Mars Image on July 1, 1999 (ALPO-Japan)

1999年 7月 1日の火星

池村俊彦、中西英和
T.Ikemura, H.Nakanishi


Hidekazu Nakanishi (200mm Maksutov-Newton, Starlight Xpress MX5-C Cooled CCD Camara)
1999/07/01 12:35:58(UT) Ls=163.34, CM= 69.64, De=+22.62, Dia=11.42" 200mm F6 Maksutov-Newton(ALTER8N) ST9mm(f/77), Exposure 1.8sec. Starlight Xpress MX5-C Maximum Entropy Method

Toshihiko Ikemura (310mm Newtonian, Digital still Camera NEC PICONA)
1999/07/01 12:13:40(UT) Ls=163.34, CM= 64.21, De=+22.62, Dia=11.42" 310mm Newton(F5) TeleVue barlow x5, f/50, 2 deg. prism NEC Picona 1/7sec, 3 images composite (強調画像:作成伊賀)

Mars Today (Makoto Adachi)

北極にかかっていた淡い雲は,今回は比較的淡くなりましたが,今回はその代わりに大きな変化が現われてきました。北極冠のすぐ左というかAcidarium(アキダリウム)のすぐ北東の方向に黄色っぽい雲が発生してきました。色合いから見て水蒸気をたくさん含んだものでなくて,ダストの嵐といった方が適当だと考えられます。今後の変化に注目したいところです。

さらに,今回の特徴で,Nilokeras(ニロケラス)からLuna(ルナ)にかけての部分が非常に濃くなってきたことがあげられます。今まではそんなに濃くありませんでしたが,ここにきて急に濃く見えるようになりました。いままでは赤道に近いこともあり,ほとんど定常的に見られる淡い雲に覆われていましたが,非常によく晴れ上がってきたことを示しているものです。しかし,全部晴れてきたわけではなく,注意しながら画像を見ると,Chryse(クリセ)とTharsis(タルシス)の南部にはぼんやりと白っぽい雲が覆っていることが分かります。


ALPO-Japan Mars Section