ALPO-Japan: Jupiter Section (September 27, 1999)

1999年 9月27日の木星

安達 誠、伊賀祐一、池村俊彦、奥田耕司、嶋田俊之、前田和儀、米山誠一, B.Colville
M.Adachi, Y.Iga, T.Ikemura, K.Okuda, T.Shimada, K.Maeda, S.Yoneyama, B.Colville


September 27, 1999(UT)

Summary
南半球には特に大きな変化は見られないようです。池村氏の画像のII=151度までSTBが濃いベルトとして見え、この付近からSTBnが分岐して北寄りの後方に細く伸びています。また、分岐点からやや南寄りにシフトして172-191度に暗部が見られ、220度付近から濃いSSTBが後方に伸びています(嶋田、米山、伊賀)。池村氏の画像にはSSTBの白斑が、II=145,176,192度に見られます。また、II=176度のSTBnに小さな暗斑が見られ、昨シーズンに見られたSTBn暗斑に類似しています。

SEBZは南半分が濃く、北半分が淡い状態が続いています。SEBsのII=179,214度にProjectionが観測されていますが、その後方にもいくつかのProjectionが見えているようです。池村氏の画像では120度付近から続く中央組織SEBcが斜めに伸びて、赤味を持ったStreakを形成している様子が捉えられています。

NEBはいくつかの湾入が北縁に見られ、220度より後方の経度ではやや細く感じます。NEBnには濃いBarge状の暗部がII=208,227,257度に見られます。また、II=195度付近にはLittle Red Spotが楕円形に見えています(池村、島田)。

NTBは比較的単調で、太いベルトです。NTZのII=223度にBargeが見えていますが、以前よりは少し淡くなったようです。池村氏の画像ではこのBargeの前方にNTBnもしくはNTZ内のベルトが非常に淡く見えています。NNTBはII=151〜198度まで濃いBARが見えていますが、それ以外の経度では目立った模様はありません。

ユーロパ(II)の影の経過が13h08m〜15h40mに、本体の経過が14h31m〜16h57mに見られました。


Brian Colville (300mm Schmidt-Cassegrain, Pixcel 237 CCD Camera)

Makoto Adachi (310mm Newton, Drawing)
No. 46 1999/09/27 12h38m(UT)
I=177.2 II=165.8 III= 21.8
310mm Newton, x400
Seeing:2/10 Transp.:5/5

  • シーイングが悪いが久々の快晴のために観測する。
  • STBが南にシフトしている所の観測だが、詳細はつかめない。ただ、中央の暗斑は健在である。
  • 全体的にSEBはやや淡くなったような気がする。
  • EBは所々濃くなっている。
  • NEBnの新しいBeltもしくはStreakがシーイングが悪くても目立ってきている。
  • NNTBの濃いBeltは良く目立っている。

No. 47 1999/09/27 13h20m(UT)
I=202.8 II=191.2
310mm Newton, x400
Seeing:8/10 Transp.:5/5

  • 急にシーイングが良くなった。
  • SSTBは極めて複雑で細かな暗斑がたくさん見られる。
  • STBは特にのっぺらとしていて、暗斑などは見当たらない。
  • SEBの中央組織ははっきりとしていて、暗斑の連鎖に見える。
  • NTrZにはフィラメントのような細かい模様が見られる。
  • Little Red Spotは楕円形で、中央に暗部がある。

No. 48 1999/09/27 14h34m(UT)
I=247.9 II=235.9 III= 92.0
310mm Newton, x400
Seeing:7/10 Transp.:5/5

  • この付近にはSSTBの白斑は見られない。
  • STBは二重に見える。
  • SEBは右に行くほどオレンジが強い。SEBnには白斑が目立たなくなっている。
  • festoonはいずれも青味が強く濃い。
  • NTBのエッジははっきりしなくなった。全体として幅のあるのっぺりとしたベルト。

No. 49 1999/09/27 15h28m(UT)
I=280.8 I=268.5 III=124.6
310mm Newton, x400
Seeing:6/10 Transp.:5/5

  • STBに暗斑がある。
  • SEBは極めて単調だが、Projectionなどの目立つ模様はSEBsよりもさらに南にある。
  • SEBZの暗い部分が減り、白斑などが無くなった。
  • festoonはいずれも青味がかっており、NEBsに乗っかっている。


Toshihiko Ikemura (310mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 94 1999/09/27 13:02:38(UT)
I=192.1 II=180.6 III= 36.7
De= +3.6 E.Dia=48.53"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/38
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
5 frames composite



No. 95 1999/09/27 13:06:38(UT)
I=194.5 II=183.0 III= 39.1
De= +3.6 E.Dia=48.53"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/38
2 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No. 96 1999/09/27 15:42:18(UT)
I=289.4 II=277.1 III=133.3
De= +3.6 E.Dia=48.53"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/34
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
4 frames composite



No. 97 1999/09/27 15:46:04(UT)
I=291.7 II=279.4 III=135.5
De= +3.6 E.Dia=48.53"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/34
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
4 frames composite



Toshiyuki Shimada (150mm Maksutov-Cassegrain, Drawing)
No.12 1999/09/27 13h36m(UT)
I=211.5 II=199.9
150mm Maksutov-Cassegrain, Or6mm x250
Seeing:7/10 Transp.:3/5
  • CM付近のSTBはもやもやしていてよく分からない
  • SEBsには青黒いプロジェクションがある。
  • EZは青暗い

Seiichi Yoneyama (200mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No.17 1999/09/27 14:09:08(UT) I=232.6 II=220.8 III= 76.9, 5 frames composite
No.18 1999/09/27 14:28:46(UT) I=244.6 II=232.7 III= 88.8, 5 frames composite
No.19 1999/09/27 15:01:46(UT) I=264.7 II=252.6 III=108.7, 6 frames composite
De= +3.6 E.Dia=48.54"

200mm Newton(F4)
LV10mm (f/27)
NEC PICONA 1/7sec,
Seeing:3/5 Transp:2/5

Enhanced by Y.Iga


Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 51 1999/09/27 14:17:06(UT)
I=237.5 II=225.6 III= 81.7
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite

強調画像作成:伊賀

Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 69 1999/09/27 14h17m(UT)
I=237.4 II=225.5 III= 81.7
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/29)
NEC Picona 1/7sec, 3 frames composite
Seeing:3/10 Transp.:4/5
  • 快晴ではあるが、とにかく風があってシーイングが悪い。
  • STBはSTBnだけが細く後方に続く。
  • SEBsのII=212度にProjectionが見える。
  • NEBnの左にLittle Red Spot(II=195度)が拡散状に見える。
  • NEBnのBargeはII=206度と237度。
  • NTZのII=230付近にはBargeが予想されるが、淡くなったのだろうか、見えない。
  • NNTB以北はムラがあるが、比較的単調である。
  • ユーロパの影の経過と木星の右に本体。


Koji Okuda (250mm Newton, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)

1999/09/27(UT)
No.35 18h42m
I= 37.6 II= 24.4 III=241.7
No.36 19h06m
I= 52.3 II= 38.9 III=256.2
250mm Newton, BITRAN BT-01, LRGB
Seeing:6/10 Transp.:7/10

コメント

  • STBのDsが濃く良く目立つ
  • SEBsが最も濃くハッキリしている

カラー合成に使用したフレーム
(JPEG 85KB)

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