木星の観測好機に入りました。各観測者から少しずつ観測報告が届いています。事務局の方には横浜の堀川氏からの報告も入りました。
また、今月からは大分の中野氏が新しく入会されることになりました。自宅が関西方面からかなり遠いため、例会への出席は困難と思いますが、Niftyにも入っておられますので、今後とも宜しくお願いします。
また今回は浅田氏が女性の新人(土山さん)を連れて来られましたが、勧誘よろしく会員に加わっていただきました。
出席者: 伊賀 祐一、川北 秀世、吉田 裕市、安達 誠、浅田 秀人、土山由紀子、林 敏夫
都合で欠席の連絡を受けましたが、観測の方は木星のスケッチを1枚とったそうです。見るたびにシーイングが悪く、ろくに観測にならなかったとのことでした、。浅田氏といろいろと連絡を取り合っているとのことで、今日の朝の観測が浅田氏のところまで早朝に通信を経由して届いたそうです。
近所で不幸があり、例会当日が告別式になるとの連絡を受けました。10数枚の観測を行っているとのこと、スケッチを郵便で送る旨の連絡がありました。電話では大赤斑の前後のSEBに白斑が出現したこと、またNEB内にまるで大赤斑のような白斑が出現していることを報告されてきました。
観測数は21枚になりました。このところ観測のたびに良い気流に恵まれ、まずまずの成果があげられています。ただ、天候の方が曇り出すと何日も続き、長期にわたり欠測となるのが口惜しいところです。どうも今年は永続白斑には嫌われたようで、まだ一度もお目にかかっていません。
自宅の回りの区画整理事業が本年度に終了しますが、その工事が最終段階になってきています。毎日のように人工地震があり、そのため架台が揺れるようになってしまい、参っています。ドームのシャッターの改装工事にかかっています。
パソコン持参で参加。インターネットの支部のホームページを作って来られましたので、検討することになりました。近いうちに支部のホームページが使えるようになることでしょう。これからは支部のメンバーのスケッチを、例会の時に写して帰り、すぐにパソコンで取り出せるようにしていくそうです。これから入力していきたいそうですから、例会出席時にはスケッチをお忘れなく。そのうち支部通信も入れたいということです。
年間50枚を目指してがんばっているとのこと。そろそろ研究の方面に手を出しておられるようです。現在CCDについてのデータを集め始めておられます。観測には今シーズンも美星天文台に通っているとのことです。
シーイングが悪く、観測はあまりできていないと言われましたが、現在2桁の観測数になっています。
最近になって冷却CCDを始めています。また、撮れたものを使い、画像処理も始められて頑張っておられます。CCDと肉眼とどれぐらい違うのかを見極めようと努力されています。スケッチは2年目に入りましたが、観測は眼視観測を最優先に頑張ってみたいと語られました。
京都の八幡市に在住。化学関係の会社員ということです。今シーズン11枚スケッチをしておられ、今回の例会にはスケッチを持参されました。浅田氏から10.5cmの屈折を借りて観測しているということですが、今年は木星の高度が低く小口径にはかなり厳しそうでした。
東京から仕事が京都に戻ってから支部の活動に参加し始めれましたが、毎週一度東京に仕事に出掛けていることもあり、観測は土曜日と日曜日になるそうですが、観測の方も始められています。
一晩だけだが観測ができたとのこと。U系で300°付近の観測ができたとのことでした。例会中に仕事場から電話で連絡をくださいました。安達の方からSEB付近の状況などを報告しておきました。
4月24日(浅田)
(伊賀) | 後端直後にSEBZの北よりやや明るい白斑(305°)。
認められず(280°)。 |
28日(吉田) | 大赤斑後方が明るい(150°)。 |
5月 9日(浅田) | 位置は変わらず。大きさは広がり、やや前後に伸びる。 |
14日(浅田) | 大赤斑後端より前方に伸びる。白斑の後ろはSEBZにつながる(白斑というよりも明部)。 |
23日(浅田) | 小さい白斑状に見える。白斑状になる。 |
26日(浅田)
(安達) | 小さい白斑状に見える。明るく輝く。
同上。 |
252°(fe) | |||
200°付近には幾つかの白斑があり、どれかはっきりせず、討議するも分からず。
4/29 | 290° | 安達(2つのうち前方のもの) |
5/15 | 285° | 浅田 |
5/22 | 283° | 浅田 |
幾つかSTBnにあるようで、上のような経度に位置している。ただし、気流が悪いと強烈に見えにくく、追跡は気流が良くないと大変。
雲とはなにか。調べるにはスペクトルを使う。可視光線でいうと3500〜7000Åになるが、緑色にそのピークがある(5500Å付近)。我々眼視観測者はほとんどこの光の領域だけの観測となっている。木星は可視光線以外にも自らも光を出していて、可視光より上の波長域になっている。この光こそが木星の本当の姿である。木星のスペクトルを太陽と比べるとメタンとアンモニアで吸収帯に大きな違いが見られる。持っても大きいのは8900Åぐらいで、通常言うメタンバンドの観測はこの波長を言っている。
大気のガスを冷やしていくと雲ができる。どのような雲ができるかは280ページに掲載されている。イオウがようやくSL9で見つかりほっとしたが、ガリレオ突入では見つからなかったようだ。まだデータが解析中で今後明らかになるだろう。雲の色の原因は分かっていない。白いものは上層で高い所にあり、低い所のものは青くなる。木星の大気の厚さはかなり薄いものであり、我々はその浅い所のみを観測しているに過ぎない。
CCDを使ってメタンバンドで見ると、雲の高さを詳しく調べることができる。特に上層部のものが良く分かる。非常に強力な観測手段となっている。赤外域は温度によって光が出るため、冷却して余計な光が出ないようにしたものを用いて観測する。CCDを使い、メタンバンドでの波長の観測を利用する方法がこれからのアマチュアでできる方向にならないか。
スケッチがどこまで役に立つか、観測者は一度は考えてみる必要があるかもしれない。
富山の渡辺氏から連絡が入り、今年の木星会議は富山で10月の第2か第4土曜日と日曜日にかけて行う方向で日程調整を行っているとの連絡がありました。
今回新しい名簿を同封しますが、間違いがあったり、パソコン通信をしている方についてはIDを事務局までお知らせください。近々事務局(安達)も入ります。よろしくお願いします。
恐縮ですが、欠席の場合はできればスケッチなどは例会までに事務局までにお送りください。毎回例会当日にドリフトチャートを作っていくことにします。
例会の夜、浅田氏から電話あり。宮崎氏からのメールによれば、
小さく、可視光での眼視観測では検出困難とのこと。 | ||
昨年からあったBC・DE中間の白斑 | ||
STB上の南端の白斑 | ||
STBn北に開いたもの |
メタンバンドを使って確認されたものということです。いずれも5月24日(UT)。
宮崎氏から次号の『天界』の月報の中で、本来BCとすべき白斑をDE、DEとすべき白斑をFAとして記述しているとの連絡を受けています。『天界』が送られてきましたら訂正をお願いします。