解説(安達)
CCD image; Kent De Groff, Yasuaki Tomita, Toshihiko Ikemura,
Yoshinori Kawhara, Tna Wei Leong, Seiichi Yoneyama,
Noriyuki Ito, Akitoshi Hatanaka, Ed Grafton,
Toshio Hyashi
drawing; Makoto Adachi
広範囲の観測ができました。7月7日にソリス(Solis Lacus;90°,-25°)の付近に発生した光斑はあっという間に広がり、ソリスからシレーン(Mare Sirenum;160°、-30°)付近を、非常に濃いダストストームとなって覆いました。北の端は、非常に顕著で、その北側には目立った暗斑が出現しています。これはダストストームのないときには存在しない模様であり、大変興味深いものです。地表に出現した実在の暗い模様なのか、それともダストストームの間に見られた、単なる輝度の低い晴れ上がった部分なのかは、これから先、ダストストームが治まったときにわかるでしょう。
今回注目されるのはタルシス3山(Tharsis;115°、+20°)の北端のアスクラエウス山とニクスオリンピカ(Nix Olympica;130°、+20°)が黒い斑点としてとらえられていることで、この付近のダストストームはこれらの山よりも高度が低いということです。ただ、 Tan Wei Leong氏の画像ではプロポンティス1(Propontis1;170°、+45°)の暗斑やフレグラ(Phlegra;190°、+45°)の暗斑がとらえられていることで、この付近は、ダストストームがやや淡くなってきたようすです。
ダストストームは、東に進行していますが、先端はメリディアニ(Meridiani;0°、0°)付近にまで達したもようです。
今回注目されることは、南半球の南極冠の位置するすぐ北側に赤の画像ではっきりとした、ダストストームのバンドがとらえられています。この様子はEd Grafton氏によって撮られました。この付近だけ早い気流の流れが存在しているように思われます。この緯度は、7月3日にシレーン(Mare Sirenum;160°、-30°)付近にできた目立ったダストストームと同じ緯度に相当します。多分、この大気の流れがアルギレ(Argyre;30°、-50°)にさしかかり、地表の明るく見えるダストを巻き上げたのではないかと考えられます。
南極冠はほとんどがダストストームに覆われていますが、ノアキス(Noachis;0°、-45°)の南方では、ブルーで写りました。また、北極付近は水蒸気の雲にほとんどが覆われているのが確認できます。
Explanations M.Adachi
The bright spot on the Solis Lacus(7th July) is becoming widen. This dust storm is covering from Mare Sirenum to Solis Lacus region. The north edge of this dust storm is very prominent. And, there is few dark pattern on the northern edge of the dust storm. This dark pattern is no existence on the Mars map. I think that this is very interesting pattern. This is either appearance pattern of the Martian surface or low brightness region. This result will know after go.
Ascraeus Mons and Nix Olympica Mons were seen dark. This phenomenon is worthy of attention. Height of the dust storm is lower than two Mons. Propontis 1 and Phlegra region is faint region of dust storm (imaged by Tan Wei leong). The precieding end of the dust storm arrived at the Meridiani rgion.
I allowed significant detail to be seen. The SPR together with a bright separated dust storm line along the side of the northern perimeter. This image was catched by Ed grafton.
There is a fast current on this latitude. This current is same of 3rd July (conspicuous dust storm of Mare Sirenum). I think that the current of atmosphere scattered the dust on the Argyre.
Almost of SPR covered by dust storm. But, the north of Noachis region was seen whitish. NPR was seen very whitish.
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Yasuaki Tomita (255mmREF, Bitran 32L CCD Camera)
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雲の合間を撮影したのでコントラストがたりませんが、
すぐに曇ってしまうのでしかたないです、昨日は調整
している間に曇られてしまい残念でした。
シーングも梅雨の合間としては大変悪く4/10ぐらいです。
≪群馬県佐波郡 富田安昭≫
Toshihiko Ikemura (310mm Newton, Digital still camera NEC PICONA)
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次の大規模な砂嵐が始まっているようです。
シミュレーション画像を並べないと、どこが写っているのか全くわかりません。
オリンポス山及びタルシス3山が黒く写っているようです。
≪愛知県名古屋市 池村俊彦≫
河原義則 Yoshinori Kawahara (250mm Cassegrain, Digital still camera NEC PICONA)
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2001/07/08 13:48:38(UT)
Ls=191.91 CM=160.05
10 frames composite
De= +6.90 Dia=19.90"
250mm Cassegrain
NEC PICONA 1/7秒
TeleVue barlow 3x f=/45
3deg prism
yoshinori kawahara
seeing; 7/10
少し風があり状態がよくない。
≪愛知県海部郡弥富町 河原義則≫
Tan Wei Leong(celestron C11 SC,ST7E Cold CCD CAMERA)
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