikawa, K.Maeda


August 27, 1999(UT)

●Summary
薄出氏の画像はSBIG ST-7によるもので、非常に細部まで写りました。SEBsに突起(Projection)がいくつか見られ、SEBZが濃い南半分と淡くなっている北半分が良く表現されています。NEBのRift構造がCMより後方で活発な様子が分ります。STBが暗斑の連続になっています。CM付近のSTZに暗斑が見えていますが、これは何でしょうか?。

新川氏は、C11直焦点で近赤外画像(Fuji IR88 フィルター)にも挑戦されています。

前田氏の画像では大赤斑付近を捉えています。大赤斑は68度に位置し、右から伸びてきたSTBを巻き込んでいるように大赤斑の南側のアーチが灰色に見られます。大赤斑の左上のII=39度にはSTBsの暗斑(#3)が伸び切った状態で見られます(新川氏のIR画像参照)。大赤斑後方撹乱に伴うSEBZの白斑が観測されました。この経度のNEBはあまり濃くありませんが、かなり入り乱れています。特に北縁のNEBn〜NTrZにかけて染み出したような暗部の中に白斑も認められます。


Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 54 1999/08/27 16h06m(UT)
I= 85.5 II=309.6 III=157.5
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/32)
NEC Picona 1/7sec, 5 frames composite
Seeing:3/10 Transp.:1/5
  • 雨上がりの霧と薄曇の影響で条件は悪い。
  • 合成Fを下げて、なんとか撮影できた。
  • 特に大きな変化はないようだ。


Toshihiko Usude (250mm Newton, Coold CCD Camera SBIG ST-7)

No. 4 1999/08/27 16h49m(UT)
I=111.7 II=335.6 III=183.5

250mm Newton(F7) 苗村鏡 Or18mm
SBIG ST-7 0.5sec, No-filter, 2 images composite


画像強調:伊賀

Masahito Niikawa (280mm SC, Digital still camera Minolta DimageEx1500)
1999/08/27 17h11m30s(UT)
I=125.4 II=349.2 III=197.1


Telescope : C11 (SC) D=280mm fl=2800mm
Camera :Minolta DimageEx1500 Digital Camera taking lens removed
Effective F No.: 25 (XP24mm Eyepiece Projection)
Filter: IR cut & Low-pass built-in the camera
Obs.site : Mozuhonmachi Sakai-City Osaka Japan
Exposure : 1/4 sec
Analog gain:6dB
Seeing:8/10 Transp.:1/6

Image Processing

The Winner filter processing after Hyper-composite of the original taking images. And enhanced with the unsharp masking method.

1999/08/27 18h48m50s(UT)
I=184.8 II= 48.0 III=256.0
15 frames composite

1999/08/27 19h43m15s(UT)
I=218.0 II= 80.9 III=288.9
8 frames composite


Telescope : C11 (SC) D=280mm fl=2800mm
Camera :Minolta DimageEx1500 Digital Camera taking lens removed
Effective F No.: 11 (SC Sub-Mirror Projection)
Filter: IR 88 filter (Approx imaging band 880nm-960nm)
Obs.site : Mozuhonmachi Sakai-City Osaka Japan
Exposure : 1/2 sec
Analog gain:6dB
Seeing:8/10 Transp.:1/6

Image Processing

The Maximum Entropy Method deconvolution after composite of the original taking images. And enhanced with the unsharp masking method.

Comment
RGB画像は、みなさん、熱心に撮られているので、私の方は木星はIRでも撮っています。
IR画像の方を先に処理しました。お送りします。大赤斑付近が白く抜けていて、興味深いものがあります。

直焦点が使えるのはシュミカセならではですし、F11でも、そこそこの画素数が得られるのは、ピクセルサイズのちいさなCCDを使っているディマージュならではと思っています。

なお、ディマージュの赤外カットフィルタを外した撮像部では、Bチャンネルで赤外もれがけっこうあります。 そこで、赤外もれを積極的に利用して、Rチャンネル画像+Bチャンネル赤外もれ画像からフレーム画像を作るソフトを自作して、画質の劣化を最小限に留めています。1/2秒も露出すれば、結構写ります。


Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 42 1999/08/27 19:17:44(UT)
I=202.4 II= 65.5 III=273.4
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite

強調画像作成:伊賀

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