ALPO-Japan: Jupiter Section (September 30, 1999)

1999年 9月30日の木星

安達 誠、伊賀祐一、池村俊彦、中西英和、松田昭市
M.Adachi, Y.Iga, T.Ikemura, H.Nakanishi, S.Matsuda


September 30, 1999(UT)

Summary
注目のBE/FAは大赤斑の直後に迫っていますが、大きな変化は起こっていません。BEは91度、FAは104度で13度離れたままです。間の小白斑が見にくくなっており、そのためにFAと一体として見えるようで、CMTには注意が必要です。大赤斑の中心は69度で、淡いオレンジ色をしていて、南半分がやや暗いエッジで囲まれています。大赤斑の前方にSTBが淡く伸びています。

中西氏のNo.24、池村氏のNo.98のSTrZにきれいな暗斑(II=358度)が見えています。SEBsには全面に渡って暗斑が見られていますが、これだけはSTrZに位置しています。

STBsの暗斑(#2)は358度に20度ほどのStreakとして、暗斑(#3)は23度に位置しています。

NEB内部にはRift構造や、II=82,122度に白斑があります。また、NTrZのII=94度に暗斑が見えています。これまで顕著だったNTZのBargeは、池村氏のNo.98ではII=344,8度にかろうじて残骸が見えている程度です。

イオの影の経過が15h25m-17h36mまで、イオ本体の経過が16h02m-18h10mまで見られました。池村氏・中西氏の大赤斑前方のSEBsの丸い点がイオ本体です。


Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 70 1999/09/30 14h09m(UT)
I=346.7 II=311.9 III=168.9
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/32)
NEC Picona 1/7sec, 4 frames composite
Seeing:5/10 Transp.:3/5
  • STBのCM付近にSTBsの暗斑(#1)が見え、2個に分かれているようだ(II=310,321)。右からSTBsの暗斑(#2)が見えてきた。
  • SEBsにはProjectionがII=320,342度に見えている。
  • SEBZの北半分は淡くなっているが、東西で幅が異なる。
  • NEBのCM付近にRiftがあり、II=313,322度に白斑あるようだ。


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, NEC Picona and Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)

No.23 1999/09/30 14:20:24(UT)
I=353.6 II=318.8 III=175.8

Enhanced by H.Nakanishi

ALTER8N 200mm Maksutov-Newton(F6), Or12.5mm(f/50)
NEC PICONA 1/7sec, 7 frames composite

No.24 1999/09/30 15:13:42(UT) I= 26.1 II=351.0 III=208.0
No.25 1999/09/30 17:12:20(UT) I= 98.4 II= 62.8 III=279.7
No.26 1999/09/30 17:32:35(UT) I=110.7 II= 74.9 III=291.9
No.27 1999/09/30 17:35:57(UT) I=116.6 II= 75.8 III=292.8

ALTER8N 200mm Maksutov-Newton(F6), Or12.5mm(f/50)
Starlight Xpress MX5-C, 0.5sec

Comment
今回はピコナとMX5-Cの画像です。

Syoichi Matusda (300mm Schmidt-Cassegrain, Cooled CCD Camera BITRAN BJ-32C)

No. 2 1999/09/30 15:05:30(UT)
I= 21.1 II=346.1 III=203.0

300mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/40)
BITRAN BJ-32C 1/8sec
2 frames composite
Seeing:5/10 Transp.:2/5


(強調画像 作成:伊賀)


観測コメント
早速ですがBITRAN BJ32C木星画像を1枚送信します。
まだ勉強不足相変わらずまだピントはあまいですが、宜しくお願いします。
当日、CCD中央にゴミが付着で、フレームの脇で撮像。
シーイングが安定しない為、ピントの甘さと相乗効果でシャープさが無い。

Toshihiko Ikemura (310mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 98 1999/09/30 15:05:36(UT)
I= 21.2 II=346.2 III=203.1
De= +3.6 E.Dia=48.80"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/37
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
5 frames composite



No. 99 1999/09/30 17:07:44(UT)
I= 95.6 II= 60.0 III=276.9
De= +3.6 E.Dia=48.80"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/37
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No.100 1999/09/30 17:25:10(UT)
I=106.3 II= 70.5 III=287.5
De= +3.6 E.Dia=48.80"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/37
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No.101 1999/09/30 17:32:34(UT)
I=110.8 II= 75.0 III=292.0
De= +3.6 E.Dia=48.80"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/37
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
2 frames composite



No.102 1999/09/30 17:39:00(UT)
I=114.7 II= 78.9 III=295.8
De= +3.6 E.Dia=48.80"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/37
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



Makoto Adachi (310mm Newton, Drawing)
No. 54 1999/09/30 15h09m(UT)
I= 23.3 II=348.2 III=205.1
310mm Newton, x400
Seeing:7/10 Transp.:5/5

  • SSTBには白斑はない。
  • STBの濃化部(II=357.9)はよく見える。
  • SEBの中央ベルトのすぐ北にあるベルトが目立ってきた。SEBnが淡くなっていることを思うと、SEBは大規模の淡化の前にSEBnが淡化し、EZが広がって見える状況になりそうだ。
  • NTrZは強烈にモヤモヤしている。


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