Mars Image on April 14, 1999 (ALPO-Japan)

1999年 4月14日の火星

伊賀祐一、池村俊彦、忍穂井幸夫
Yuichi Iga, Toshihiko Ikemura, Yukio Oshihoi


Yukio Oshihoi (210mm Newtonian, Digital still camera NEC PICONA)

1999/04/14 14:03:02-14:04:08(UT)

Ls =124.21゜CM= 73.69゜Ds=+17.19゜Dia=15.41"
210mm F5 Newtonian  4 images composite
Digital Camera NEC Picona 1/7"
強調画像作成:伊賀

Yuichi Iga (280mm SC, Digital still Camera NEC PICONA)
1999/04/14 14h19m(UT)
Ls=124.21゜ CM= 77.60゜ De=+17.19゜ Dia=15.41"

280mm Schmidt-Cassegrain, LV15mm拡大
NEC Picona 1/7 sec, 2 images composite
Seeing:3/10 Transp.:4/5
観測コメント
雲の切れ間から何とか8コマ撮像できた中の2枚のコンポジット画像。
アキダリアが姿を見せてきた。
東縁から赤道帯に夕霧が見える。

Toshihiko Ikemura (310mm Newtonian, Digital still Camera NEC PICONA)
1999/04/14 15:05(UT) Ls=124.23゜CM= 89.56゜De=+17.20゜Dia=15.41" 31cm F5 ニュートン テレビュー5Xバーローレンズ 2゜プリズム 合成 F49 NEC PICONA 1/7秒 3枚コンポジット (強調画像:作成伊賀)
観測コメント
14日夜の火星は、たいへんシーイングが悪くあきらめぎみに撮影したのですが、見られる画像がえられました。
アキダリアの右に明るい部分があり、火星全体にかかる白っぽいものがこの付近だけ無いので、黄雲か、ブルークリアリング? なんでしょう。しばらくはここを注目してみようと思います。

Mars Today (Makoto Adachi)

今回は火星の表面に,あまり目だった雲がない状態(周辺部は除く)でした。しいていえばCryse(クリセ)地方からTharsis(タルシス)にかけて淡い雲がベルト状にかかっているようでもありますが,あまり目立つことはないようです。

今回の特徴は非常に濃いSOLIS LACUSでしょう。大きな楕円形の塊として写っています。肉眼的にも黒々としており,どの画像を見てもその様子がよくつかめます。ただ,東のほうに回っていくにつれて著しく分離がしにくくなってくるようです。Deが北に片寄って,THAUMASIA(タウマシア)が狭くなることがその原因です。観測のときは注意しないといけないでしょう。

池村さんの画像ではAgathodaemon(アガトダエモン)のすぐ西にあるTithoniusu(チトニウス)やさらに西にあるNoctis(ノクティス)も明瞭に捉えられています。4月11日に見られたこの付近の雲はようやく晴れてきたことを示しています。

MARE ACIDARIUMのあたりからTempeあたりは池村さんのコメントにもあるようにヘイズに覆われないそのままの地肌が見えているようです。1997年の前回の接近のときと比べて今回の接近では明るく変化したようです。


ALPO-Japan Mars Section