火星 月惑星研究会 関西支部 (最新)
ALPO-Japan Latest
Mars Image 2001/03/02(UT)
池村俊彦,新川勝仁
T.Ikemura,M.Niikawa
Toshihiko Ikemura (310mm Newtonian, Digital still Camera NEC PICONA)
|
|
|
-
|
|
Explanations M.Adachi 解説 安達 誠
|
|
子午線の湾付近が捉えられました。視直径が大きく
なりずいぶんと細部がわかるようになりました。
暗色模様について
・サバエウス(Sinus Sabaeus;320°-350°,-10°)
とメリディアニ(Meridiani;o°,5°)は普段通り
の見え方を示しています。メリディアニのつけ根
に当たる部分はそのすぐ北側に接してエドム
(Edom350°、0°)の付近で淡くなっている様に
も見てとれますが、まだはっきりしません。
これから気流のよい ときに確認が必要でしょう。
・南半球の暗色模様は全体としてノーマルで、
シュミレーションとほとんど一致していると言
ってよいと思います。マルガリティファー
(Margaritifer Sinus;20°、-10°)の先端にあ
る オキシア(Oxia Palus;20°、+10°)もは
っきりと捉えられています。
雲について
・北半球ではニリアカス(Niliacus Lacus,30°、+30°)と、そ のすぐ北側にあるアキダ
リウム(Mare Acidarium;30°、+50°)が目立っています。暗色模様には特に大きな変化
は見られないようですが、クリセ(Cryse;30°、+10°)あたりが明るく見えており、こ
の付近に淡い雲がかかっている様子が見て取れます。この雲は明け方に出る霧の延長か、
それとも雲と呼んだほうがよいかはちょっと微妙なところです。いずれにせよ、雲だとし
ても、この時期には珍しいことではありません。
・北極付近と、セドロン(Cedron;20°、+65°)からオルティギア(Ortygia;350°,+65°)
に大きな雲が発生しているように見えています。明るさはさほどありませんが、いつもよ
り明るくなっています。前回の接近の時もありましたが、アキダリウムの近くは、こうい
った局所的に現れる雲が多く、注意が必要です。
:Sinus Sabaeus, Oxia Palus, Margaritifer, and Meridiani appeared nomal.
:Niliacus Lacus and Mere Acidarium prominent seen. Cryse region is bright seen.
This regin is covered by faint clouds.
:NPR, Cedron and Ortygia regions covered by the clouds.
Masahito Niikawa (280mm SC, Digital still camera Minolta DimageEx1500)
|
Mars on Mar.02, 2001
Ls = 124.8, De = +5.9, Dia = 7.9"
Near IR Images
R64 filter
(640nm - 1000nm)
[R1]
2001/03/03 03:36:03 (JST)
2001/03/02 18:36:03 (UT)
CM = 323.9
20 frames composite
[R2]
2001/03/03 03:44:37 (JST)
2001/03/02 18:44:37 (UT)
CM = 326.0
14 frames composite
Blue Images
B390 filter
(360nm - 500nm)
[B1]
2001/03/03 04:07:08 (JST)
2001/03/02 19:07:08 (UT)
CM = 331.4
11 frames composite
[B2]
2001/03/03 04:19:49 (JST)
2001/03/02 19:19:49 (UT)
CM = 334.5
16 frames composite
Observer:Masahito Niikawa Sakai Osaka JAPAN
Email:zba03198@bird.zero.ad.jp
Obs.site : Mozuhonmachi Sakai-City Osaka Japan
Telescope : C11 (SC) D=280mm fl=2800mm
[Blue Images]
Camera :Minolta DimageEx1500 Digital Camera taking lens removed
CCD; ICX205AL (Sony Monochrome CCD)
Effective F No.: 36 (XP24mm Eyepiece Projection)
Filter: B390 (360nm - 500nm)
Exposure :1/3 sec
[Near IR Images]
Camera :Minolta DimageEx1500 Digital Camera taking lens removed
CCD; ICX205AL (Sony Monochrome CCD)
Effective F No.: 36 (XP24mm Eyepiece Projection)
Filter: R64 (640nm - 1000nm)
Exposure : 1/15 sec
Analog gain: 6dB
Seeing = 4/10
Transparency = 3/6 -> 1/6
Image Processing;
Enhanced with the unsharp masking method
after composite of the original taking images.
Caption:
Gradually it became cloudy, so I had to give up observation at 4:30 JST.
Hellas on terminator noted no cloud in blue images.
Hellespontus is divided by cloud band,
Areria and Noachis bright cloud noted.
Extremely bright cloud over from Syrtis Major via Aeria
to Sinus Sabaeus noted.
Some cloud noted over North Polar area.
説明:
天気は下り坂で、4時30分には観測をやめざるを得なかった。
欠け際のHellas は、青画像では雲は記録されなかった。
Hellespontus は雲の帯で分断されている。
Areria と Noachis には明るい雲が観測された。
Syrtis Major Aeria をへて Sinus Sabaeus には大変明るい雲が観測された。
北極地方には雲がかかっている。
|
解説(安達)
今シーズンになって、しばしば観測されているが、シル
チスの北半分が雲に覆われ、見えにくくなっている。この
時期の火星ではよく見られる現象で、1999年4月24日Ls=
129°でもこれとよく似た様子が記録されている。前回同様
CCDでは青っぽく記録されてる。
欠け際にあるヘラス(Hellas;300°、-50°)には雲は観
測されなかったが、すぐ西に接するようにある、ヘレスポ
ントス(Hellespontus;330°、-50°)は雲により、南北に
分断された姿になっていた。この付近の雲は一般的に右側
〔南を上にして)に流れて行くことが多く、ヘラスに流れ
込むことはないと思われる。この雲はノアキス(Noachis;
350°、-40°)方面に広がり、火星面の西半分を広くベー
ルの様に覆っている様子がよく捉えられている。
北極地方には淡い雲が認められる。問題の南極はよく
わからない。
Explanations M.Adachi
There is a bright cloud on the Syrtis major. The
Syrtis Major was dimly seen under the cloud. This
phenomenon was recorded from 24th Apr. 1999.
Hella is not recognized clud. The Hellespontus
divided by cloud. This cloud spreaded through the
Noachis and Margaritifer region.
|
ALPO-Japan Latest Mars Section
|