ALPO-Japan: Jupiter Section (August 28, 1999)

1999年 8月28日の木星

伊賀祐一、池村俊彦、前田和儀
Y.Iga, T.Ikemura, K.Maeda


August 28, 1999(UT)

●Summary
マージが予想されているBE/FAを池村氏が詳細に捉えました。BEは経度がII=104度、FAは118度に位置し、2つの白斑の距離は14度です。BEとFAの間のSTBの小白斑(WS)はII=111度に位置しています。BEは周りを角張った暗いエッジで囲まれていて、内部にも模様が見られます。FAはやや南寄りの緯度にあり、まだマージは始まっていません。

大赤斑後方のSEBZの活動は、明るくはありませんが白斑が見られます。経度は95,115,124度にあり、これまでSEBZの中央を斜めに区切っていたSEBcが目立たなくなりました。そのために130〜147度に見られるSEBcのRed StreakまでのSEBZが全体として淡くなっています。115度と124度のSEBZの白斑は8月25日に初めて観測されたもので、新しい活動が始まっています。

STBはFAから後方で濃いベルトになっており、II=168度まで見えています。これまではこのSTB GapからSTBが分岐していたと考えていましたが、もう少し前方のII=136度のSTZの白斑(new)から次第に南にシフトしているようです。

NEB北縁は、濃いBarge状の模様は見えなくなり、もっと細かな暗斑の集まりのように見えます。II=115度のNTrZに大きな白雲があり、NEBnに深く湾入しています

NNTBは大赤斑の前方から淡くなっており、II=159度以降にようやく濃いベルトが見えてきました。


Toshihiko Ikemura (310mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 65 1999/08/28 15:29:40(UT)
I=221.3 II= 78.0 III=286.2
De= +3.5 E.Dia=45.03"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/50
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
Single frame



No. 66 1999/08/28 15:43:06(UT)
I=229.5 II= 86.1 III=294.3
De= +3.5 E.Dia=45.03"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/40
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
2 frames composite



No. 67 1999/08/28 16:18:38(UT)
I=251.2 II=107.6 III=315.8
De= +3.5 E.Dia=45.03"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/40
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No. 68 1999/08/28 17:11:26(UT)
I=283.4 II=139.5 III=347.7
De= +3.5 E.Dia=45.03"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/40
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No. 69 1999/08/28 17:23:30(UT)
I=290.7 II=146.8 III=355.0
De= +3.5 E.Dia=45.03"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/40
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
4 frames composite



Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 55 1999/08/28 15h49m(UT)
I=233.1 II= 89.7 III=297.8
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/39)
NEC Picona 1/7sec, 5 frames composite
Seeing:4/10 Transp.:2/5
  • 条件が悪いが、大赤斑と永続白斑BE/FAのために撮影した。
  • 大赤斑後方のSEBZだが、ずいぶんと淡くなり、内部に白斑も見られる。SEBの中央を斜めに区切っていたSEBcが見られない。
  • NEB北縁に大きな湾入が2ヶ所見られる。

No. 56 1999/08/28 16h37m(UT)
I=262.4 II=118.7 III=326.9
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/39)
NEC Picona 1/7sec, 5 frames composite
Seeing:5/10 Transp.:2/5
  • 途中曇っていたが、ようやく晴れてきた。
  • BEは周りを暗いエッジで取り囲まれている。FAは緯度が南に寄っている。経度はBEが106度、FAが119度ぐらいか。
  • SEBZに明るくはないが白斑がある。中央を斜めに区切っていたSEBcが見えない。II=133〜160度のSEBcのRed Streakは見えている。
  • NEBnのCM左の湾入(II=112度)はかなり深い。
  • この経度のNNTBは見えない。


Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 43 1999/08/28 17:24:38(UT)
I=291.4 II=147.5 III=355.7
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite

強調画像作成:伊賀

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