ALPO-Japan: Jupiter Section (September 12, 1999)

1999年 9月12日の木星

安達 誠、奥田耕司、嶋田俊之、中西英和、米山誠一, B.Colville
M.Adachi, K.Okuda, T.Shimada, H.Nakanishi, S.Yoneyama, B.Colville


September 12, 1999(UT)

●Summary

Brian Colville (300mm Schmidt-Cassegrain, Pixcel 237 CCD Camera)

Toshiyuki Shimada (150mm Maksutov-Cassegrain, Drawing)
No. 9 1999/09/12 13h50m(UT)
I= 9.6 II=112.4
150mm Maksutov-Cassegrain, Or7mm x214
Seeing:7/10 Transp.:1/5
  • 低空で透明度が悪いが、GRS後方の攪乱が見えていたので観測した。シーイングがよかったので倍率をあげたかったが、光量が足りないため214倍での観測となる。  
  • GRS後方の攪乱は、9月4日の観測に比べると明るい白斑はなくなっている。たいへん複雑な模様が見えるが低空のためコントラストが非常に悪く、捉えきれない。 
  • SEBzの赤いベルトは若干蛇行しているように見える。
  • BEとFAは明瞭に見える。BEの前方がやや暗くなり、BEが見やすくなった。両者の大きさや形状の違いまではわからなかった。
No.10 1999/09/11 16h13m(UT)
I= 96.8 II=198.8
150mm Maksutov-Cassegrain, Or7mm x214
Seeing:6-7/10 Transp.:2/5
  • 相変わらず透明度悪いが、まずまずのシーイング。
  • CM右のEZプルームが明るい。
  • SEBsのところどころにBayがみられる。
  • STBはCM右で南にシフトし、そこから2条にわかれている。

Makoto Adachi (310mm Newton, Drawing)
No. 43 1999/09/12 14h02m(UT)
I= 18.1 II=120.7 III=332.8
310mm Newton, x400
Seeing:8/10 Transp.:2/5

  • FAは輪郭がはっきりとしていて、明るさもBEと比べるとかなり明るい。中間の白斑もしっかりと見えている。
  • FAの後方のSTBは濃く見やすいが、内部には暗部がたくさんあり、極めて複雑。
  • 大赤斑後方撹乱の中には明るい白斑はないが、中央(淡化部)右の暗柱が目立っている。
  • SEBはNEBに比べて低コントラストになった。
  • NTBは南北両組織が見えるが、気流が良いと南北をつなぐ暗柱がたくさん並んでいるのが見えて、すごい眺めである。

No. 44 1999/09/12 14h52m(UT)
I= 48.6 II=150.9 III= 3.0
310mm Newton, x400
Seeing:9/10 Transp.:2/5

  • STBは中央のフィラメントから右にやや南寄りにシフトしている。
  • SEBの北半分は白斑の連鎖である。
  • SEBnは二重に見える。
  • NTBの濃淡は非常に細かく表現できない。
  • NTZの中央の緯度に淡いベルトが存在している。

No. 45 1999/09/12 15h45m(UT)
I= 80.8 II=183.0 III= 35.1
310mm Newton, x400
Seeing:9/10 Transp.:4/5

  • SPRに良く目立つベルトがある。
  • SSTB内に小さな白斑がたくさん見られる。目立つのは左端のもの。
  • SEBnはCM右で二重が崩れ、モヤモヤした見え方に変わる。いくつかの白斑が見られるが、今回は左右2つの白斑が良く目立っている。
  • NTrZの暗斑あるいはStreakは楕円形になりつつある。今のGRSを同じような見え方になっている。
  • NTZのBargeは濃く健在。


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)
No.20 1999/09/12 14:28:24(UT) I= 33.9 II=136.5 III=348.6
No.21 1999/09/12 14:42:00(UT) I= 42.2 II=144.7 III=356.8
No.22 1999/09/12 14:46:57(UT) I= 45.2 II=147.7 III=359.8
ALTER8N 200mm Maksutov-Newton, Or12.5mm(f/50)
Starlight Xpress MX5-C, 1.5sec, 1.2sec, 1.2sec
Comment
薄雲が広がり、シーイングは1等星がやっとと不良でしたが、シンチレーションはガリレオ衛星がほとんどゆれずに撮影できるぐらい落ち着いていました。

BEとFAの中間の白斑は、前回報告時と同様にFAに接近していっています。STBのFAの後方は、濃いベルトがあります。

No.20の画像は、大赤斑が裏にまわった直後ですが、大赤斑後方のSEBはやはり薄くなっています。またSEBcのRed Streakにも白斑らしい物が認められます。

NEBにはRiftがはっきり判ります。NNTBの淡くなった部分に濃いspotが見とめられます。


Seiichi Yoneyama (200mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No.16 1999/09/12 16:21:152UT)
I=103.1 II=205.0 III= 57.2
De= +3.5 E.Dia=46.98"
6 frames composite

200mm Newton(F4)
LV10mm (f/27)
NEC PICONA 1/7sec,
Seeing:3/5 Transp:2/5

Enhanced by Y.Iga


Koji Okuda (250mm Newton, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)

1999/09/12(UT)
No.33 18h06m
I=165.3 II=266.7 III=120.0
No.34 19h01m
I=198.8 II=299.9 III=153.2
250mm Newton, BITRAN BT-01, LRGB
Seeing:7/10 Transp.:6/10

コメント

  • SSTBが濃くハッキリしている
  • STBは一本に良く見える
  • SEBはS側が濃くN側が細かい白斑状で明るい
  • EZはフェストーンが目立ち複雑である
  • NEBは非常に活発でrift 白斑 barge が目立つ
  • NTBも良く目立ちCM2=310°あたりがspotの連鎖状に見える 

カラー合成に使用したフレーム
(JPEG 84KB)

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