ALPO-Japan: Jupiter Section (October 14, 1999)

1999年10月14日の木星

安達 誠、奥田耕司、忍穂井幸夫、中西英和、前田和儀
M.Adachi, K.Okuda, Y.Oshihoi, H.Nakanishi, K.Maeda


October 14, 1999(UT)

Summary
第II系で180〜300度のSEBsには暗斑群が並んでいます。主だった経度は、189,200,212,230,247,260,280,302度です。前田氏のNo.67のSTrZの右端(0度付近)にはSTrZの暗斑が見えてきました。

STBはFAの後方50度ほどの暗いベルトから分岐し、STBnがずっと後方に淡く見えているのと、南に階段状にシフトしてSSTBに合流しているのに分かれます。SSTBの248度から309度までには長さ60度ほどの細長い明部が見られます。

EZnからはfestoonが斜めに伸び、EBにつながっています。

NEBにはRift構造が数多く見られますが、この経度では比較的短いようです。NEBnには201度、234度、299度に小さく濃いオレンジ色の斑点が目立ってきました。以前よりはかなりシャープな形状に変化しています。奥田氏の画像のII=188度にLiitle Red Spotが見えていますが、楕円形の形状が再び崩れてきました。

NTBは本来のベルトの南にNTBs jetstreamに乗った暗斑が多く見られ、このためにNTBが凸凹して見えます。また、奥田氏のII=225度のNTZに淡くなったBargeが淡く見えています。

第III衛星ガニメデの影の経過が13h24m-15h39m(UT)に、ガニメデ本体の経過が14h41m-16h20m(UT)に見られました。


Koji Okuda (250mm Newton, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)

1999/10/14 12h58m(UT)
I=354.6 II=213.5 III= 75.2

1999/10/14 13h26m(UT)
I= 11.7 II=230.4 III= 92.2

1999/10/14 14h12m(UT)
I= 39.8 II=258.2 III=120.0

250mm Newton, BITRAN BT-01, LRGB
Seeing:7/10 Transp.:9-8/10

コメント

  • STBは淡いが良く見える
  • SEBsは濃く暗斑状にブツブツとしている
  • SEBはCM2=300°あたりの4個の細かい白斑を境にして、様相が少し変化しているようだ
  • NEBは明るいriftがつながっており、活動的
  • NEBnは濃くハッキリしたbargeが非常に良く目立つ
  • NTBはS側 N側とも変化があり活動的

カラー合成に使用したフレーム
(JPEG 130KB)

Yukio Oshihoi (210mm Newton, Digital still camera NEC PICONA)

No. 23 1999/10/14 13:01:24-13:03:03(UT)
I=358.4 II=217.2

Enhanced by Y.Iga

210mm Newton
NEC Picona 1/7sec
4 frames composite


No. 24 1999/10/14 14:20:01-14:21:02(UT)
I= 46.3 II=264.7

Enhanced by Y.Iga

210mm Newton
NEC Picona 1/7sec
4 frames composite

今夜は曇り空と諦めていたのですが、つかの間の晴れ間がありましたので、急いで準備をして撮像しました。

Makoto Adachi (310mm Newton, Drawing)
No. 67 1999/10/14 13h48m(UT)
I= 26.3 II=245.0 III=105.6
310mm Newton, x400
Seeing:3(4)/10 Transp.:2/5

  • STBの位置に見られるベルトはSTBnと思われる。
  • NEBは全体的に見て幅が広くなったようだ。
  • NTZは以前よりも幅が狭くなった。
  • 南半球のほうが北半球よりもやや暗く見える。
  • NTBsに久しぶりに良く目立つ暗斑が見られる。
  • I think that seems STB is STBn.
  • Recentry, NTZ became narrowed.
  • Southern hemysphere darker than northern hemysphere.
  • NEBn Barge is very conspicuous. This color is chocolate.


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)

No.34 1999/10/14 14:39:31(UT) I= 57.9 II=276.2 III=136.9
Enhanced by H.Nakanishi

ALTER8N 200mm Maksutov-Newton(F6), Or12.5mm(f/50)
Starlight Xpress MX5-C, 0.4sec

Comment
  • 夜半までは晴れていましたが、しだいに曇りこの日も大赤斑は観測できませんでした。

Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital still camera NEC Picona)

No. 66 1999/10/14 15:06:24(UT)
I= 74.3 II=292.4 III=153.1
350mm Newton(F5), f/30
NEC PICONA 1/7sec
4 frames composite

強調画像作成:伊賀

No. 67 1999/10/14 15:17:42(UT)
I= 81.3 II=299.3 III=159.9
350mm Newton(F5), f/30
NEC PICONA 1/7sec
5 frames composite

強調画像作成:伊賀

ALPO-Japan HomePage Jupiter Section