ALPO-Japan: Jupiter Section (October 5, 1999)

1999年10月 5日の木星

安達 誠、池村俊彦、中西英和、松田昭市、前田和儀
M.Adachi, T.Ikemura, H.Nakanishi, S.Matsuda, K.Maeda


October 5, 1999(UT)

Summary
大赤斑に接近しているBE/FAは、10月3日までに13度まで近づいていましたが、明らかに14度に広がっています。大赤斑に接近したBEが急に加速したようです。これからこれらのOvalは順次大赤斑の南を追い越していきますが、どのような変化を見せてくれるのか、全く目が離せません。

The STB ovals BE and FA are 14 degrees apart.

09/26 13 degrees
09/28 13 degrees
09/30 13 degrees
10/01 13 degrees
10/03 14 degrees
10/05 14 degrees
II=357度のSTrZにきれいな暗斑が見られます。中西氏のNo.25/26、池村氏のNo.107に顕著に見られます。
大赤斑の前方にSTBが伸びており、STBsの暗斑(#2、streak)まで続いています。STBsの暗斑(#2)は355度に長さが20度ほど、その後方にはSTBsの暗斑(#3)が22度にあります。

大赤斑後方のSEBZの大赤斑後方撹乱の領域は、あまり活発ではありませんがいくつかの白斑が活動しています。

NEBは内部に白いRiftが流れ、複雑に入り乱れています。II=88度のNTrZにはまた新たなLittle Red Spotに成長しそうな斑点が見られます。


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)

No.25 1999/10/05 13:56:36(UT) I= 49.3 II=336.5 III=194.8
No.26 1999/10/05 14:19:00(UT) I= 63.0 II=350.1 III=208.3
No.27 1999/10/05 15:19:36(UT) I= 99.6 II= 26.3 III=244.6
No.28 1999/10/05 15:43:02(UT) I=114.2 II= 40.8 III=259.1
No.29 1999/10/05 17:01:00(UT) I=161.8 II= 88.0 III=306.3
Enhanced by H.Nakanishi

ALTER8N 200mm Maksutov-Newton(F6), Or12.5mm(f/50)
Starlight Xpress MX5-C, 1.0/1.0/1.0/0.8/0.6sec

Comment
はじめ木星と土星しか見えないほどシーイングが悪かったですが、途中からぐっと良くなり3等星見えるようになりました。シンチレーションがかなり良く、細部まで捕らえられたと思います。

Makoto Adachi (310mm Newton, Drawing)
No. 60 1999/10/05 14h00m(UT)
I= 51.5 II=338.5 III=196.8
310mm Newton, x400
Seeing:8/10 Transp.:2/5

  • SSSTZはかなり明るくなったように見える。
  • STBは左下に下がって傾いてみる。
  • CM付近のSTrZにProjectionが見える。STrZに入り込む形でProjectionのshadeが見える。
  • NEBnはのこぎりの歯のようなたくさんのprojectionが見られる。

No. 61 1999/10/05 14h40m(UT)
I= 75.9 II= 2.7 III=221.0
310mm Newton, x400
Seeing:8/10 Transp.:2/5

  • SSTBの白斑はII=4.5度。
  • STrZのProjectionは極めて淡いが、中央のものが最も高く見える。
  • 大赤斑の左上にSTBが姿を見せている。今までは見えないに近い状態だったが、しっかりと捉えられる。
  • SEBは非常にオレンジ色が強い。
  • NNNTB以北には目立った暗いベルトはない。

No. 62 1999/10/05 15h27m(UT)
I=104.5 II= 31.1 III=249.4
310mm Newton, x400
Seeing:8/10 Transp.:2/5

  • SSTBが非常に暗い。
  • STBはかすかに見える。
  • 大赤斑はわずかに赤味がある。
  • SEBは単調になってしまった。
  • NEBは猛烈に複雑で表現できない。

No. 63 1999/10/05 16h06m(UT)
I=128.3 II= 54.7 III=273.0
310mm Newton, x400
Seeing:9/10 Transp.:2/5

  • BEもFAも中間の白斑も健在。いよいよ大赤斑に近づいたが、まだ変わったことは認められない。
  • 大赤斑のCMTはII=68.0.
  • 大赤斑は淡いが、disk全体はしっかり見える。濃度のムラがよく見え、中央はやや淡くなっている。
  • SEBは単調である。
  • NEBは白斑が入り乱れて非常に複雑である。
  • NTrZには細くくっきりしたベルトが見える。


Toshihiko Ikemura (310mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No.107 1999/10/05 14:21:44(UT)
I= 64.6 II=351.7 III=210.0
De= +3.6 E.Dia=49.14"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/34
0.5 deg. prism, NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No.108 1999/10/05 16:53:36(UT)
I=157.2 II= 83.5 III=301.8
De= +3.6 E.Dia=49.14"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/38
NEC PICONA 1/7sec
4 frames composite



No.109 1999/10/05 17:00:46(UT)
I=161.6 II= 87.8 III=306.1
De= +3.6 E.Dia=49.14"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/38
NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite



No.110 1999/10/05 17:08:50(UT)
I=166.5 II= 92.7 III=311.0
De= +3.6 E.Dia=49.14"

強調画像作成:伊賀

310mm Newton(F5)
TeleVue barlow 5x f/38
NEC PICONA 1/7sec
5 frames composite



Syoichi Matusda (300mm Schmidt-Cassegrain, Cooled CCD Camera BITRAN BJ-32C)

No. 4 1999/10/05 14:27:45(UT)
I= 68.3 II=355.3 III=213.6

300mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/40)
BITRAN BJ-32C 1/4sec
2 frames composite
Seeing:7/10 Transp.:4/5
Enhanced by Y.Iga



Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 57 1999/10/05 16:18:28(UT)
I=135.8 II= 62.3 III=280.5
350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec
3 frames composite

強調画像作成:伊賀

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