(JR山科駅下車徒歩2分) 1月25日(日) 午後1時〜 関西支部例会を行いました。 ------------------------------------------------------------ 例会会場:アスニー山科(京都市生涯学習総合センター山科)研修室 月惑星研究会関西支部通信 No.40 2004年1月25日 2004年1月25日、例会を山科アスニーで行いました。今回は、北海道 旭川市の阿久津さんがわざわざ例会の為に関西まで来られました。来年の木星 会議を旭川に誘致しようと、旭川の状況をうかがったり、交通の便についてた くさん情報を頂き、参加された方々は北海道の様子を思い浮かべておられまし た。また、例会の当日はアメリカの火星探査機の「オポチュニティー」が火星 表面に到着する記念すべき日でもあり、インターネットを通して、例会終了時 に無事着陸できたことを確認しました。最近、例会の場所を公共施設に移しま したが、参加者が多くなり、良い時期に判断できたものだと改めて思います。 1 参加者:2.近況報告奥田/堀川(奈良からのビジター)/瀧本(香川)/福井/永長/小嶋/ 伊賀/風本/忍穂井/柚木/阿久津/畑中/野々口/新川/林/中田/安達 合計17名
1 ホ−ムページ(HP)の今後(伊賀) 現在のHPは、池村さんのなみなみならぬ努力で、即時性の高いHPが出来上が り、世界中に誇れるHPが運営されている。しかしながら、余りにも池村さん個 人に負担をかけ過ぎていることが多い問題だから、支部のメンバーには、それ ぞれ各人に作業の負担を追って頂き、少しでも作業者の負担を軽減し、観測活 動などに時間が使えるようにしたいと思ってきた。 前回の例会で発表したように、個人でHPにアップできるような書式を作って きた(まだ最終ではない)ので、ここに紹介することにする。支部のメンバー はもちろんだが、公開してくれる人(国内)にはパスワードを個人で厳重に管 理して頂き、個人からアップできるようにした。全体への周知は、完成してか らにするが、この形態でいきたい。 WEB公開:観測報告ページのサンプルa 惑星など項目別にアップするサイトを選択 b 新規か張り替えかをチェック c 画像の選択 d テキストがある時はそれの入力 e プレビューでの確認 f 送信 g 古い記録はこのフォーマットではできません。別入力(下記)になりま す。 この流れでいくようなフォーマットが出来あがった。海外の観測者や新しく 報告してくる方などは従来のままになる。間違って公開した時は、削除するの ですが、これは自動では消せなくしてありますから、削除の必要な場合は、伊 賀まで通知願います。(以上、伊賀さんから) 現在、公開作業は池村さん個人の負担によりますが、その作業も何人かの方 々から了解を頂いており、下記のような分担を申して下さっています。従って、 これらの方々には、今後分担の実務にあたって、伊賀さんとの調整にはいって 頂くことになります。分担を了解して下さった方々は次の様になります。 火星/金星/土星 新川 天王星/海王星 西谷 月面 柚木 古い記録 阿久津(旭川) 太陽 瀧本(香川) レポートや、火星に出ているような展開図などは、池村さんのところに報告 をお願いすることになります。池村さんには申し訳ありませんので、こう言っ た分野で協力できる方をお願いしたいと思っています。上にもでましたが、海 外を除くとほとんど自動公開になりますから、量は少ないものと思います。 2 月面課のこと
MLで流れましたが、月面課の由来について簡単な紹介をしました。 1974年4月20日に月惑星研究会の大阪支部を安達が立ち上げました。その とき、支部には木星課/火星課/月面課を作りました。支部通信には、これら の会報を出していましたが、中心になっている安達が就職したことなどから、 支部の活動は停滞してしまいました。しかし、月面課は積極的に観測活動を続 け、「アリスタルコスプログラム」を星の手帖に発表しました。また、当時行 われていたアマチュア天文研究発表会でも発表され、受賞しています。最終的 には1998年まで活動を続け、月面課報は116号まで発行されました。会員も 全国に26名がいました。国内の主だった月面のアマチュア研究家はほとんど加 入されていました。 アリスタルコスプログラムで研究したことは、当時中心にまとめて下さって いる大口氏のHPに出ています。 現在は、休止状態になっています。大口氏は、現在、別の会で時間がとれな いことから、あとのことを安達が引き継ぐことにしました。我々のHPに月面を おき、上記の研究を成果として掲載することで了解を頂きました。時間を見つ けながら、月面課のメンバーにも声をかけて、現在の支部の活動を紹介し、参 入して頂こうと思っています。 HPの中身などはこれからMLを使いながら、みなさんとより良い方向をつくっ ていきたいと思います。 3 本部と支部のHP 会長からも打診がありましたが、本部のHPを廃止して、支部のHPを支部じゃ なくて月惑星研究会のHPとしてはどうかという意見が出てきています。支部の HPということで、いろんな場所にリンクしてもらうことの障害にもなっており、 知る人ぞ知るHPになっています。例会で、安達から紹介しましたが、みなさん の意見を求めたいと思います。例会は一部の方々しかさんかして頂いておりま せんから、全体の意見を反映させていきたいと思います。 支部のHPを改名し月惑星研究会のHPにすることについて、MLを通して御意見 ください。ある程度の意見交換の後、MLで、裁決をとり、本部に回答したいと 思います。 4 2005年木星会議について 2003年の木星会議の折、2005年の木星会議の開催を北海道でやれないかとい うことが話題になりました。そのことがMLに流れ、旭川の阿久津さんから申し 出がありました。当地には来年新しい科学館ができることになっています。三 鷹の60cmや、ツアイスのプラネタリウムが(公立で!!)はいるという、超 贅沢科学館です。本部の田部さんが噛んでいるとの事ですから、我々との縁も 深い! そこで、2005年の木星会議は旭川でできないかと言うことで、旭川の様子を 阿久津さんからうかがいました。何しろ遠方で飛行機じゃないと参加出来にく い人も多く、大変だろうと思います。しかし、なんとか実現したいと思ってい ます。 問題の交通費ですが、幾つかの情報を阿久津さんから頂きました。今回の例 会には格安でわざわざ参加されれています。方法がいろいろありそうです。 ○ボーナス切符 うまく日程が合うと、2ヶ月前くらいに週間程だけ売り出されるそうです。 何処の飛行場から国内の何処までも11000円の切符。観光の閑散期に出さ れます。今年1年、いつ売られるかを研究し、来年の開催期をきめることにし ます。(9月末くらいか?) ○道民割り引き 道民なら東京まで安くなる切符があるそうです。北海道で買って、切符(往 復)を送る方法がとれます。 ○フェリー 時間がかかりますねえ。でも、安い! さて、普通にいけば交通費で、関西からは7万円くらい。参加宿泊費など 10万円くらいいるかな?みなさん積み立てましょう。一月5000円くらい。 5 火星の近況(安達)
○ダスト第3波 12月18日に、発生したダストの第3波の経過報告を安達が行いました。 今回の発生源は第2波と同じような場所で起こり、クサンテで発生しました。 その後第2波と同じように南方に移動しました。ところが、このあと次々に連 鎖反応的に東西に拡がっていきました。 西側にはシレーンの東端まで拡大し止まりました。また、ソリス付近では北 西方向に淡くバンド状に伸び、タルシス付近にまで及びました。東側は、次々 に明るい光点を形成しながらヘラスに入るまで進行し、火星の南半球のおよそ 半分近くまで拡がりました。そのご、急速に拡散し、ベールを形成するように なしました。 ダストが拡散するにつれ、ダストの下に拡がる暗色模様がはっきり見えてき ましたが、ソリスからアルギレにかけて伸びた淡いバンドはそのまま見え続け ています。また、アルギレは明るい光斑になって見えています。ダストが発生 してしばらくしてアルギレに明るいダストの光斑が出現しましたが、その後、 ソリスとのこの2つの地域は、明るい模様に変化したもようです。第2波の時 にエルペンティスとデューカリオニスが暗化しましたが、今回はそれの逆パタ ーンとなりました。 短期間で模様がこんなに変化するのは今シーズンの特長と言えると思われま す。マーズ・グローバル・サーベイヤーの画像を比べながら、拡散の様子を確 認しました。例会の時はアルギレの明化ははっきりしないと、安達は報告しま したが、支部通信を打つ段階になり、この部分は明化したことが判断できるよ うになりましたから、ここに紹介することとします。
MGSのダスト分布
MGSのとらえた2002年1月のクリセ黄雲
MGSの示すクリセ黄雲の動き
MGSのとらえた2003年12月25日の火星
○南極冠 南極冠がいつまで見えるかは、大変興味あるところです。12月は小さくな ったものの、はっきりととらえられました。1月には見えるのか。永久南極冠 として。 このことについての一応の結論を出したいところで、出席者で検討しました。 南極冠は西経60°付近に中心がずれており、その地域が地球を向いていない 限り見ることができません。例会で12月末に確認されたのが最後かと話し合 いました。しかし、その後の安達の画像の精査の結果、1月6日の風本氏の画 像でとらえられている。今後、観測しやすい経度が日本を向き、気流さえ良け れば撮影できるのじゃないかという意見も出た。今後のみなさんの精進を期待 したい。 6 木星の近況(伊賀) 2003年12月の木星
12月21日から23日にかけて集まった画像から全周の展開図が作成でき た。その展開図から説明が加えられた。
BAAからのSTrZ暗斑情報
○ 大赤斑にかかったアーチ 現在は、SEBsに流れてきた暗部の影響を受け、大赤斑の南部にアーチがかか っている。大きく発達することはないだろう。大赤斑の南を目立った暗斑が通 過中で興味深い。 ○ mid SEB outbreak 240°付近にある白斑は、今は見えなくなってきている。 SSTB白斑のドリフトチャート
○ EZsに撹乱? EZsが面白い。まだはっきりしないが、乱れているところがある。 ○ STBの変化 STBの色の違うところがある。色を見ると、STBに赤い斑点があるが、その前 方のSTBの色が青くなっている。何か変化が起こるかもしれない。これから、 注意してみていきたい。 STBの模様のドリフトチャート
○ NEBの変化 NEBは北側が淡化して幅が狭くなってきたようだ。NEBnにあった白斑(home Z )もそれにつれ見えなくなってしまった。 NEBn bargeとNTrZ白斑のドリフトチャート
○ 大赤斑は本当に赤いか(安達) 最近の画像を見ると大赤斑が近年になく赤く画像に出ている。しかしながら、 肉眼で見る限り、やや赤く見えるものの、昨年と比べて大差はないようにおも う。ToUcamの特性によるいたずらではないかと考えている。機材が変わる度に 画像が変わるのは問題じゃないのかと提案した。 集まった方々からは、やや赤くなったように見えるとのことだったが、肉眼 で確認してほしい。 7 土星(伊賀) 12月に出た白斑のまとめをおこなった。サンチェスラベガが作成したグラ フをもとにまとめを行った、追跡は難しいが、リニアに移動しているものもあ り、HSTとの画像の対比を行った。7月にカッシーニが土星につくので楽しみ だ。 Sanchez Lavega氏からの土星のSEBn白斑
Sanchez Lavega氏からの土星のSTB白斑
Sanchez Lavega氏からの土星のHST画像
柚木氏の2003年12月12日の土星白斑
新川氏の土星の解説
新川氏による土星の模様の変化
SEBnが濃いが、SEBsはだんだん淡化している様だ。(新川)今後、ベルトの 濃淡にも注意を払いたい。南極点は白くなっている。 8 事務局から ○ 会費の整理を行っている。昨年、個人宛にメールを流し、現在の様子を知 らせているが、まだ、送金されていない方は送って下さい。なお、会計は、安 達から福井さんに移管されますが、振込先は変更していませんので以下の場所 にお願いします。 00940-6- 132972 月惑星研究会関西支部 ○ プレ例会 今回は、伊賀さんから流れましたが、0次会を会場の近くの喫茶店で行いま した。画像についての情報交換が活発に行われています。安達は正確に人数を 把握していませんでしたが、8人くらい集まったと思います。今後、同じよう になるのかは、事前にMLに流れると思います。 2次回は山科駅前の店で行なわれ、11名が参加しました。 ○次回の例会 4月18日になりました。 左から瀧本、新川
左から福井、伊賀、柚木
左から林、野々口、安達
左から小嶋、永長
◆瀧本郁夫氏撮影◆
例会出席途中の雪(兵庫県)
安達
阿久津氏からの旭川のお土産
阿久津
例会風景
例会後の記念撮影準備に入る阿久津氏
新年会(左から福井、伊賀)
新年会(左から阿久津、小嶋、永長)
新年会(左から野々口、安達)
新年会(左から阿久津、小嶋、永長)画像のみを一覧にしたもの作成 伊賀