1998年11月12日の火星

池村俊彦



1998/11/12 20:55:24(UT) 
CM=173.74゜De=+25.39゜Dia= 4.81"
31cm F5 ニュートン
テレビュー5Xバーローレンズ 0.5゜プリズム
合成 F47   NEC PICONA 1/7秒   5枚コンポジット

Ls=56°にあたります。火星北半球の夏至が90°になりますから,それよりも少し前で北極冠が溶けていく過程を示しています。視直径が4.81秒とかなり小さいのですが,北極冠がしっかり写っています。肉眼でも捉えるのは大変ですが,良く写っています。

この時期は極冠の溶解とともに,水蒸気が南半球に向かって流れていくため,北極冠の近くの模様が濃くなって見えます。この画像でもPROPONTIS(プロポンティス)あたりが濃く認められます。もうしばらくすると,このすぐ南にあるPhlegra(フレグラ運河)やTRIVIUM CHARONTIS(カロンの三叉路)あたりがやや濃くなって見やすくなってくることでしょう。ただ,近年TRIVIUM CHARONTIS(カロンの三叉路)はあまり濃くならないので,シミュレーションの様には見えないかと思います。(文責安達)


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